目黒区地域福祉保健医療計画の策定に関する調査報告書 令和7年12月 目黒区 目次 �T 調査の概要 1ページ 1 調査の目的 1ページ 2 調査の設計及び実施概要 1ページ 3 報告書を見る上での注意点 2ページ �U アンケート調査の結果 3ページ 1 団体等の属性・活動内容について 3ページ 2 活動地区(担当地区)の現況や課題について 10ページ 3 団体等で取り組んでいる地域活動について 14ページ 4 複合的・複雑な問題・課題を抱えるケースへの対応等について 20ページ 5 孤立世帯・ひきこもりへの対応等について 28ページ 6 活動(事業)を行う上での困りごとや区に期待することについて 33ページ 7 他の団体等との協力・連携について 41ページ 8 福祉サービスの充実のために特に重要な取組について 48ページ �V ヒアリング調査の結果 51ページ 1 NPO法人 発達相談支援協会Lagom(らごむ) 52ページ 2 NPO法人 めぐろ子どもの場づくりを考える会 こどもば 54ページ 3 NPO法人 楽の会リーラ 56ページ 4 民生委員・児童委員 58ページ 5 地域包括支援センター(中央包括支援センター) 60ページ 6 コミュニティ・ソーシャルワーカー(CSW)・生活支援コーディネーター 62ページ �W 調査票 66ページ �T 調査の概要 1 調査の目的  本調査は、令和8年度中に「目黒区地域福祉保健医療計画」を策定するにあたり、地域での活動や福祉事業をおこなっている団体(事業者)の皆様に、日頃感じている福祉に関する課題やご意見を伺い、計画に反映させることを目的として実施した。   2 調査の設計及び実施概要 (1)アンケート調査 �@ 調査地域 目黒区全域 �A 調査対象 地域での活動や福祉事業を行う各種団体 �B 調査標本数 576団体 �C 調査方法 郵送配布・回収・インターネット回答併用あるいはメールによる配布・インターネット回答 �D 調査期間 令和7年7月10日(木)〜7月28日(月) �E 回収結果 対象数576 有効回答数370(郵送による回答220 Web回答150)回答率 64.2% (2)ヒアリング調査 �@ 調査対象 区内で活動・福祉事業を行う各種団体 6団体 �A 調査目的 複合的な課題や複雑な課題を抱えた人や世帯への支援について、より詳しく実態や課題を把握するため、アンケート調査結果を踏まえ、地域の支援団体や事業者等へのヒアリング調査を実施した。 �B 調査方法 活動場所等でのヒアリング �C 調査期間 令和7年9月9日火曜日から9月30日火曜日 3 報告書を見る上での注意点 ・本文、グラフなどに使われる「n」(number of caseの略)は、各設問に対する回答者すうを指す。 ・集計は、小数点以下第2位を四捨五入している。従って、単数回答(1つだけ選ぶ問)においても、足し合わせて100%にならない場合がある。 ・基数になる実数は設問に対する回答者すうである。よって、設問によって異なる場合があり、同じ調査であっても実数が同じでない場合がある。 ・回答の比率(%)は、その質問の回答者すうを基すうとして算出している。従って、複数回答の設問は全ての比率を合計すると100%を超えることがある。 �U アンケート調査の結果 1 団体等の属性・活動内容について (1)所属する団体等の種別(単数回答) 【問1】あなたの所属する団体等の種別を選んでください。(1つに○) ・「民生委員・児童委員」が45.9%と半数近く、「町会・自治会、住区住民会議」(17.0%)、「ボランティア団体」(7.8%)、「NPO法人・団体」(7.6%)が続く。 所属団体等の区分の基本情報に関する考察・備考 民生委員・児童委員の回答すうが170サンプルであるのに対し、区民活動団体は13サンプル、福祉事業者は10サンプルなど、大きなばらつきがある。 このため、全回答すうの45.9%を占める民生委員・児童委員の傾向が全体の傾向に反映されやすい。そのため、各設問で所属団体別のクロス集計を行い、その傾向を記載している。 (2)団体等の活動場所及び事業所の目黒区内の所在地(複数回答) 【問2】貴団体の活動の場所及び事業所の目黒区内の所在地をお答えください。(あてはまるものすべてに○) ※民生委員・児童委員を除く集計 ・「かみ目黒」(16.5%)、「目黒本町」(12.0%)、「シモメグロ」と「ヒモンヤ」(ともに10.5%)の順となっている。 団体等の活動場所及び事業所の所在地に関する考察・備考 上記町名におおむね基づき、活動等のエリアを区内5地区(北部・東部・中央・南部・西部)に分けて、以下の設問で地区別の集計をしている。 (3)民生委員・児童委員の担当区域(単数回答) 【問1で「6 民生委員・児童委員協議会」を選択したかたにうかがいます】 【問3】 民生委員・児童委員のかたは、ご自身の担当区域をお答えください。(1つに○) ・「西部第1地区」(12.9%)、「中央第1地区」(12.4%)、「東部第1地区」(10.6%)の順となっている。 ※民生委員・児童委員のみの集計 (4)団体等の活動地区(複数回答)【問2及び問3を再集計】 ・西部地区、中央地区、東部地区と続き、南部地区、北部地区がやや少ないものの、各地区2割を超えて概ねバランスよく回答を得られている。 ※問2及び問3の回答結果に基づき、民生委員・児童委員を含む全ての団体等の活動地区として再集計 (5) 団体等の会員数(単数回答):【属性に関する設問】 ・会員すうは、「100人以上」(29.0%)が最も多く、次いで「10から29人」(28.5%)、「9人以下」(14.0%)と続く。 ・団体等のしゅ別でみると、ボランティア団体で「9人以下」、NPO法人・団体で「10から29人」、町会・自治会、住区住民会議で「100人以上」、竹の子クラブ(老人クラブ)で「50から99人」、社会福祉法人で「10から29人」の割合が高くなっている。 ※民生委員・児童委員を除く集計 (6) 団体等の活動年数(単数回答)【属性に関する設問】 ・活動年数は、「30年以上」(43.5%)が最も多く、次いで「10から19年」(16.0%)、「2から29年」(13.0%)と続く。 ・団体等のしゅ別でみると、ボランティア団体で「6から9年」と「10から19年」、NPO法人・団体で「6から9年」、町会・自治会、住区住民会議と竹の子クラブ(老人クラブ)で「30年以上」、社会福祉法人で「10から19年」の割合が高くなっている。 ※民生委員・児童委員を除く集計 (7) 団体等の活動内容(複数回答) 【問4】貴団体・事業所の活動内容としてあてはまるものを選んでください。(あてはまるものすべてに○) ・「見守り・声掛け」(61.9%)が最も多く、次いで「高齢者支援」(54.6%)、「情報交換・情報発信」(48.6%)、「交流、互助・談話」(48.1%)、「子育て・子どもへの支援」(47.8%)と続く。 ・活動地区別でみると、いずれの地区でも「見守り・声掛け」の割合が最も高くなっているものの、他に比べ、中央で「交流、互助・談話」の割合が高くなっている。 ・団体等のしゅ別でみると、ボランティア団体とNPO法人・団体で「居場所・サロン」や「交流、互助・談話」、町会・自治会、住区住民会議で「防犯・交通安全」や「防災」、 竹の子クラブ(老人クラブ)で「交流、互助・談話」、「健康・運動」、「レクリエーション・文化・趣味」、民生委員・児童委員で「見守り・声掛け」、「高齢者支援」、「子育て・子どもへの支援」、 社会福祉法人で「子育て・子どもへの支援」や「障害者支援」の割合が高くなっている。 団体等の属性・活動内容に関する考察・備考 ・町会・自治会、住区住民会議や竹の子クラブ(老人クラブ)は会員すうが多く、活動年数も30年以上と長い。 活動内容では、民生委員・児童委員では見守り、町会・自治会、住区住民会議では防犯・防災などの安心・安全に関する分野での活動が中心となっている。 一方で、ボランティア団体やNPO法人・団体は比較的小規模な団体が多く、居場所・交流から福祉的支援まで柔軟に地域課題に対応するなど明確な特徴がある。 2 活動地区(担当地区)の現況や課題について (1)住民の地域での付き合いの程度(単数回答) 【問5】 貴団体・事業所の活動地域 民生委員・児童委員のかたは担当区域)の住民は、地域での付き合いをどの程度していますか(1つに○) ・「よく付き合っている」(17.6%)と「ある程度付き合っている」(59.7%)を合わせた合計ちの『付き合っている』の割合が77.3%に対し、 「あまり付き合っていない」(20.5%)と「全く付き合っていない」(0.8%)を合わせた合計ちの『付き合っていない』は21.3%となっている。 ・活動地区別でみると、北部で合計ちの『付き合っている』の割合が高くなっている一方、西部と中央で合計ちの『付き合っていない』の割合がやや高い。 (2)住民は地域での支え合いや助け合いの活動に関心があると思うか(単数回答) 【問6】貴団体・事業所の活動地域(民生委員・児童委員のかたは担当区域)の住民は、地域での支え合いや助け合いの活動に関心があると思いますか(1つに○) ・「とても関心がある」(13.2%)と「ある程度関心がある」(56.8%)を合わせた合計ちの『関心がある』の割合が70.0%に対し、「あまり関心がない」(17.3%)と「全く関心がない」(0.5%)を合わせた合計ちの『関心がない』は17.8%となっている。 ・活動地区別でみると、北部と南部で合計ちの『関心がある』の割合がやや高くなっている一方、西部と中央で合計ちの『関心がない』の割合がやや高い。 (3)地域の中で課題に感じることや活動(事業)を通してよく聞く困りごと(複数回答) 【問7】地域の中で課題に感じることや、活動(事業)を通してよく聞く困りごとは何ですか(あてはまるものすべてに○) ・「世代間の交流が少ない」(46.8%)と「近所との交流が少ない」(45.1%)が特に多く、「地域の中で気軽に集まれる場が少ない」(33.2%)、「必要な支援につながっていない人がいる」(26.5%)なども上位に挙げられている。 ・活動地区別でみると、東部と西部で「近所との交流が少ない」の割合が最も高く、西部では「必要な支援につながっていない人がいる」がやや高くなっている。また、東部と中央では「緊急時にどうしたらよいか分からない」、南部と西部では「地域から孤立している人がいる」の割合が比較的高い。 活動地区(担当地区)の現況や課題に関する考察・備考 ・いずれの団体も世代間交流や近所との交流が少ないことを課題として挙げているが、NPO法人・団体や社会福祉法人からは、必要な支援につながっていない人の存在が指摘されており、活動の中でそうした人を発見した場合に、情報を共有し適切な支援につなげるための体制づくりが望まれる。 3 団体等で取り組んでいる地域活動について (1)地域で困りごとを抱えるかたへの具体的な対応(複数回答・3つまで) 【問8】地域で困りごとを抱えるかたへの対応として、貴団体・事業所で取り組んでいる地域活動とその具体的な内容を教えてください(主なものを3つまで選び、具体的な内容をご記入ください) ・「見守り・声掛け」(40.0%)が特に多く、次いで「高齢者支援」(26.8%)、「居場所・サロン」(24.6%)、「情報交換・情報発信」(22.2%)、「交流、互助・談話」(20.3%)などが上位に挙げられている。 ・活動地区別でみると、北部と西部で「見守り・声掛け」の割合が特に高い。また、南部で「居場所・サロン」の割合が比較的高くなっている。 ・団体等のしゅ別でみると、ボランティア団体と社会福祉法人で「居場所・サロン」、NPO法人・団体で「居場所・サロン」や「交流、互助・談話」、 町会・自治会、住区住民会議で「防犯・交通安全」や「防災」、竹の子クラブ(老人クラブ)で「見守り・声掛け」や「居場所・サロン」、 民生委員・児童委員で「見守り・声掛け」や「高齢者支援」の割合が高くなっている。 (2)地域で困りごとを抱えるかたへの具体的な対応(記述回答) 【問8】地域で困りごとを抱えるかたへの対応として、貴団体・事業所で取り組んでいる地域活動とその具体的な内容を教えてください(主なものを3つまで選び、具体的な内容をご記入ください) ・地域で困りごとを抱えるかたへの具体的な対応について、記述件数は以下の通り。 