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更新日:2015年9月29日

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文化の違いを認め合って (めぐろ区報 平成23年9月15日号に掲載した記事です)

8月31日現在、区で外国人登録をしている人の数は7千277人で、区の人口の約3%に当たります。国籍も113カ国に及び、日本に来たいきさつもさまざまです。一時的に日本に滞在しているだけという人もいれば、すでに長い間日本に住んでいるという人もいます。また、日本語がうまく話せない人もいれば、生まれたときから日本にいるので日本語だけしか話せないという人もいます。

外国人というと、肌の色も目の色も違う人を想像しがちですが、区の外国人登録を国籍別でみると、約3分の2は中国や韓国・朝鮮、フィリピンなどのアジア諸国ですから、見た目には日本人とほとんど変わらない人が多いのです。

アジア系の外国人の中でも中国籍とともに多いのは、韓国・朝鮮籍の人たちで、その多くは特別永住者です。

第二次世界大戦後、それまで日本領土で日本国民とされた朝鮮や台湾の人々は日本国籍を喪失しました。日本政府はこのうち、日本に在住していたこれらの地域出身者とその子孫を、かつて日本国籍を有していた外国人として、一般永住者と区別し特別永住者としました。特別永住者に対しては、歴史的経緯や定住性を考慮して法的な特例措置が取られてきたものの、これらの人々に対する差別意識が依然として一部に存在しているのも事実です。

また、古くから日本にいる外国人に対して、特に1970から80年代以降に来日した外国人をニューカマーと呼ぶことがあります。出身地は中国・韓国等の近隣諸国、フィリピン・ベトナム等の東南アジア、ブラジル等の中南米などさまざまで、文化も言語・習慣・宗教も違います。来日目的も、就労や勉学、結婚などさまざまですが、こうした人の一部では、不利な条件での労働を強いられたり、就労に関する補償が不十分であったりする問題も生じています。

外国人と理解し合うためには、日本の文化に基づく価値観だけで判断せずに、まず相手の国の文化を理解することが大切です。そのうえで、「外国人」という一つの枠で決めつけてしまわず、その多様さを理解するとともに、互いの文化的違いを認め合い、地域社会の構成員として対等な関係を築いていくことが必要ではないでしょうか。

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