更新日:2013年10月1日

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お米ができるまで

お米は海を渡って日本に来ました

世界の主用穀物のお米は、熱帯でも雪国でも育つ強い作物です。日本では、同じ田んぼで一年に二回お米を作る「二期作」、夏はお米、冬は野菜など二種類の作物を作る「二毛作」が行われています。

稲作のルーツは今からおよそ七千年前、インドのアッサム地方や中国の雲南地方で野生の稲が人の手で栽培されるようになったという説が有力です。日本へは、今から二千七百年ほど前、縄文時代の終わり頃に、朝鮮半島や台湾を経て北九州地に稲作が伝わったらしいと、最近の調査などでわかってきました。稲は高温多湿な日本の風土に適した作物です。北は北海道から南は沖縄まで稲作が広まり、お米は日本の主食となりました。

参考資料

JA全中「お米が実った」

手作業から道具も時代で変わりました

日本に稲作が伝わた時には、道具も満足に無かったでしょうから石や木で出来た素朴な物を使っていました。沼地などに手作業で種を直播して、稲刈りは石の包丁で穂先だけを刈り取っていました。明治時代になると日本各地で農作業に牛や馬を使い、昭和40年代には耕運機などの農業機械が普及し始めました。

刈り取った稲は「はさ」と呼ばれる木にかけて干します。時代が変わり今は、トラクターで「田おこし」や「しろかき」などを行い、田植え機やコンバインで稲を刈り取り、脱穀します。

日本の田んぼは平野だけではありません

日本は平野が少なく山を切り開き、山間地でも「棚田」という水田でお米を作っています。「棚田」での農作業はとても大変なために、だんだんと減っています。今では、都会の人達が日本の美しい風景の「棚田」をまもる会をつくり、田植えや稲刈りなどの農作業を手伝う運動をしています。

参考資料

JA全中・食べ物と農業のはなし

農作業カレンダー


「米」という字は「八十八」の組み合わせです。だから実るまでに88回も手をかけるのです。お米が出来るまで、播種期から成熟期まで130日から160数日も掛かります。だから88以上も手間が掛かっているのです。農家さんは毎日毎日稲を見守っています。

3月

塩水に種もみを入れて沈むのが良い種もみです(塩水選)。塩水は生卵が浮きもせず沈みもしない位の塩加減です。

4月

  • 育苗箱に種を入れ、消毒します。
  • 根や茎の丈夫な苗を育てます。
  • 田圃に堆肥や肥料を与えて、昨年の切り株などを土中にいれ良く耕しバランスの良い土を作ります。「田おこし」といいます。
  • 田圃に水を引き水の深さや水はけにムラが出ないように表面をならす。「しろかき」といいます。

5月

田植えをします。まだ根が十分に張っていないので風や寒さから守るために水は深めにする。


稲の根

6月

田の土をほぐし、雑草を取る。


7月から8月

  • 稲の分けつが終わったら田圃の水を抜いて一週間ぐらい土を乾かす。苗の根を痛めるガスを抜き、空気中の酸素を土の中に取り入れるためです。この時期を「中干し」といいます。
  • 稲穂を育てる肥料を入れる。
  • 病害虫を防ぐための農薬をまく。


稲穂

9月から10月

  • 田圃の水をぬく。
  • 稲刈りをする。
  • もみを乾燥させてから、もみがらを取り除いて玄米にする。「もみすり」といいます。
  • 来年の種にする種もみを取っておく。


稲刈り

11月から12月

土の成分を調べ、不足している養分などを補う。

お米が家庭に届くまで

農家によって作られたお米は、どのような経路をたどって私たちの家庭に届けられるのでしょう。その方法には、大きく分けて2種類があります。

計画流通米

平成7年11月にスタートした食糧法の基本計画にそって流通する計画流通米というルートです。計画流通米には生産者や生産者の団体などから国が備蓄米などのためにお米を買い入れて、1年間の備蓄の後に販売する政府米と国を通さないで生産者などと販売業者が直接お米を売り買いする自主流通米というルートがあります。

計画外流通米

それ以外の計画外流通米のルートです。食糧法の下では、この自主流通米が、お米の流通の中心になります。

食糧法では、お米の販売業者が、それまでの許可制から、一定の要件を満たせばだれでも参入できる登録制になりました。計画外流通米は、生産者が数量を届ければ自由に販売することが出来るお米です。

お問い合わせ

産業経済・消費生活課 商店街振興係

ファクス:03-5722-9169