見守り・声掛け 114件 居場所・サロン 75件 高齢者支援 73件 情報交換・情報発信 57件 交流、互助・談話 48件 子育て・子どもへの支援 33件 イベント 22件 レクリエーション・文化・趣味 17件 ボランティア活動 17件 防犯・交通安全 16件 防災 14件 障害者支援 11件 食を通じた支援 10件 健康・運動 8件 清掃 6件 生活支援・就労支援 4件 まちづくり・住環境改善 2件 学習支援 2件 その他 11件 ・以下、上位に挙げられた項目(20件以上)の主な記述内容を抜粋し、掲載する。 【見守り・声掛け】 ・小学校校門での朝の挨拶運動。登下校時の声がけ。高齢者ひとり暮らし等登録されているかたへ近くに行った際の訪問・声かけ。 夜まで子どもだけ世帯への見守り。(北部、民生委員・児童委員) ・ひとり暮らしのかたをサロンや街の催事にさそっている。(北部、ボランティア団体) ・関係機関と連携し、地域の活動組織や個人宅などへ訪問し、互いの顔が見える対面形式で、相談先の紹介や顔つなぎを行う。(東部、社会福祉法人) 【居場所・サロン】 ・障害のあるかたへの余暇支援として、平日や土日に活動を提供し、本人の精神的な居場所になっている。(中央、NPO法人・団体) ・フリースペース、子ども食堂の開催。不登校の子ども、ひきこもり気味の若者とその保護者が無理せずにいられるよう心掛けている。(南部、ボランティア団体) ・町会事務所(和室)の日時を決めて開放している。その席で参加者の困り事も聞いている。(西部、町会・自治会、住区住民会議) 【高齢者支援】 ・何を困っているのか、本人がわかっていないケースが増えている。生活が大変との発言が多い。認知症で家族からの相談がないためどう関わっていいかわからない。(北部、民生委員・児童委員) ・サロン開催びに連絡なく欠席するなどの高齢者には担当の地域包括支援センター又は区の関係課に連絡し、見守りや自宅訪問の依頼をしている。(東部、ボランティア団体) ・介護保険サービスの提供、介護相談。(中央、福祉事業者) ・聞き取った困りごとを地域の課題として、協議体で共有している。(中央、社会福祉法人) 【情報交換・情報発信】 ・学校、児童館、学童保育、こども家庭センター、児童相談所の職員と心配な家庭、子どもの情報交換を行う。(中央、民生委員・児童委員) ・町内組長 (住戸6から10単位)により毎月の町会便りを戸別訪問にて配布し生活の様子把握を心がけている。(西部、町会・自治会、住区住民会議) ・西部地区は5住区あり、住区ごとに井戸端会議を開催し、地域で活動しているかたに集っていただき、あったらいい、できたらいい等で意見を交換し、それぞれの活動を線でつなぎ対応できるようにしている。(西部、その他) 【交流、互助・談話】 ・認知症カフェの実施。(北部、社会福祉法人) ・地域で困りごとを抱えるかたへ参加を促せるような交流イベント等を、住民有志と企画実施。(東部、社会福祉法人) ・世代を超えた交流をすることで、利用者の貴重な情報共有の場であり、そもそも交流を目的とした関りがある。(中央、NPO法人・団体) ・定期的に話を聞き、LINEを交換し愚痴をこぼしやすい環境を作っている。(西部、民生委員・児童委員) 【子育て・子どもへの支援】 ・育てかたが難しかったり、発達障害の子どもがいる家族の関わりかたの相談や、子ども自身の相談。(北部、NPO法人・団体) ・児童館にふれあいボックスを設置して、子どもからの相談ごとを聞いて返事を出している。(北部、民生委員・児童委員) ・フリースペース、子ども食堂の開催。子どものやりたいことをサポートしている。あそび場の提供、ワークショップ、自主上映会の開催など。 子ども、保護者が自由に自分の気持ちや困りごとを話せるような雰囲気をだいじにしながら話を聴き、一緒に考えるようにしている。(南部、ボランティア団体) 【イベント】 ・イベントの時、気軽に立ち寄れるような相談ブースを設け、子育ての不安などを聴いている。必要により関係機関と情報共有。(北部、民生委員・児童委員) ・東部地区の活動団体、施設、行政や社会福祉協議会のサービスなど、様々な役に立つ情報を集め、紹介するイベントをねん一回おこなっている。「情報を知る・情報を伝える・自分を活かす」ことで、地域の支え合いが広がることを願い、イベントをおこなっている。(東部、その他) ・毎月第二水曜に「ダレデモカフェ」を開催し、地域の談話の場を提供。(西部、竹の子クラブ(老人クラブ)) 地域で困りごとを抱える人への支援に関する考察・備考 ・高齢者向けのサロンや認知症カフェ、子ども食堂、誰もが参加できる形式のカフェなど、多様な「居場所」が提供されている。 これらの場は、参加者同士の交流や情報交換の場や住民の気軽な相談の場として機能し、孤立を防ぐ重要な役割を担っている。 ・民生委員・児童委員、ボランティア団体など、様々な主体が地域包括支援センターやこども家庭センターなどの専門機関、学校等と連携を図り、困りごとを抱える住民への適切な支援につなぐ役割も担っていることが伺える。 4 複合的・複雑な問題・課題を抱えるケースへの対応等について (1)活動(事業)を通して、問題のある世帯を見聞きした経験(複数回答) 【問9】活動(事業)を通して、次のような世帯を見たり、聞いたりしたことがありますか(あてはまるものすべてに○) ・「特にない又はわからない」(38.6%)が最も多いものの、「近隣や地域と関わりをもたない世帯(孤立世帯)」(31.6%)と「高齢者のみで構成され、主に世帯員同士が介護している世帯(老老介護)」(31.4%)が特に多く、 「自宅にひきこもっている人がいると思われる世帯(ひきこもり)」(21.6%)、「大量のごみが自宅や周辺に放置されている世帯(いわゆる「ごみ屋敷」)」(16.8%)、「家族の間で虐待が疑われる世帯(虐待)」(12.4%)なども一定の割合を占めている。 ・活動地区別でみると、西部と南部で「老老介護」「孤立世帯」の割合が比較的高い。 ・団体等のしゅ別でみると、ボランティア団体で「特にない又はわからない」の割合が特に高くなっており、町会・自治会、住区住民会議、竹の子クラブ(老人クラブ)、民生委員・児童委員でも「特にない又はわからない」の割合が最も高い。 一方で、NPO法人・団体では多くの項目で5割を超える回答となっており、特に「ひきこもり」の割合が高い。社会福祉法人においても「ひきこもり」をはじめ、「孤立世帯」、いわゆる「ごみ屋敷」、「ハチマルゴーゼロ問題」の割合が高くなっている。 ・選択肢に挙げられた世帯以外で、深刻な課題を抱えていると思われる世帯について記入してもらったところ、認知症や障害、高齢になってからの病気やケガなどの問題を抱える世帯のほか、それらの問題・課題を複数抱える世帯について一定すうの記述があった。 以下、具体的な記述があったものを抜粋して掲載する。 【その他の深刻な課題を抱えていると思われる世帯】 ・認知症の夫に気がついていても面倒を見ることができず、近隣のかたと見かけた時は気を付けるようにしている。地域包括支援センターとは連絡を取り合っている。(北部、民生委員・児童委員) ・障害特性の理解が不十分で、子どもに合わせた支援の環境や教育環境の選択をすることが難しい世帯。(北部、NPO法人・団体) ・親が子どもの知的障害を受容することが難しいために、子どもが必要な支援を受けられないケースがある。(北部、社会福祉法人) ・失業、病気、障害等によりせい社員になれず、十分な食材が購入できないほど経済的に困窮する世帯が目黒区に少なくとも数千世帯以上見込まれる。(東部、中央、南部、西部、NPO法人・団体) ・眼が不自由な高齢者のひとり暮らしのかたへの生活支援。行政が関わっていると思うが、十分でないと思える。中途失明者なので外出時に気軽に付き添ってくださるボランティアがいればいいと思うが。(中央、町会・自治会、住区住民会議) ・認知症の親を精神疾患のある子が介護している。(中央、民生委員・児童委員) ・一人住まいの高齢者の認知症状が進み、近所のかたが対応に苦慮している。(南部、区民活動団体) ・高齢で障害の子どもの世話をしているかた、ヘルパーの世話にならないで頑張ろうとしているかたがいて、見るからに大変なのに自分一人でやろうとしている。(西部、民生委員・児童委員) ・精神的にも問題を抱え日常生活がギリギリな状況のひとり暮らし。(西部、民生委員・児童委員) (2)「(1)」の世帯(孤立世帯、老老介護等)を支援した経験の有無(単数回答) 【問9で「1」から「9」を選択したかたにうかがいます】 問10 問9の1から9の項目の世帯を支援したことがありますか(1つに○) ・(1)で“何らかの問題がある世帯を見聞きした経験がある”と回答した団体等に、そうした世帯への支援の経験の有無を聞いたところ、「はいカッコある」が57.1%に対し、「いいえカッコない」が39.5%となっている。 ・団体等のしゅ別でみると、他に比べ、民生委員・児童委員や区民活動団体、福祉事業者で、 「はいカッコある」の割合がやや高くなっている。 (3)支援をしている中での困りごと(複数回答) 【問10で「1 はい」と答えたかたにうかがいます】 問11 支援している中でどのような困りごとがありましたか(あてはまるものすべてに○) ・(2)で“支援の経験がある”と回答したかたに、支援する中での困りごとを聞いたところ、「個人情報の取り扱いが難しいため、必要な情報を共有できない」と「支援を拒否される」(ともに29.1%)が特に多く、「連携して支援を行うにあたって、各相談支援機関等の明確な役割分担ができていない」(22.2%)、「他の相談支援機関との連絡・調整が難しく、スムーズに連携できていない」(18.8%)なども上位に挙げられている。 「その他」の内容、「行政との連携が十分にできていない」、「困難事例とされて、行政、支援者と協力して取り組むことが難しい」、「対応できる資源、サービス及び社会保障制度がないこと」、「支援の介入を断られる、連絡が取れない」など ・団体等のしゅ別でみると、町会・自治会、住区住民会議で「特に困りごとはない」、民生委員・児童委員と社会福祉法人で「個人情報の取り扱いが難しいため、必要な情報を共有できない」、「支援を拒否される」の割合が高くなっている。 (4)複雑な課題や複合的な課題を抱えた人や世帯の5年間の動向、(変化)(単数回答) 【問12】複雑な課題や複合的な課題を抱えた人や世帯について、ここ5年の動向、(変化)をお答えください(1つに○) ・「わからない」(37.6%)が最も多いものの、次いで「増えている」が28.6%と4分の1以上の割合を占めている。 一方、「以前と変わらない」は24.3%、「減っている」はわずか2.7%となっており、やや増加の傾向がみられる。 ・団体等のしゅ別でみると、NPO法人・団体と社会福祉法人で「増えている」の割合が高くなっている。 また、活動地区別でみると、他に比べ、中央や南部で「増えている」の割合が比較的高い。  複合的・複雑な問題・課題を抱えるケースへの対応に関する考察・備考 ・いずれの地区でも老老介護、孤立世帯、ひきこもり等の存在が指摘されている。 団体等のしゅ別ではNPO法人・団体と社会福祉法人でそうした世帯について見聞きする割合が高い。 以上の結果と符合するように、NPO法人・団体と社会福祉法人では、複雑な課題や複合的な課題を抱えた人や世帯がこの5年間で「増えている」との回答が5割を超える。 ・深刻な課題を抱えていると思われる世帯への支援経験については、「何らかの課題がある世帯を見聞きした経験がある」団体等の5割程度が「ある」としているが、民生委員・児童委員については6割半ばと高くなっている。支援を行う上での課題は、個人情報の取り扱いの難しさ、支援の拒否が多くなっているが、一部の団体では役割分担、情報共有、連絡・調整などの連携体制の問題が挙げられていることから、より幅広い団体と相談支援機関等との連携の仕組みが求められる。 5 孤立世帯・ひきこもりへの対応等について (1)近隣と関わりを持たず何らかの助けが必要な世帯を発見した際の対応(複数回答) 【問13】近隣と関わりを持たず、何らかの助けが必要と思われる世帯を発見した際、どのように対応しますか(あてはまるものすべてに○) ・「地域包括支援センターに連絡・相談する」(67.6%)が最も多く、次いで「民生委員・児童委員に連絡・相談する」(46.2%)、「区役所に連絡・相談する」(35.4%)と続く。 ・団体等のしゅ別でみると、他に比べ、町会・自治会、住区住民会議で「民生委員・児童委員に連絡・相談する」、民生委員・児童委員で「地域包括支援センターに連絡・相談する」、社会福祉法人と福祉事業者で「区役所に連絡・相談する」の割合が特に高くなっている。 ・活動地区別でみると、いずれの地区も「地域包括支援センターに連絡・相談する」の割合が最も高いものの、他に比べ、中央で「区役所に連絡・相談する」、「社会福祉協議会(コミュニティ・ソーシャルワーカー等)に連絡・相談する」、南部と西部で「自分で様子を見に行く」の割合が高くなっている。 (2)ひきこもり傾向にあるかたや家族から相談・情報提供を受けた経験(単数回答) 【問14】「ひきこもり」の傾向にあるかたやご家族などから、相談や情報提供を受けたことがありますか(1つに○) ・「受けたことがある」が14.6%に対し、「受けたことはない」が83.2%となっている。 ・団体等のしゅ別でみると、他に比べ、NPO法人・団体、区民活動団体、社会福祉法人、福祉事業者で「受けたことがある」の割合が高くなっている。 (3)ひきこもりの相談を受けた際、対応に困ったこと(記述回答) 問14で「1 受けたことがある」と答えたかたにうかがいます】 【問15】相談を受けた際、対応に困ったことがありましたら、具体的な内容を、個人等が特定されない範囲でご記入ください。 ・ひきこもりの相談を受けた際、対応に困ったことについて記入してもらったところ、家族には会えるが本人に会うことができず支援につながりにくい、子どもの場合は教育と福祉の窓口がわかれているため複合的な問題に対応しにくい、などの回答があった。 以下、具体的な記述があったものを抜粋して掲載する。 ■「ひきこもり」の相談を受けた際、対応に困ったこと ・子どもの相談を受け区のこども家庭センターに相談をすすめたが、結局本人が動かなく拒否するため何も変えられない。(北部、民生委員・児童委員) ・不登校でひきこもり傾向の子どもの保護者から相談を受けることはよくあるが、行政とつながることが難しい。スクールソーシャルワーカーと連携をするすべがない。教育と福祉の窓口が分かれているため、不登校と発達障害の複合的な問題に対応できない。子どもに対して直接的に支援できることが少なく、まずは保護者の悩みを傾聴して、保護者の心の状態をよくすることに力点を置くしかない。(北部、東部、中央、区民活動団体) ・子の習い事など早期教育を支持する人に、子の今を大切にするよう伝えるが伝わらないことも多い。学校に行かせようとしたり、外に出そうとするがうまくいかないという悩みが多いので、焦らず無理せずと伝えるが、当事者は早く解決したいという思いが強い。(北部、ボランティア団体) ・活用できる社会資源が少ない。(北部、福祉事業者) ・ひきこもり対象者と直接会うことができなかったこと。(北部、東部、中央、西部、社会福祉法人) ・生活困窮のケースが増えているので、対応に苦慮している。本人がひきこもり独居で地域から孤立しているようなケース。(東部、NPO法人・団体) ・子どもの引きこもりで困っていることを、どこかに相談したことが子どもに分かると家の中で大変なことになるので、講演会等のチラシも渡せない。仲のいいかたがいつも辛い思いを聞いてあげていた。(中央、民生委員・児童委員) ・家族から相談は受けるが、本人に会えない。(中央、NPO法人・団体) ・当事者に「状況を変えたい、支援協力を受けたい」と思ってもらえないと、なかなか支援介入することが難しい。一事業所としては、経過観察だけで直接サービスにつながらないケースに対して長期的に関わる事が難しい。(中央、福祉事業者) ・明らかに課題になっているがご家庭に困り感がなく介入が難しい。(南部、NPO法人・団体) ・本人が支援を拒否して支援を受け入れてくれない。(南部、その他) (4)地域の居場所の提供となるような取り組みへの興味・関心(単数回答) 【問16】貴団体・事業所では、地域の居場所の提供となるような取り組みに興味・関心はありますか(1つに○) ・「興味・関心があり、既に取り組んでいる」が37.3%、「興味・関心があり、今後取り組みたいと考えている」が15.7%に対し、「興味・関心はあるが、今のところ取り組む予定はない」は30.5%となっている。今後の取り組み意向も含めると、半数以上が居場所の提供について前向きな回答となっている。 ・団体等のしゅ別でみると、ボランティア団体、区民活動団体、社会福祉法人などで「興味・関心があり、既に取り組んでいる」の割合が高くなっている。また、活動地区別でみると、西部で「興味・関心があり、既に取り組んでいる」の割合がやや高い。 孤立世帯・ひきこもりへの対応等に関する考察・備考 ・孤立し支援が必要と思われる世帯を発見した際の相談・連絡先は、町会・自治会、住区住民会議などの地縁組織は「民生委員・児童委員」へ、ボランティア団体やNPO法人・団体、民生委員・児童委員は「地域包括支援センター」へ、専門人材が集まり自らも地域包括支援センターの運営に関わる場合もある社会福祉法人は「区役所に連絡・相談する」が多くなっており、連絡の経路はある程度整理されていることがうかがえる。 ・ひきこもりに関する相談・情報提供を受けた経験はNPO法人・団体や福祉事業者、区民活動団体で高く、3割台後半から4割台が「ある」としている。相談を受けた際の困りごと(記述回答)としては、当事者が支援を拒絶することが大きな課題として挙げられている。ひきこもりの背景には、不登校、発達障害、生活困窮など、複数の問題が絡み合い、支援が長期化する傾向にあるが、家族は早期解決を望むことが多く対応に苦慮するケースのほか、行政の窓口が教育と福祉で分かれているなど、関係機関との連携が不十分であること等が指摘されている。以上のことから、当事者や家族との信頼関係に基づく寄り添った支援や当事者が安心して過ごせる多様な居場所の創出、多様な支援機関による情報共有と連携体制の強化が望まれる。 ・地域の居場所の提供となるような取り組みへの興味・関心については、ボランティア団体、区民活動団体、社会福祉法人で既に取り組んでいる割合が高い。今後の取組意向は全体で15%程度にとどまるものの、そうした意向を持つ団体に個別に働きかけ居場所の創出を支援することも考えられる。 6 活動(事業)を行う上での困りごとや区に期待することについて (1)活動(事業)を行う上で困っていること(複数回答) 【問17】貴団体・事業所が活動(事業)を行う上で、困っていることはありますか(あてはまるものすべてに○) ・「新しいメンバーが入らない」(51.9%)が最も多く、「支援を必要とする人の情報が得にくい」(30.0%)、「リーダー(後継者)が育たない」(28.1%)、「困りごとの把握が難しい」(23.5%)などが上位に挙げられている。 ・団体等のしゅ別でみると、NPO法人・団体、町会・自治会、住区住民会議、竹の子クラブ(老人クラブ)などで「新しいメンバーが入らない」「リーダー(後継者)が育たない」の割合が特に高くなっている。また、他に比べ民生委員・児童委員で「支援を必要とする人の情報が得にくい」や「困りごとの把握が難しい」、社会福祉法人で「他の団体等と交流する機会が乏しい」の割合が高い。活動地区別でみると、他に比べ、北部で「新しいメンバーが入らない」「活動のマンネリ化」の割合が高くなっている。 ・選択肢に挙げられた内容のほか、活動(事業)を行う上で困っていることについて記入してもらったところ、会員や役員・リーダーの高齢化、若い世代を中心とした担い手・人材の不足、活動場所の問題などが挙げられた。以下、具体的な記述があったものを抜粋して掲載する。 【その他、活動(事業)を行う上で困っていること】 ・リーダー(後継者)育成につとめている。(北部、町会・自治会、住区住民会議) ・マンションだと中に入ることがとても難しい。また番地や名前の明記がないのでわかりづらい。訪問しても本人が出られない場合(足が悪かったり)申し訳なく思ったりすることがある。(北部、民生委員・児童委員) ・今活動している事を次の人に続けていくことが難しい。仕事としてやると負担になるので受け入れてくれないことが多い。(北部、民生委員・児童委員) ・活動方針を理解し、スキルのある運営スタッフの人材確保とその資金。(北部、NPO法人・団体) ・活動場所が少ない、狭い、照明が暗い。(東部、社会福祉法人) ・高齢者は年々増えているが、未来を託したい若い高齢者の確保が難しい。現代をおう歌し、充実した余生を送っている。地域のサークルに参加するより、自身の生活スタイルに合った仲間との交流を楽しんでいる傾向がみられる。そしてそれも良いと考える。(東部、南部、竹の子クラブ(老人クラブ)) ・リーダーの高齢化で今後が心配。(東部、ボランティア団体) ・ボランティアとして手伝ってもらうも長続きしない。(東部、ボランティア団体) ・役員の高齢化が進み活動できる役員の不足。(東部、南部、町会・自治会、住区住民会議) ・施設運営上における物価高騰等による経費の増。(北部、東部、中央、西部、社会福祉法人) ・民生委員・児童委員では昨今の老人を狙った詐欺事件などもあり各世帯に訪問する際警戒される。地域包括支援センターに言っているのでとか、ヘルパーに伝えているのでと言い、こちらには情報を伝えてくれないこともしばしばある。(中央、民生委員・児童委員) ・団塊の世代が後期高齢者になったが、それぞれ現役時代に多様な趣味を持ち、またスポーツジム等に入り老人クラブの入会が少ない。(中央、南部、西部、竹の子クラブ(老人クラブ)) ・町会役員や民生委員・児童委員のなり手がいない。(中央、民生委員・児童委員) ・マンションの一部やチェーン店が地域の活動に消極的である。(中央、町会・自治会、住区住民会議) ・ほとんどのかたは仕事を抱えて活動している。時間に余裕がなく、日中の電話対応は難しい。(南部、民生委員・児童委員) ・高齢者が一人で、ひとり暮らし高齢者登録を申し込み家族が把握していない時がある。(南部、民生委員・児童委員) ・若い人(後継者)に特に核となる人が少ない。当日の手伝いは結構いる。(西部、ボランティア団体) ・メンバー(会員)の高齢化で退会等が多く、新メンバーの入会者を上回る状況が数年間続いている。(西部、竹の子クラブ(老人クラブ)) ・高齢化が進み入れ替わりが激しく以前のような交流が持ちにくくなった。(西部、町会・自治会、住区住民会議) ・小学校を利用しての行事があるが、昨年から使用することが難しくなった。(西部、町会・自治会、住区住民会議) (2)活動(事業)を行う上で区に期待すること(複数回答・3つまで) 【問18】貴団体・事業所が活動を行う上で、区にどのようなことを期待しますか。その具体的な内容を教えてください、(主なものを3つまで選び、具体的な内容をご記入ください) ・「活動上必要な情報の提供」(36.8%)が最も多く、次いで「会員や運営スタッフ等の人材確保への支援」(25.4%)、「災害時の対応」(21.4%)などが上位に挙げられている。 ・団体等のしゅ別でみると、他と比べ、ボランティア団体で「会員や運営スタッフ等の人材確保への支援」、町会・自治会、住区住民会議で「災害時の対応」、竹の子クラブ(老人クラブ)で「団体や活動についてのPR」、民生委員・児童委員で「活動上必要な情報の提供」、社会福祉法人で「活動場所の提供」や「他団体とのネットワーク化」の割合が高くなっている。 ・活動地区別でみると、全地区で「活動上必要な情報の提供」の割合が最も高いものの、他と比べ、東部で「団体や活動についてのPR」、中央で「他団体とのネットワーク化」、南部で「会員や運営スタッフ等の人材確保への支援」の割合が高くなっている。 (3)活動(事業)を行う上で区に期待すること(記述回答) 【問18】貴団体・事業所が活動を行う上で、区にどのようなことを期待しますか。その具体的な内容を教えてください(主なものを3つまで選び、具体的な内容をご記入ください) ・活動(事業)を行う上で区に期待することについて、記述件数は以下の通り。 【活動(事業)を行う上で区に期待すること】 活動上必要な情報の提供 70件 会員や運営スタッフ等の人材確保への支援 66件 災害時の対応 46件 活動場所の提供 35件 他団体とのネットワーク化 27件 団体や活動についてのPR 25件 団体運営上の助言 21件 リーダーの養成支援 17件 成果の発表の場の提供 2件 その他 19件 ・以下、上位に挙げられた項目(20件以上)の主な記述内容を抜粋し、掲載する。 【活動上必要な情報の提供】 ・伝えた情報の結果を必ず守秘義務に当たらない範囲で返してほしい。(北部、民生委員・児童委員) ・各団体との意見の場、またはそれぞれの団体の成果の発表等の場を設けて、交流をより多くする。