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更新日:2015年9月30日

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子どもの健やかな成長のために (めぐろ区報 平成27年6月25日号に掲載した記事です)

子どもが理不尽に命を奪われる出来事が後を絶ちません。川崎市で起きた中学1年生の殺人事件、3歳児が両親から監禁され死亡した事件、中学生が親の暴力により自殺した事件など、記憶に残る痛ましい内容が報道されています。

平成25年9月に実施した「目黒区人権に関する意識調査」では、子どもの人権問題で特にひどいと思うものとして、「保護者が子どもの世話をしなかったり、体罰を加えたりする」を、6割以上の人が挙げています。

児童虐待とは、ネグレクト(保護者が子どもの世話をしない)や、身体的虐待(体罰を与える)のほか、言葉で脅迫したり無視したりする心理的虐待、性的行為を強要する性的虐待などの行為をいいます。

全国の児童相談所における児童虐待の相談対応件数は、25年度は73,765件と過去最多で、「児童虐待の防止等に関する法律(児童虐待防止法)」が施行された12年度と比較しても約4倍に増加しています。この傾向は区でも同様です。

相談対応件数の増加について、明確な検証はまだ行われていません。しかし、先に挙げたような報道や、児童虐待防止法で「虐待が疑われる際、発見者は通告しなければならない」とされたことによって、地域住民の関心が高くなり、増加につながったとも言われています。

児童虐待は、子どもの体や心を深く傷つけ、健やかな成長や人格形成を阻害する、重大な人権侵害です。目黒区子ども条例でも「子どもは、あらゆる差別や暴力を受けることなく、命が守られ、平和と安全な環境の下で、安心して生きる権利が尊重されなければならない」「だれであっても、虐待やいじめなど子どもの権利侵害をしてはならない」と定めています。

条例の理念が地域に広がり、次代を担う子どもが、安心して健やかに成長できる社会をつくるためには、保護者だけではなく、子どもを取り巻く大人たちの力が必要です。家族の形態が変化し、家庭の中で見守る大人の数が減っている現在、地域社会全体で支え、育むことが求められているのです。

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