更新日:2015年4月10日

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梵鐘 東京都指定有形文化財(工芸品)

海福寺梵鐘の写真
海福寺梵鐘

指定年月日

昭和39年4月28日

時代・年代

江戸時代 天和(てんな)3年(1683年)

公開の有無

屋外

所在地

目黒区下目黒三丁目20番9号 海福寺(かいふくじ)

交通

東急バス渋41系統(渋谷駅西口から大井町駅)不動尊参道(ふどうそんさんどう)バス停下車3分

解説

高さ139.5センチメートル、口径78.8センチメートルの銅製の梵鐘(ぼんしょう)です。刻銘から、武州江戸中村喜兵衛藤原正次(なかむらきへえふじわらまさつぐ)、天和(てんな)3年(1683年)の制作とわかります。

江戸時代によく見られる形の龍頭(りゅうず)は、たてがみ、角(つの)、耳をそびえ立たせ、眉、ひげなどを立てています。笠形は江戸風の饅頭型を避けてひくくし、古い様式をまねて上部に二条の中圏(ちゅうけん)を廻らせています。

撞座(どうざ)の左右にはS字状の蔓(つる)と、それを口でかみ四股(しこ)で踏まえた異様な獣の形を肉高に鋳出しています。

近世の中国風の鐘に似ながら、日本上代の鐘の形態を手本にした特異な考案で、江戸時代の梵鐘(ぼんしょう)の中でも類例の少ないものです。また、形状も端正で鋳技も精巧な優品です。

お問い合わせ

生涯学習課 文化財係