(北部、東部、中央、区民活動団体) ・参加者が少ないということは、知られていない、ニーズに合っていないと思われるが、今以上の周知の手段や改善方法などがわからない。子育てサロンという居場所の活性化、必要性など支援やアドバイスがほしい。(北部、ボランティア団体) ・子育て支援に関するイベントを計画する際に利用者のニーズに応える為、適任と思われる専門知識があるかたの紹介等。(例えば保健師の派遣や歯科衛生士の派遣等)(北部、社会福祉法人) ・訪問時に相手の情報があるといい。事業所がどこで、連絡がとれる情報がわかったらありがたい。(東部、民生委員・児童委員) ・子どもの発達支援に関わる情報や就学についての情報を見逃しがないように、メールなどで配信してほしい。(中央、その他) ・最低限の情報だけでもいただければ、支援につながることもあるかと思うが、個人情報の壁はとても厚い。(中央、民生委員・児童委員) ・高齢者の日常について、身体上のことや住環境のことなど地域包括支援センター、ヘルパー等、関わりのある方々の情報の共有化が出来ると良いと思う。(南部、民生委員・児童委員) ・区へ情報提供しても区からの情報提供がない。もっと情報を提供してほしい。(西部、町会・自治会、住区住民会議) ・区の施策が高齢者や生活支援などに分かれているため、情報が伝わらず訪問等の活動につながりにくいケースがある。(西部、民生委員・児童委員) 【会員や運営スタッフ等の人材確保への支援】 ・町会単独では次期役員を集めることは非常に困難になっている。町会の存続に関わる状況にある。区からの人材サポートが必要。(北部、町会・自治会、住区住民会議) ・民生委員・児童委員を引き受けてくれる人が簡単には見つからなく苦労した。(北部、民生委員・児童委員) ・担い手の高齢化が著しい。若者を巻き込む仕掛けづくりを期待したい。(東部、社会福祉法人) ・高齢化が進み、次の世代が入会してこない。健康年齢が延びたことと、労働力不足から何らかの形で皆仕事をしているため。(中央、南部、竹の子クラブ(老人クラブ)) ・自主的、主体的に活動を行う(行える)人材が減少しがちであるため。要支援の軽度な高齢者はデイサービスではなく地域活動に参加する形が望ましい。(中央、福祉事業者) ・ボランティアをしてみたいかたと、ボランティアやスタッフを求めている団体との橋渡しの頻度を多く、積極的に行ってほしい。(希望があった人にはつなぐ程度ではなく)(中央、西部、NPO法人・団体) ・子どもの支援には若い世代の人材が必要であり、重要だと感じている。やりたいけれど自身の生活もありボランティアでは継続できないこともある。きちんと人件費が発生するしくみになると担い手も増えると思うので、人件費確保のためのお金の支援をしてほしい。(南部、ボランティア団体) ・住区センター、町会の両方に共通していることとしてメンバーが高齢化しているため、若返りが難しい。役所との会合が平日の昼間が多いので、働いている人は休暇を請求する必要があるので、若手のかたは遠慮する。(南部、町会・自治会、住区住民会議) ・仕事をもっているかたでも活動できるよう活動内容の簡素化。(西部、民生委員・児童委員) ・商店街など様々な活動団体があるが、横軸がない状況。どのような活動をしてどんな活動者がいるかわからない状況。こんな悩みに支援してほしい。(西部、町会・自治会、住区住民会議) 【災害時の対応】 ・障害があるかたの災害時の対応、対策等。(北部、福祉事業者) ・避難行動要支援者名簿が配られているが、実際の災害時に民生委員・児童委員はどのような行動をとれば良いのか、具体的な優先順位などがわからない。訓練とまではいかなくても、災害時の想定マニュアルや指示責任者等がわかると良いと思う。(北部、民生委員・児童委員) ・当施設は福祉避難所の指定を受けているが、発災時に地域の人たちをどのような基準(何名くらい、いつまで、受け入れ条件など)で受け入れなければならないのかが良く理解できていないので一定の基準を示していただきたい。(東部、社会福祉法人) ・災害ボランティアセンターの運営の中で、社会福祉協議会の支援だけでは足りない部分のフォロー(物品の貸し出し、ボランティア送迎の人員確保等)。(東部、社会福祉法人) ・帰宅困難者(利用者、職員を含む)が出た時の宿泊場所の確保のための情報提供。(中央、NPO法人・団体) ・避難訓練をもっとやってほしい。または、その地域ごとの避難訓練の教えを動画にしてほしい。避難経路や民生委員・児童委員が、まずやることなど動画を見れば誰もが学べる環境にしてほしい。(中央、民生委員・児童委員) ・避難所運営訓練をもっと、やらなければいけないと思う。(南部、町会・自治会、住区住民会議) ・災害時の情報の伝達方法。(西部、町会・自治会、住区住民会議) ・避難所運営訓練より、運営システム対応にシフトしたい。防災部は災害時避難所対応や消火対応は訓練で済むが、運営は別である。(西部、町会・自治会、住区住民会議) 【活動場所の提供】 ・当町会は町会事務所を持っていないため、小さな会合を行うことができないので、決定が中々進まない事項が多い。月1回の役員会は住区センターを使用しているが、区営アパートの集会室を無料で使用したい。(北部、町会・自治会、住区住民会議) ・活動場所は準備されているが、もう少し広いとよい。参加者増加により今後活動を広げていくために、各地域にある住区センター等をできれば無料で使用できるようになるといい。(東部、社会福祉法人) ・現在、住区住民会議で役員会等を行っているが、民営化され今後継続的に使用できるか不安である。町会会館を持たない町会として公的機関で身近な集会場所の確保は必須。(中央、町会・自治会、住区住民会議) ・構成員が日常的に活動、交流の場所が庁舎内にあると便利。担当者の常駐。(中央、民生委員・児童委員) ・会議等、総合庁舎の会議室や住区センターの会議室を借りることが出来るが、常設のような何時でも使える場所があると良い。(南部、民生委員・児童委員) ・マンション、集合住宅などの空きスペースの活用。(西部、社会福祉法人) 【他団体とのネットワーク化】 ・他の団体がどんなことをやっているのか、お互いの団体活動を紹介できるような形ができるとよい。(北部、その他) ・他団体とつながっていくことは大切なことだと思う。例えば、防災に関しても近くの団体とのネットワークがとれていればすぐに役立つと思っている。(北部、町会・自治会、住区住民会議) ・地域包括支援センターからの情報提供、ケアマネジャーとの連携。(東部、民生委員・児童委員) ・地域包括支援センターと役所等、横のつながりがない事が疑問である。個人情報等難しい問題もあると思うが、もっと連携を取ってほしい。(中央、民生委員・児童委員) ・民生委員・児童委員が活動する上で、地域包括支援センターやCSWともう少し情報を共有できると、きめ細かく対応できると感じることがある。(中央、民生委員・児童委員) ・一つの町会だけでなく、他町会と連携した活動もこれからは求められると思われる。近隣町会とのネットワーク化は情報の共有の面からも進めて行くべき課題と思われる。(中央、町会・自治会、住区住民会議) ・一つの活動グループが先細りになっても、ネットワークがあれば合同開催や派生する形でのグループ形成も可能だと思うので、リーダーの方々の集まる機会などがあると良いと思う。(中央、福祉事業者) ・高齢者の日常について、身体上のことや住環境のことなど地域包括支援センター、ヘルパー等、関わりのある方々の情報の共有化が出来ると良いと思う。(南部、民生委員・児童委員) ・自分は民生委員・児童委員、町会役員、住区住民会議、警察での手伝い等、いろいろな団体でボランティア活動を行なっているが、全てがバラバラに活動している。ネットワークができれば良いと思っている。(南部、民生委員・児童委員) ・他団体の交流の場の提供とお知らせ。(西部、福祉事業者) 【団体や活動についてのPR】 ・区報で十分PRされているが、続けてほしい。まだまだ目黒区竹の子クラブ連合会の事を知らない人が多い。(北部、竹の子クラブ(老人クラブ)) ・今も活動の発信、PRする場所はあるが少ない。発信することにより他団体とつながることもあると思うので大切だと思う。(北部、町会・自治会、住区住民会議) ・区民に民生委員・児童委員の活動を紹介してほしい。(北部、民生委員・児童委員) ・子育てふれあい広場の紹介を小学校や図書館、医療施設等の公的機関に広げて欲しい。(北部、社会福祉法人) ・新たな担い手を発掘するため、参加者が減少している団体のPRや協議体の取組等を区のSNSや区報等で発信してもらう。(東部、社会福祉法人) ・すでに行われているが、住区の掲示板へのチラシの掲示はとてもありがたい。チラシを見て来ましたという高齢者は多い。(東部、ボランティア団体) ・住区住民会議のイベント等はInstagramや町会掲示板などで告知はしているが、区報やLINEなどでも告知してもらいたい。(東部、町会・自治会、住区住民会議) ・活動団体情報を知ることのできるオンライン上のプラットフォームがあるとよい。(中央、社会福祉法人) ・社会福祉協議会のボランティアセンターでは、ミニデイサービス、ふれあいサロンの連合会等で活動上必要な情報は得られている。この活動がもっと浸透するため区でのPRがあっても良いと思う。(南部、西部、ボランティア団体) ・まず区の職員に区内の団体の活動内容を把握していただきたい。(西部、町会・自治会、住区住民会議) 【団体運営上の助言】 ・年々会に入る人が少なくなり、会員増強のためにはどうすれば良いか等。(北部、竹の子クラブ(老人クラブ)) ・区職員の担当者が、子育てふれあい広場の視察に来園し、様子を見た上でアドバイスを受ける機会を設定してほしい。(北部、社会福祉法人) ・会員やスタッフの高齢化解消方策。(中央、NPO法人・団体) ・主体的に活動参加してもらうには、活動内容の選択肢が広がる事が望ましいと思う。これからの高齢者は多様な生きかた、趣味、思考を持っているため。(中央、福祉事業者) ・法人単体では解決できないような課題に直面した時など、助言がほしい。(南部、社会福祉法人) ・日常の活動に対して助言がほしい。(西部、民生委員・児童委員)  活動(事業)を行う上での困りごとや区への期待に関する考察・備考 ・活動上の困りごとは、「新しいメンバーが入らない」など担い手不足が特に多く、NPO法人・団体、町会・自治会、住区住民会議、竹の子クラブ(老人クラブ)でその割合が7割を超えるなど担い手不足が大きな課題となっている。区民活動団体と民生委員・児童委員では「支援を必要とする人の情報が得にくい」など情報共有、社会福祉法人では「他の団体等と交流する機会が乏しい」など連携・交流に関する課題が多く挙げられている。 ・以上を受け、区に期待することについては、活動上必要な情報の提供や人材確保への支援が多く挙げられている。区民活動団体や社会福祉法人など一部の団体では活動場所の提供のニーズが高い。また、町会・自治会、住区住民会議は普段の活動内容より災害時の対応を望む声が多くなっていることから、各団体のニーズに応じた適切な取り組みが求められる。 具体的には、支援対象者の情報や他団体が把握している情報の円滑な共有による「個人情報保護の壁」「行政の縦割り」への対応、活動に若者や新たな住民を巻き込む仕組みづくり、人件費を確保するための財政的支援、活動の継続に不可欠な場所の確保として「公共施設の利用料金の無料化」・「常時使える場所の提供」などが提案されている。 7 他の団体等との協力・連携について (1)現在の活動(事業)をする上で協力や連携をしている団体等(複数回答) 【問19-1】現在の活動(事業)をするうえで、協力や連携をしている団体等を教えてください、(あてはまるものすべてに○) ・「町会・自治会、住区住民会議」(67.8%)、「社会福祉協議会」(65.1%)、「地域包括支援センター」(62.4%)が6割を超えて高く、「民生委員・児童委員」(52.2%)、「学校関係の団体、PTAなど」(38.6%)も上位に挙げられている。 ・団体等のしゅ別でみると、ボランティア団体、NPO法人・団体で「社会福祉協議会」、町会・自治会、住区住民会議と竹の子クラブ(老人クラブ)、社会福祉法人で「町会・自治会、住区住民会議」、民生委員・児童委員で「地域包括支援センター」の割合が高くなっている。 (2)今後連携を強化したいと思う他の団体や組織(複数回答) 【問19-2】今後、連携を強化したいと思う他の団体や組織を教えてください、(あてはまるものすべてに○) ・「町会・自治会、住区住民会議」(42.2%)、「地域包括支援センター」(41.4%)が4割を超えて高く、「社会福祉協議会」(34.1%)、「民生委員・児童委員」(29.7%)、「福祉関係の団体」「学校関係の団体、PTAなど」(ともに26.8%)も上位に挙げられている。 ・「連携したいと考えていない」(2.2%)と回答した団体にその理由を聞いたところ、“現状で手一杯、“自身も仲間も高齢で難しい”、“個人情報の問題がある”などの回答が挙げられた。 ・団体等のしゅ別でみると、他に比べ、NPO法人・団体で「保健・医療関係の団体」、町会・自治会、住区住民会議と竹の子クラブ(老人クラブ)で「町会・自治会、住区住民会議」の割合が高くなっている。また、社会福祉法人で「町会・自治会、住区住民会議」、「社会福祉協議会」、「保健・医療関係の団体」がいずれも同率で高い割合となっている。 (3)他の団体や組織と協力・連携したい具体的な内容(記述回答) 【問20】問19の団体や組織と協力・連携したい具体的な内容を、個人等が特定されない範囲でご記入ください。 ・他の団体や組織と協力・連携したい内容について、記述内容を抜粋し、団体別に掲載する。 ■他の団体や組織と協力・連携したい具体的な内容 【ボランティア団体】 ・参加するには健康状態を維持することが不可欠。フレイル予防、健康寿命を延ばすことが大事であり、関心が高いため医療と福祉の連携は必要。(北部、ボランティア団体) ・同じ様な活動をしている団体の日頃の活動内容を知り、ともにできる事があるのではないかと思う。(東部、ボランティア団体) ・町内会の人達にもっと活動を知ってもらいたい。(東部、ボランティア団体) ・参加者やスタッフを増やすためのPR(北部、ボランティア団体) 【NPO法人・団体】 ・主任児童委員、こども家庭センターなどとの情報の共有。(中央、NPO法人・団体) ・支援の情報がより多くの区民に届くように、協力・連携したい。(北部、NPO法人・団体) ・居場所の広報活動。(東部、南部、NPO法人・団体) ・ひきこもりの情報共有と就労支援、見守り等の生活支援。(東部、NPO法人・団体) ・民生委員・児童委員と介入が難しい家庭への支援で連携を図りたい。保健・医療関係機関と障害特性の見識を深める場を設けたい。(南部、NPO法人・団体) ・学校でしか分かりえない、支援を必要とする子どもの情報もある。学校エリア単位で、児童館、学童、主任児童委員らに加え、支援団体なども含めた連絡協議会を定期的に開催できるとよい。精神医療、カウンセリングの分野で支援を必要としている、子どもや、保護者自身もいるので、医療関係の方々と連携がとれるとよい。(中央、西部、NPO法人・団体) 【区民活動団体】 ・サロン利用者が75歳以上なので、ボランティアセンター・地域包括支援センターとの連携を密に取っている。(中央、区民活動団体) ・乳幼児の子育てをしている保護者の学びになるような、地域密着の情報やイベントを提供したり紹介したりできれば、保護者にとって学びになるし、子育ての助けになる。そのために、いろいろな分野の団体と協力してみたい。(西部、区民活動団体) ・支援が必要な人にマッチした支援に合わせて、いろいろな団体や組織を紹介したい。不登校の子には居場所や学習支援、フリースクールなどを紹介したい。障害のある人には、相談支援や支援員の紹介などで連携したい。社会福祉協議会や行政には、団体のPRと、何よりも活動場所の提供に協力をお願いしたい。(北部、東部、中央、区民活動団体) 【町会・自治会、住区住民会議】 ・最近はようやく地域包括センターの職員が町会イベント(防災関係)に参加している。避難困難者のことが気になるからだと思う。今後も参加をお願いする。(南部、町会・自治会、住区住民会議) ・個人宅の町会加入は中々増加しない状況の中、店舗や事業所の加入と協力を増やしたいと考えている。その結果として町会活動の活性化を行いたい。(北部、町会・自治会、住区住民会議) ・比較的穏やかな住環境にある町会だが、災害時には皆パニック状態に陥ると思われる。防災、防犯に関わる活動をしている団体としては、常日頃から連携、連絡を取り合って共に活動していきたい。また学校が第一次避難場所となるので、常に交流をはかり、顔が見える関係を構築しておきたい。(中央、町会・自治会、住区住民会議) ・近くに大きな病院があるので、何か協力、連携したいと考えている。最近他町会との関係から病院の掲示板に貼る資料等を届けるようになった。(北部、町会・自治会、住区住民会議) ・各町会の主だった方々との交流やイベントを通じて協力したい。(西部、町会・自治会、住区住民会議) ・子ども達のイベントのためにもPTAとの交流を深めたい。(中央、町会・自治会、住区住民会議) ・防災訓練も、町会内にある、自宅で商売されている店、会社等がもっと参加していただき、協力をお願いしたい。(南部、町会・自治会、住区住民会議) ・イベントなどでの共催を今後も継続していきたい。地域住民に関係各所の専門性のある情報や体験をしてもらいたい。また、子どもから高齢者まで幅広い世代のかたに集まってもらい、互いに交流してもらいたい。(東部、町会・自治会、住区住民会議) 【竹の子クラブ(老人クラブ)】 ・単一クラブだけでの活動は難しい。町会・自治会、住区住民会議、また他の関係団体、行政の支援がなければ活動を続けるのは難しく、会員増強にはクラブだけでなく横の関係を密にして、クラブの情報を地域の人に発信してほしい。(北部、竹の子クラブ(老人クラブ)) ・ひとり暮らしのかたを竹の子クラブ(老人クラブ)に入会していただき、仲間と支え合い生きがいを見つけて元気で楽しく生活していただくため地域のかたと連携したい。(東部、竹の子クラブ(老人クラブ)) ・民生委員・児童委員による広範囲な情報提供がほしい。(西部、竹の子クラブ(老人クラブ)) ・高齢者が参加できる行事等には連携していきたい。(南部、竹の子クラブ(老人クラブ)) ・地域で行う催しや行事は、各団体が協力し合って進めることが必要。(南部、竹の子クラブ(老人クラブ)) 【民生委員・児童委員】 ・若い世代との交流、新しいメンバーの育成。(中央、民生委員・児童委員) ・イベントやスポーツ、学生との関わりで交流の場を広げていきたい。(北部、民生委員・児童委員) ・子どもに近い立場の人と関係を深めたい。(東部、民生委員・児童委員) ・地域包括支援センター職員がよく働いているが、あまり細分化せず一つにまとめて(窓口を)それから内容によって動く方がわかりやすいと思う。地域コーディネーターとかわかりづらい。カウンセラーも頼りづらいのではないか。(北部、民生委員・児童委員) ・担当している高齢者の情報を一番把握しやすいのがケアマネジャーだと思うので、個人情報保護に差し支えない範囲で協力できることを知りたい。(南部、民生委員・児童委員) ・介護施設、障害者団体の活動情報を知り、応援・バックアップをしたい。(南部、民生委員・児童委員) ・高齢者、特にひとり暮らしの生活環境や児童等の日常生活の過ごしかたの情報を共有していきたい。(南部、民生委員・児童委員) ・個人情報という点から言うと地域包括支援センターとは常に連携し、協力しなければと思う。(西部、民生委員・児童委員) ・災害対策として近隣の防災、商店街等とのつながりを保ちたい。(西部、民生委員・児童委員) 【社会福祉法人】 ・地域包括支援センターの認知度が低いようである。高齢者の総合的な相談ができることで時々話合っていきたい。介護予防、健康寿命の延伸などの話を聞く機会をつくりたい。(東部、社会福祉法人) ・世代を問わず、つながりを作るために誰でもできるスポーツ関係団体と協力し、参加してもらい地域のつながりを深めていきたい。(全地区、社会福祉法人) ・協力して欲しいボランティアなどを情報提供し、既存組織や団体の活動の活性につなげたい。(東部、社会福祉法人) 【福祉事業者】 ・現在、他の福祉団体と障害者自立支援協議会を通して情報交換などをしているが、学校との情報交換が不足しているので、学校や児童館などの情報共有の場があるといいと思う。(西部、福祉事業者) ・介護サービス提供のみでなく、地域の防災や防犯の取組などの連携を図っていきたい。(中央、福祉事業者) 【その他】 ・当協議会の構成メンバーに医療関係者が含まれていないので、地域の基幹病院又はクリニック等、高齢者のQOL(生活の質)向上につながる関係者を巻き込むことで、地域ニーズが顕在化した時に対応出来るようにしたい。また、保険会社をはじめ企業にも声をかけることで企業の社会的責任(CSR)の一環としての人的、資金的、そして企業の持つ専門性としての価値を提供してもらいたい。(東部、その他) ・乳幼児親子などに必要な情報を提供、もしくは催しの開催(西部、その他) 他の団体等との協力・連携に関する考察・備考 ・活動をする上で協力・連携する団体は、町会・自治会、住区住民会議や社会福祉協議会、地域包括支援センターがどの団体にも多く挙げられている。今後連携を強化したい団体や組織についても同様の団体が上位にあるが、保健・医療関係の団体や企業、商店(街)への連携強化のニーズがやや高くなっている。 ・協力・連携したい内容は、大きく「情報共有の深化」「新たな担い手の確保」「活動の活性化」に集約される。具体的には、こども家庭センターや地域包括支援センターなどの専門機関、民生委員・児童委員との対象者の情報共有と連携した支援、活動内容の周知と参加者の拡大に向けた広報・PR、イベントを通じた多様な主体・多世代との交流、活動の活性化に向けた他団体との情報交換などが挙げられている。 8 福祉サービスの充実のために特に重要な取組について (1)目黒区の福祉サービスをより充実していくために特に重要と考える取組(複数回答・3つまで) 【問21】目黒区の福祉サービスをより充実していくために、特に重要と考える取組は何ですか、(3つまで○) ・「相談体制や情報提供の充実」(39.7%)が最も多く、「地域住民のつながりづくり」(33.5%)、「支援が必要な人を発見する取組」(24.6%)、「地域でのささえあいの活動」(23.0%)、「在宅サービスの質と量の確保」(20.8%)などが上位に挙げられている。 ・団体等のしゅ別でみると、ボランティア団体で「ボランティア団体やNPOなどの育成・活動支援」、NPO法人・団体で「区民・福祉にかかわる団体や機関・行政の連携と協働の推進」、町会・自治会、住区住民会議と竹の子クラブ(老人クラブ)では「地域住民のつながりづくり」、民生委員・児童委員で「相談体制や情報提供の充実」、社会福祉法人で「支援が必要な人を発見する取組」の割合が高くなっている。 福祉サービスの充実のために特に重要な取組に関する考察・備考 ・福祉サービスの充実のために特に重要な取組について多くの団体で、「相談体制や情報提供の充実」と「地域住民のつながりづくり」が上位に挙げられているが、ボランティア団体と区民活動団体は「ボランティア団体やNPOなどの育成・活動支援」、NPO法人・団体は「区民・福祉にかかわる団体や機関・行政の連携と協働の推進」、竹の子クラブ(老人クラブ)は「子どもから高齢者までの健康や介護予防を支援する保健事業の充実」、社会福祉法人は「支援が必要な人を発見する取組」、福祉事業者は「成年後見制度や権利擁護事業の必要性や充実」の割合が高いなど、団体ごとに特徴が見られた。そのため、各団体が重視する内容に応じて、実際に区が取組を推進する際に協力・連携を図るなど、今後の連携体制の整備にあたり参考にできるものと考える。 �V ヒアリング調査の結果 ■ヒアリング対象団体の一覧  1 NPO法人 発達相談支援協会Lagom(らごむ)  2 NPO法人 めぐろ子どもの場づくりを考える会 こどもば  3 NPO法人 楽の会リーラ  4 民生委員・児童委員  5 地域包括支援センター(中央包括支援センター)  6 コミュニティ・ソーシャルワーカー(CSW)・生活支援コーディネーター 1 NPO法人 発達相談支援協会Lagom(らごむ) 〜 ひとりひとりに寄り添った「ちょうどいい」支援のかたち 〜 団体情報 名称 NPO法人 発達相談支援協会 Lagom 設立 2021年6月 事務所 東京都目黒区上目黒 代表 代表理事 岡村 矢恵子 氏 主な活動、サポート事業(学習支援・相談支援)、教育事業(学習会等による人材育成や啓発)、地域支援事業(居場所づくりや親の会のサポート) 「Lagom」の概要と設立の背景 その人が必要とする「ちょうどいい」支援 Lagomとは、スウェーデンの言葉で「ちょうどいい」を意味する。 目黒区を拠点に、発達特性により学校生活や社会生活に困難を感じる子どもや若者への支援を行っている。「学びにくさ」や「生きづらさ」を抱える当事者や家族に対し、学習支援・進学や就労相談・居場所づくりなど、その人に合った必要な支援を幅広く実施する。 地域のニーズに応えるかたちで協会を設立 区民・地域の事業者と連携するなかで設立を望む声やニーズがあったこと、学習サポート教室「すてっぷ」をはじめとする現場での支援経験の積み重ねがあったことが、協会の設立につながっている。目黒区発達障害支援拠点「ぽると」にも家族支援事業で関わっている。 活動の内容と特長 社会参加を見据えたニーズを引き出す支援 発達特性を持つ子どもや若者に対し、就労をはじめとする社会参加を見据えた、年代によって変化する支援ニーズへの対応やニーズを引き出しながらの教育カウンセリングを得意としている。 関わりをもった子が大人になり就職し、就労を継続していることも成果の一つと言える。 当事者と家族双方が安心できる「地域の居場所」へ 保護者の不安や孤立を防ぐため、保護者同士の交流会や情報共有の機会も提供することで、子どもと家族の双方が安心できる「地域の居場所」として機能している。  オンラインも含めた関わりのなかで、当事者である子どもが心の調子が悪いことなどを人に伝えられるようになるなど、交流会・居場所が人間関係の経験を重ねる場にもなっている。  活動を通じ、当事者や家族が自らの課題を受け止め、前向きに地域で生活できるよう支援している。  現況と課題 支援に大切なのは「子ども一人ひとりの人生を大切にできること」  協会の会員は全国・区内合わせて約30名。活動はほとんどがボランティア的に支えられており、会費や自主財源を中心に運営されている。一方で、助成金申請や経理などの事務業務が煩雑で、活動継続のための人的・財政的基盤の強化が課題。また、発達特性のある子どもたちの支援には、専門的な知識と経験が不可欠であるが、資格の有無だけでなく、子ども一人ひとりの人生を大切にできる人材が求められる。人材育成と継続的な活動体制づくりが今後の重要なテーマとなっている。 正しい情報や適切な支援者につなぐこと  インターネットで情報が気軽に取れるようになったことで誤った情報が一人歩きすることもあるため、福祉サービスや制度の正しい理解につながるよう、正確な情報の提供や支援者につなぐ活動も行っている。  地域・関係機関との連携 「こどもまんなか」の理念に基づく関係機関との連携  Lagomでは、学校・医療・地域団体・行政など、関係機関との連携を重視している。  特に、学校現場との関わりでは、障害者自立支援協議会を通じた情報共有やスクールソーシャルワーカーとの連携によって、教員と直接相談し家庭学習の教材などの具体的な連携を行っている。学校に出向く際には、教員の負担感を軽減してもらえるよう、地域の力を活用してもらえるように努めている。 地域の多様な力を集結するつながりと障害理解が重要  地域団体との協働では、こども食堂やプレイパークなど、多様な力を集結するようなつながりが重要でそのためのコーディネートが必要となる。併せて、発達障害の子どもも参加できるよう、認知特性への理解に向けた啓発や教育活動が必要と考えている。 「親亡き後」を見据えた地域の支援体制づくり 「親亡きあと」に着目し地域生活を送るうえで大切なこと、権利擁護や成年後見制度などをテーマにした講座やパネルディスカッションを開催。福祉の専門職以外にも行政書士や弁護士などの専門職、地域住民など多様な立場の人が参加する形で、地域の中で暮らすために必要な情報提供と支援体制づくりを進めている。  今後の展望と行政への期待 目黒区独自の福祉教育の実践へ  目黒区独自の福祉教育の実践が今後の目標であり、子どもたちが障害を「大変」という感情で捉えるのではなく、真のノーマライゼーションを目指す、相互理解・協力のための教育として取り組んでいけるとよい。一つの切り口として認知特性への理解を深めるための啓発を区として行うのもよいのではないか。   区と団体の協働の仕組みと支援者のケアの重要性  区と民間団体が協働するための相談体制や事業継続に向けた業務委託等を要望したい。また、支援者のバーンアウト防止や心のケアに対する理解と支援の拡充が必要ではないか。  計画の改定にあたっては、社会的養護を必要とする子どもや里親支援、グリーフケアの視点も重要と考える。 2 NPO法人 めぐろ子どもの場づくりを考える会 こどもば 〜 地域ぐるみで子どもの成長を見守る「サードプレイス」を創出 〜 団体情報 名称 NPO法人めぐろ子どもの場づくりを考える会、こどもば 設立 2019年5月(発足当初は任意団体) 代表 代表理事 横山誠 氏 主な活動、子どもの居場所づくり事業、子育て支援事業、ボランティアの育成事業、地域関連団体及び、関連機関との連携、まちづくり協働事業  「こどもば」の概要と設立の背景 保育士としての問題意識から発足  「こどもば」は、代表理事が保育士の経験から、子どもが卒園した後も地域ぐるみで子どもや親を支援するまちづくりが重要だと考えたことが設立の原点。保育園を退職後2年ほど目黒区の児童館での就労を経て、同じような想いを持つかたとつながり、2015年に5人程度のメンバーで子どもの居場所づくりを目的として発足した。 「子ども食堂」にとどまらない様々なサードプレイス  子ども食堂に限らず、地域の社会資源を活用した、ありのままの自分でいられる子どもの居場所・サードプレイスづくりを目指している。緑が丘自治会とは発足時から関わりがあり、子ども食堂を始める前から同自治会館での遊び場づくりなど、地域に根付いた活動を展開している。  活動の内容と特長 多世代交流を促す運営  めぐろこどもば食堂の開催じは、毎回、コアメンバーを含む10名から15名の協力のもと運営。ボランティアは「来られる時だけでよいので」と伝え、気軽に参加できるように心がけ、広く協力を依頼し、10年目となる現在では約350名が参加登録している。参加者の年代は、学生・社会人・シニアなど様々で、利用者の子ども・保護者との多世代交流にもなっている。参加していた子どもが大きくなって、手伝いに来る好循環も生まれている。 「誰でもウェルカム」がどの家庭にとっても来やすい場所に  子ども食堂は利用者を限定せず、「誰が来てもよい」という場を提供することで、ひとり親世帯なども利用しやすくなり、保護者にとっても、ご飯を作らなくてよい日が少しでもあるだけで、慌ただしい日々の生活の息抜きになっている。活動場所は、住区センターや教会などをお借りし、ハード面でのサポ―トのもと展開している。    現況と課題 安定した活動継続と経済的基盤、後継者育成への動き出し  子どもたちにとってずっとある場所として継続を重視しており、経済的には個人・企業からの寄付や、子ども食堂では行政の補助金を活用している。人手の面でも、ボランティアにも毎月広くコンタクトを取るようにしており、今のところ困っていることはない。  ただ活動の継続という観点から、代表自身やコアスタッフがいつまで継続できるかという懸念が あり、無理のない範囲で後継のスタッフを少しずつ探していくことを考えている。 複雑な問題への入口としても  不登校や要支援家庭、経済面など複雑な問題を抱える利用者にも寄り添える場づくりを心掛けているが、「こどもば」でのそれぞれに対する根本的な解決は難しい。あくまでほっとできる楽しい場づくりを基本とし、「気楽に話せる近所の人でありたい」というスタンスでいる。支援が必要な家庭へのアプローチは課題だが、民生委員・児童委員や支援員、ソーシャルワーカーなどと連携して利用を定期的に促している。入口としてまず行ってみたいと思ってもらい、言いづらいことも信頼して話せる関係性を築くことが重要と考えている。  地域や関係機関との連携 地域資源を活用した活動の多角化  自分たちの拠点を持つのも大事だが、身軽さを優先して、緑が丘自治会、聖パウロ教会などから場所の提供を受けて活動している。また、地域の駄菓子屋「駄菓子や なかよし・うおよし」のフリースペースを活用し、中学生以上の子どもの居場所、「とりつだいボードゲームカフェ」も開催するなど、多様な社会資源を活用している。月に2回、緑が丘自治会が主催する、「ふらっと みどりが丘」、(放課後の遊び場)ではチラシ作成・周知、当日の遊び場の工夫などソフト面で支援し、連携の強化と、他のエリアでの「ふらっと」のさらなる展開を目指している。 横のつながりから生まれること  学校とは隔月でチラシを配架するなど協力体制を築いている。また、新たに子ども食堂を開きたいというかたの相談も受け、「めぐろ子ども食堂ネットワーク」などのネットワーク団体を紹介することで他の子ども食堂団体やフードバンクや子育て支援団体などとの横のつながりを広げ、食材・資材、ボランティアのシェアが自然に行われている。いろいろなことを柔軟に考え、人と人との出会いを大切にし、機会をのがさずにコラボレーションすることを重視している。  今後の展望と行政への期待 誰でも来られる場所の複数展開  今後は子ども食堂に限らず、「ふらっと みどりが丘」のような町会会館など地域資源を活用した活動を複数展開していきたい。子どもにとってあまりルールに縛られない、誰でもふらっと来られる場づくりを広めていきたいと考えている。 子どもと保護者が安らげる居場所を増やす  最近の子どもは忙しいので、何もしなくてもよい場所、休む権利・余暇が保証される安らげる場所が増えていくとよい。保護者にとっても同様だが、場所だけでなく子どもたちに寄り添える人がいることが大事であり、人も含めて居場所だと考えている。 多様な関係者とつくる「こどもまんなか」な地域  他の団体・組織との連携については、「こどもまんなか」の考えで、ネットワークの強化を図りたい。子どもの遊び支援団体・学習支援団体・子育て支援団体などをはじめ、社会福祉協議会のソーシャルワーカー・医療関係者・行政も含め、いろいろな関係者が集まり交流する中で、社会課題を見つけ、ケア・サポ―トの必要性、やってみたいことなどの検討等の協議ができるとよいと考えている。 3 NPO法人 楽の会リーラ 〜 ひきこもりも生きかたのひとつとして認められる社会へ 〜 団体情報 名称 NPO法人 楽の会リーラ 設立 2001年4月 事務所 東京都豊島区巣鴨、(目黒区の居場所事業を受託) 代表 理事長 市川 おとちか 氏 主な活動、相談事業(電話相談、面接・訪問支援、グループ相談会)、居場所事業(コミュニティカフェ)、人材育成(親の学習会、ピアサポーター育成)等  「楽の会リーラ」の概要 当事者目線に立ったきめ細やかな本人と家族への支援  楽の会リーラは、2001年に親の会として発足し、2004年の法人化以来20年以上にわたり、ひきこもり当事者と家族の支援に取り組んできた。支援活動は、相談支援・居場所事業・人材育成の3つを柱とし、家族・当事者双方を包括的に支援できる体制を構築している。  会員は若干の変動はあるものの200名以上。利用形態に応じた柔軟な関わりを可能としているが、特に利用が多いのが、親の勉強会とグループ相談会となっている。  ひきこもり当事者の回復に向けて 「自分を守るため」ひきこもる  当事者はひきこもりの状態を希望しているわけではなく、自分を守るためにひきこもっているのだと考えている。その状態は心理的安全性のなかで緩和していくため、人を信じることができれば外に出ることができる。家族との関係は重要で、親を信じられない状態ではひきこもり状態からの回復は難しい。まずは保護者が変わることが必要ではないかと考えている。 きっかけを待っている当事者  社会参加を実現したいひきこもり経験者は、きっかけを待っている。何かをきっかけに様々なプログラムに参加し、その人に合っていれば当事者や支援者との出会いで元気になっていく。やってみようと思わせる多様なメニューやプログラムがあるとよい。  支援の柱 居場所事業 、共感にもとづく安心なつながり 当事者自身がつくる居場所・コミュニティカフェあおどり  当事者の声から生まれた、自由に過ごしながら他者と関われる“回復の入り口”となる居場所。  喫茶店としての食品衛生許可を取得し、コーヒー1杯250円で提供している。厨房設備等整備に100万円程度かかったが、寄付で対応した。 「行きたい時に行けて、自由でいられる場所に」という当事者からの要望を受け、約13年前に、当事者自身が運営する現行のカフェスタイルへ転換した。 社会参加の実践と多様な交流を生み出す場へ  カフェは月10日(毎週水曜日と金曜日の午後)ほど運営し、利用者数は1日5人から10人程度で収益は不足するものの、レジ・接客・清掃等を通じた役割体験・訓練の場として重要な役割を果たしている。  毎月第1日曜は親父の会、最終週の日曜は女子カフェを開催する。親父の会は、当事者の父親の交流の場であるが、異業種交流としても機能している。  団体が目指すもの、ピアサポーターの育成 生きかたの一つとしての「ピアサポーター」  ひきこもり当事者が自身の経験を生かして社会に関われる場の創出を重視している。「ピアサポーター」を当事者の一つの生き方として育成と活動支援を進めている。 養成講座と実践体制  年間8回の講座と実習を実施し、直近の受講者は35名、(当事者約半数)。現在は当事者ピア10名、家族ピア8名が活動中で、登録者を含めると倍程度に上る。実習ではカフェを活用し、初来訪者への声かけや傾聴を学ぶ。相談は受けない・否定しないで聞くなど明確な行動指針を設け、活動後にはピアサポーター自身のストレス軽減のため振り返りを行うこととしている。  目黒区との連携による居場所事業 「めぐろのいばしょ」 ピアサポーターの配置により当事者が想いをわかちあえる場へ  「めぐろのいばしょ」では、専門ピアサポーター2名、家族ピアサポーター1名、相談員1名を配置し、当事者専用の居場所として運営している。目黒区をはじめ、新宿区・北区・板橋区でも同様の事業を展開しており、他自治体からも導入の問い合わせが相次いでいる。  令和7年4月の開始当初10名だった利用者は、8月には15名へと増加。区の相談窓口担当職員が現場に参画する協働体制が構築されている。庁舎を会場とするケースは珍しく、当初は区民との共用利用に懸念もあったが、現在は支障なく安定的に運営されている。 課題は相談体制の充実と開催日の拡大  「ゆるっと相談スペース」として、気軽に相談できる体制を整備。相談員はいずれも専門職で、1回あたり最低45分を確保。スペースの広さや安心感から相談ニーズは高く、相談員を2名体制とすることが今後の課題。また、現在は月1回開催だが、利用増加を踏まえ日数拡大を希望している。目黒川のお花見や不動尊めぐりなど地域資源を活かした交流体験を目指す。  今後の展望と行政への期待 エリア内ならどこでも相談できる広域連携の実現  居場所づくりの広域連携事業として、都内6区と定期的に打合せ会を開催している。広域連携事業とは、区民以外の当事者も居場所へ受入れ、区外の当事者からの相談があった場合は、居住区へつなぎ、その区の資源を活用するという取組を想定。リーラの月例会を活用し、各行政担当者の参加を促しながら現在基盤整備を進めている。 複合的課題を抱える世帯の支援へのワンストップ窓口  複合的な課題を抱える世帯の支援はサポートする側の負担が大きいため、最終的には行政に依頼したいが、そのためのワンストップ窓口があるとよい。支援には民生委員・児童委員や町会・自治会や専門職の協力が不可欠であり、深刻なケースには精神保健福祉センターの訪問支援チームの力を借りることもある。そのほか、メタバースの居場所など、時代に合った取組を拡充していきたい。 4 民生委員・児童委員 〜 地域を支える“目と心”住民に寄り添う相談役 〜 団体情報 地区数 10地区 委員定数 231人、(内、主任児童委員20人) ヒアリング対象 南部第1地区、南部第2地区委員 事務局、目黒区健康福祉部健康福祉計画課地域福祉推進係 主な活動、高齢者見守り支援・相談支援、地域福祉推進 子育て支援(児童委員関連業務)、行政関連業務(調査書・意見書発行)等  民生委員・児童委員の役割・活動概要 地域のつながりのかなめとして  地域住民の立場で福祉活動を行い、地域の支え合いを基盤に活動している。その役割は高齢者の見守りや生活相談にとどまらず、地域全体のつながりづくりにまで広がっている。民生委員・児童委員の合唱団がさまざまなイベントに参加し、その活動の周知に努めている。 多様な活動で地域の身近な相談役に  避難訓練への参加や大雨の際に道路冠水の連絡を受けるなど防災に関わる活動、振り込め詐欺や強盗への注意喚起など地域の安全・安心を守る重要な役割を担っている。こうした活動を通じ、住民に寄り添う“地域の身近な相談役”として活動を行っている。  活動の内容と特長 暮らしに寄り添う 多世代に向けた見守りと支援  地域の高齢者の見守りから、子どもの不登校への対応、防災・防犯活動まで、幅広い活動を担う民生委員・児童委員。保護者から一時的に子どもの保育園・学校への送迎を依頼されるなど、ファミリーサポートセンターのような役割を果たすこともあるなど多世代への支援を行っている。 顔の見える関係づくりの構築へ  近年では、LINEやショートメッセージを活用して委員同士の連携を強化。こまめな情報共有により、見守り活動の精度が高まりつつある。  民生委員・児童委員は町会推薦のため、町会・自治会との関わりは深い。町会・自治会、住区住民会議、「竹の子クラブ」(老人クラブ)、認知症カフェの「Dカフェ」、乳幼児クラブ等との連携協力をおこなっており、かかわりかたは地区や委員により様々である。  現況と課題 「なり手不足」と情報共有の壁  「なり手不足」は深刻な問題である。自営業者の減少や町会役員の高齢化のほか、後任を担える40代から50代との接点が少ない。60代でも働いている人が多く、なり手を見つけるのが困難な背景もある。企業のボランティア活動への理解促進などに期待を寄せる。  また、個人情報保護の点から、関係機関との情報共有が難しい現状もある。地域包括支援センターとの連携強化が進みつつあるものの、支援の現場で得た情報をどう活かすかは引き続き課題である。 民生委員・児童委員の認知度の向上と活動実態への理解促進  地域住民の間では、民生委員や児童委員の活動内容が十分に知られておらず、実際の役割や活動イメージとのギャップもみられる。また、地域包括支援センターも高齢者のみの相談窓口と誤解されることが多いが、目黒区では子育てや生活支援など幅広い相談に応じていることをもっと知ってもらうことが必要である。  地域・関係機関との連携 進む地域包括支援センターやCSWとの連携  地域で起きた支援課題については、地域包括支援センターや社会福祉協議会の 各地区のCSW、コミュニティー・ソーシャルワーカーとの連携が進みつつあり、積極的に関わってくれている。特に南部地区はそうした連携が強固である。一方で、地域包括支援センターや社会福祉協議会の認知度は依然として低く、住民が気軽に相談できる体制づくりと周知の強化が求められている。 地域と教育現場一体の見守り活動  不登校の子どもや家庭の状況を把握するうえで、学校との連携は重要な役割を果たしている。学校側からの依頼を受け、校長や教員と協力して登校時の見守りや地域行事を行うほか、学校を活動拠点として提供してもらうなど、地域と教育現場が一体となった子育て支援の取り組みが進んでいる。 「安心感」を与える支援と窓口の明確化  不登校や認知症など、家庭内の問題について、保護者や本人が民生委員にプライベートなことを話したがらない傾向などから、家庭内の些細な事でも地域包括支援センターへの相談を促すことで、公的な場所としての安心感を持ってもらえるよう連携を行っている。  また、祖父母を介護するヤングケアラーはケアマネジャーなど介護サービスのつながりから発見しやすい傾向にあるが、保護者の精神疾患などにより家族のケアを担っているヤングケアラーの場合、対応者が不明瞭となり、支援が必要な状況が見えにくいのではないか。  今後の展望と行政への期待 地域と共に支える安全・安心  今後は「チームで支える仕組み」に関心を持っている。災害時の避難支援や要支援者名簿の活用など、民生委員だけでなく、近隣住民の間でも把握することが重要であり、災害時にも地域が連携できる体制づくりが必要である。 重要な住民の理解と地域への関心  行政の「公助」・支え合いの「共助」を縦割ではない形で進めることが重要。そのためには住民の理解と住民自身が地域に関心をもつことが不可欠である。地域のつながりをつくり、今後も地域に頼られるような民生委員・児童委員でありたい。 5 地域包括支援センター(中央包括支援センター) 〜 地域まるごと支え合う、「通いの場」から始まるつながり 〜 団体情報 名称 中央包括支援センター(社会福祉法人 奉優会 受託) 所在 東京都目黒区中央町 開所時間、平日 8時30分から19時、土曜日 8時30分から17時 主な事業、保健福祉の総合相談支援、権利擁護業務、包括的・継続的ケアマネジメント支援業務、見守り ネットワークの推進等  「中央包括支援センター」の概要 地域福祉の中核を担う総合相談窓口  令和2年度より、社会福祉法人奉優会が中央及び東部包括支援センターの運営を受託。区内では高齢者センター、特別養護老人ホームの「目黒中央の家」及び施設内保育園などを同法人で運営しており、世代を超えた支援で地域福祉の中核を担っている。 法人内の連携による「複合支援」の強み  施設の同法人運営は、緊急時の支援等において大きな強みである。法人内ではLINEなどを使用した即時連携により見守り機能が発達しており、高齢者センター等の利用者の安全確認を行うこともある。また、緊急保護として特養のショートステイや、運営施設の空室の使用可否の確認など、法人内で迅速に対応できる体制が整っている。  活動の内容と特長 「通いの場」の可視化から区民参加の拡大へ  地域の高齢者が安心して集える場所を可視化した「通いの場MAP」を作成・配布。高齢者の利用が多い地域のクリニックや薬局などでも配架され、毎年更新される人気資料として地域から好評を得ている。地域団体やケアマネジャーと連携した取組と地域資源の見える化により、参加促進と支援の輪を広げている。 地域へ出向く「頼れる相談所」  中央地区内5か所で出張相談を定期的に実施し、地域住民が身近な場所で気軽に相談できる機会を提供している。また、高齢者の関心が高い健康、栄養、介護からスマートフォンの活用などに関する教室や講座を積極的に開催し、身近な暮らしの中で支援が受けられる体制を整備している。 法人全体で進めるケアラー支援  運営法人として、全世代的なケアラー支援に取り組んでいることも特長の一つ。ヤングケアラーのLINE相談窓口、企業向け介護離職防止セミナー、法人後見制度の運用など、多層的な取組を展開している。   現況と課題 相談ニーズの多様化と人材育成  近年では40代など若い世代のがん患者の相談が増えるなど、高齢者に限らない相談ニーズの多様化が進んでいる。地域のケアマネジャーと連携した勉強会や他区で法人が運営する地域包括支援センターとの情報共有により、専門性向上に努めている。一方で、人材育成も重要視している。法人内に委員会を立ち上げ、職員の専門性と資質向上に努めている。 地域性に応じた実態の把握と「隙間」の支援  ハチマルゴーゼロやキューマルロクゼロのた世代、精神障害をもつかたなど、自身で相談することが難しく地域に埋もれている人々が多く存在することに対しては、介入の難しさがあるため、行政との連携による訪問・アウトリーチの強化が望まれる。一方、目黒区の特徴として、マンションの厳重なセキュリティや隣近所との関わりを望まない住民も少なくないため、実態把握訪問や、安否確認を実施する際にも課題となることもある。  地域・関係機関との連携 複合課題に向けた多職種協働連携  生活困窮を含め、認知症、ひきこもり、ヤングケアラー、ビジネスケアラー、精神疾患など複合的な問題を抱えた世帯全体への支援ケースが増加しており、障害分野の事業所との連携や情報共有に努めている。地域内のネットワーク拡大のため、民生委員・児童委員やケアマネジャーと定期的に情報交換や意見交換を実施するなど、多角的な支援体制の構築を進めている。 権利擁護と地域共生の基盤づくり  目黒区社会福祉協議会が運営する権利擁護センター「めぐろ」と連携し、金銭管理の相談や成年後見の事例について専門相談に同席するなど、区民の権利擁護のサポートを行っている。地域に対するミニ講話の開催、フードバンクの取り組みへの協力などを通じて、町会・竹の子クラブ(老人クラブ)、民生委員・児童委員などとの「顔の見える関係づくり」を心掛けている。  今後の展望と行政への期待 支援や制度の狭間に寄り添う包括的支援へ  身寄りのない高齢者の金銭管理に関する制度の確立が極めて重要。重層的支援会議を通じ、各専門職や関係課との情報共有を進めているが、訪問支援やアウトリーチ体制の拡充に向け、行政とのさらなる協働も課題といえる。 「支えられる人も支える人に」を実現する地域社会へ  高齢者・子ども・障害者等がお互いに支え合えるような居場所として、東部包括支援センターで既に実践されている多世代向け居場所づくりの取り組みを中央地区でも展開したいが、場所不足が課題。地域資源を最大限に生かした居場所づくりの展開を考えている。「支える側」と「支えられる側」という関係を超えて人と人がつながる社会を目指すことを地域住民にアピールしていくことは、地域包括支援センターの大きな役割の一つと感じている。 6 コミュニティー・ソーシャルワーカー、(CSW)・生活支援コーディネーター 〜 希薄なつながりに灯をともす、地域の声を結ぶCSWの実践 〜 団体情報 名称、コミュニティー・ソーシャルワーカー、(CSW)、生活支援コーディネーター 所属、社会福祉法人 目黒区社会福祉協議会 主な事業、コミュニティソーシャルワーク事業(参加支援事業、地域づくり事業、アウトリーチ等を通じた継続的支援事業、多機関協働事業における重層的支援会議の開催協力 等)、生活支援体制整備事業(協議体との連携による地域の支え合い活動の推進) CSW・生活支援コーディネーターの概要と設置の経緯 高齢者支援から全世代に向けた地域課題の解決へ  目黒区社会福祉協議会では、平成29年度より生活支援コーディネーターによる住民主体の高齢者の生活支援サービスの創出支援や支え合い活動の支援を開始し、令和3年度からは、CSWと兼務し、段階的に体制を拡充して、全世代に向けた地域の福祉課題の解決に取り組んでいる。 CSW、(コミュニティーソーシャルワーク事業)  CSWは、高齢者・障害者・子どもなど全ての人々を対象に、制度の狭間にある日常生活上の困り事や心配事を受け止め、様々な関係機関につなぐ活動をしている。  積極的に当事者のもとに出向き、その人の思いを受け止め必要な情報を提供しながら、伴走支援を行う。地域の困りごとに対して、関係機関・団体や行政と連携して、地域の中での解決に向けた支援を行っている。  令和6年度より重層的支援体制整備事業が目黒区で本格実施された。CSWによる参加支援や地域づくり、アウトリーチ等伴走支援の取り組みは重層的支援体制整備事業の位置づけの中で行われている。 生活支援コーディネーター、(生活支援体制整備事業)  介護保険法に基づく事業で、地域住民や団体、企業の関係者など様々な人々と連携しながら、日常生活上の支援体制の充実・強化及び高齢者の社会参加の推進を一体的に図るために、「生活支援コーディネーター」と「協議体」が創設された。  目黒区では、5つの日常生活圏域(北部・東部・中央・南部・西部の各地区)にそれぞれ協議体(第2層協議体)を設置しており、町会・自治会、住区住民会議、竹の子クラブ(老人クラブ)、福祉施設、商店街などの関係者や民生委員・児童委員など、地域活動をしている方々が参加している。生活支援コーディネーターは、協議体と連動しながら社会資源の把握や関係団体との顔の見える関係をつくり、高齢者の生活上のニーズとのマッチングや生活支援サービスの創出を目指して地域の支え合い活動を推進する役割を担っている。CSWの活動内容と特長  CSWの活動内容と特長 個別相談、問題の複雑化・深刻化を防ぐ「一歩手前の相談」  CSWの相談業務は、具体的な福祉サービス事業を実施していないこともあり、待ちの姿勢では相談につながりにくい側面があり、地域への積極的なアプローチを心掛けている。地道に地域に出向き、CSWから丁寧に声をかけていくと、住民は何かしらの話を聞かせてくれ、その中には困りごとも含まれていることがあり、行政に相談する「一歩手前の相談」であることが多い。住民にとって行政窓口に相談するという心理的ハードルは依然として高く、実際に相談する時は差し迫った状況であることが多い。CSWがアウトリーチによって見つける相談は、困りごとの早期発見・対応により複雑化・深刻化を未然に防ぐ予防的アプローチの側面がある。 個別相談、背景にある課題と重要な専門職との連携  生活困窮やシングルマザー等からの個別相談については、医療的診断はないものの、背景に精神障害や発達障害を抱えていると考えられるケースが見受けられることから、専門職との連携は必要である。最近では、このような分野の専門機関との連携が少しずつ取れるようになってきた。 個別相談、制度切替への不安に対応する切れ目ない支援  障がいのあるかたが65歳になり、障害福祉サービスから介護保険サービスに切り替わる際の変更(費用負担、サービス量など)やそれまで長く関わっていた支援者が替わることへの抵抗感などが課題となっている。このサービス移行は当事者にとって大きな生活の変化を伴うため、当事者の抵抗感を減らし、切れ目ない支援を実現するためには、早い段階から顔合わせを含めたサービスのつなぎが必要だと感じている。  また、障害のある子どもの親が高齢になった際の対応も課題である。福祉サービスへの円滑な移行はもちろん、問題化する前に地域とのつながりを作っていくことが重要である。 地域相談、ネットワーク化と「求めるチカラ」の可視化による食支援の輪の広がり  年に一度行っている食支援活動情報交換会において、活動に関心のある区民へ活動団体が「求めるチカラ」を情報シートに落とし込むことで可視化し、マッチングを行った。情報交換会のグループトークで区民の興味・関心を聴き、CSWが個別に団体へつなぐことで、活動見学や継続参加につながった。同時に、子ども食堂など食を通した取り組みを行う団体同士のネットワークも構築され、支援の輪が広がっている。 地域づくり事業、「こもりびとカフェ」で育む社会参加の芽  令和4年度に立ち上げたひきこもり家族会の運営支援を行う中で、親子関係に変化が見られ、ひきこもり当事者の行動範囲が広がってきたという参加者家族がいたことから、CSWとして当事者へ向けた取り組みの必要性を感じ、「こもりびとカフェ」を開設した。令和7年度は特別養護老人ホーム「目黒中央の家」の1階交流スペースを活用し、よりあたたかみのある空間で実施している。また、生きづらさを抱える当事者にお茶出し係を担ってもらうなど、社会参加のステップの機会を提供しながら、ひとつの居場所になるよう取り組んでいる。 地域づくり事業、子どもの声を聞いて・考えて・つくる「サードプレイス」  子どもに関連する取り組みとして、NPOの活動に参加する大学生の協力を得て、一緒に遊びながら子ども自身の声を直接聞き子どもの居場所を考えるイベントを開催した。  また、不登校や学校への行き渋りのある子どもの居場所の創出を目的とした取り組みも実施しており、東京都写真美術館から場所を提供していただいている「いどりぷれいす」では、写真に関連する体験や見学、多世代との交流機会を通じた居場所の提供を行っている。美術館の性質上、静かに過ごしたい子どもの居場所の選択肢の1つになっている実感がある。  生活支援コーディネーターと各協議体の活動内容と特長 北部地区、北部いきいき 支え合いネットワーク会議 〜人生100年を見据えた健康づくり支援〜  北部地区では、どの住区エリアも坂が多く、コロナ禍を経て坂を上れないという理由で通いの場へ参加できなくなったという声を多く聞いた。そこで、令和4〜5年度にかけて、社会参加を促すために通いの場を紹介した「北部いきいきふれあいマップ」を作成した。令和6年度にはマップに掲載した通いの場の紹介(実演も交え)、医師等による健康(からだ・こころ・あたま)をテーマにした講演会の二部構成による「北部いきいきふれあいひろば、(ほくいきひろば)」を3回開催した。高齢者の地域とのつながりづくりや健康寿命の延伸のための取り組みを行っている。 東部地区、東部ふれあい協議体 〜フェスティバルでつながる・深まる団体のネットワーク〜  東部地区では、さまざまな地域の情報を発信するため、「東部地区ふれあいフェスティバル」を開催している。昨年、下目黒住区センターでの開催では、中学生によるステージ演目を取り入れたことで、メインターゲットの子育て世代の来場につながり、育児や介護に関する地域情報を届ける機会となった。フェスティバル開催後には、参加団体の交流会を実施し、横のつながり強化に努めている。  また、情報の発信だけでなく、受信を行うため、「東部地区推しスポマップ」を作成し、参加者の推している(お気に入り)場所の情報を集めた。今後は、推しスポットを集めた冊子にまとめていく。 中央地区、中央まるごとネットワーク 〜(おたからびと)が支える交流と共感〜  中央地区では、協議体メンバーが活動先に出向き取材を行い、団体を紹介する冊子を作成した。団体を直接訪問する体験会を実施したことで、活動参加につながった住民もいた。協議体メンバーが地域のことをより深く知ることの重要性から、地域で子ども食堂やフードバンクなど食支援に取り組む2団体の代表者を招いた講話を行い、活動への理解を深め、それら団体の活動を応援するため、知見や特技を持つ地域住民である「お宝びと」の協力により、「音楽コンサートデ、フードドライブ、(余剰食品を参加費の代わりとし、集まった食材をフードバンク等で活用する取り組み)」を実施した。地域住民に団体やお宝びとを知ってもらう機会となった。 南部地区、南部支え合いまち会議 〜住民交流のきっかけ ご近助物語〜  南部地区では、過去6年にわたり、住区ごとに地域で活躍するかたを招き「支え合いまち講座 みんなで話そうご近所物語」を実施した。令和6年度は、体操とバルーンアートによる住民同士の体験交流イベントを開催し、地域のつながりを深めた。全住区への巡回をしていく中で、男性高齢者の地域参加に課題があることがわかる。このため協議会で課題への検討を行う中で地域に講談(日本の伝統話芸)ができる人がいたことから、イベントやニーズ把握のためのアンケートなど、孤立防止対策を目指し動きはじめている。 西部地区、西部支え合いまち会議 〜いどばた会議で醸成する地域のつながり〜  西部地区は、住宅街が広がり、人口も5地区の中で最多であるが、高齢世帯の増加や住民の入れ替わりが多いことなどから、住民同士のつながりが希薄という特性がある。これに対し住民の懇談イベントである「支え合い・いどばた会議」を5住区で順番に開催し、地域で長く安心して暮らすために必要なつながりについて話し合いを重ねている。また、住区エリアごとの住民活動をまとめた「にしまちいきたより」を発行し、地域の活動を知り、参加を促すツールとして活用している。  今後の展望と行政への期待 行政の子ども・障害分野との連携、情報共有の仕組み  行政との連携において、地域包括支援センターなど高齢福祉の関係機関とは連携する機会が多いが、子どもや障害分野において、連携する機会が少ない状況である。全体的には、区の重層的支援体制整備事業の会議や対応を通して協働は進んでいるものの、CSWが利用者支援のチームに入っているケースで、利用者の状況に緊急で大きく変化があった際の伝達が漏れることがあり、大きな時差無く情報共有が図れると良い。CSWの主な役割が地域の見守りなど長期的なものであるため、緊急の事案へ対処できることは少ないが、行政と共有可能な情報をいただくことで協力できる部分で力を発揮していきたいと考えている。 食支援活動における支援対象者への行政の積極的な関わり  食支援活動について、フードバンク活動などへの行政の関わりが薄いことに懸念がある。支援を希望している人の生活や経済状況など、どれほど支援を必要としているかを民間団体が正確に把握することは難しい。最近、食料支援の希望者が増えていると聞くので、必要な人に必要な支援を届けるという意味でも、生活状況や経済状況を把握している行政との連携と協力を一層仰いでいきたい。 「いちごいちえ」を大切に、地域に出向く  CSWへの相談は、福祉的な問題だけでなく、隣家の庭木など住民同士の関係、ハトのフンや自販機のゴミなどまちの環境、道路、公園、住宅など、多岐にわたる分野に及んでいるが、住民同士のつながりの希薄化により、地域の中での解決が難しくなっている印象がある。CSWとしては、即時の解決は難しくても、声に耳を傾けて一緒に考える姿勢が大事だと考えている。「一期一会」を大切に、地域に出向き、様々な活動や人と出会い、顔と顔を合わせつながることがCSWの活動の基盤となる。そうしたつながりを生かし地域課題の解決や地域づくりに取り組んでいきたい。