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人権啓発のとびら これでいいのですか? 「家族が増えました」
赤ちゃんが誕生しました
家族の会話
夫「よく寝てるね」
妻「かわいいでしょ」
妻の母「本当ね。五体満足で何よりね」
妻「…お母さん、その言葉ってちょっと」
妻の母「私は、ただおめでとうと言いたかっただけですよ…!?」
わたしたちは考えます
赤ちゃん誕生です。
この時、使われがちな「五体満足」という言葉は、まるで「障害があって生まれたこと」が「不満足なこと」と決めつけた表現とはいえないでしょうか。
障害の問題が社会全体の問題であるという認識が低かった時代には、社会や地域の理解が得られにくいことでした。障害のある人は労働をはじめとする社会参加の機会が少なく、自立するための手段がない状態を長い間強いられてきました。
現在では、雇用の場の確保、就労定着の援助など社会参加・経済的な自立を支援する態勢の整備やホームヘルプサービスなどの在宅支援サービスが整ってきています。障害を「違い」と受け入れ、地域社会の一員としての社会参加の機会も多くなってきています。
さまざまな「違い」を持ちながら生活しているのが、私たちの住む社会です。車椅子で出かけたり、手話で話したり、点字で伝えたりすることなども、「違い」の一つではないでしょうか。このような「違い」を、ごく自然に受け入れられるような社会を作っていくことが大切です。
ヘレン・ケラーは「障害は不自由であるが不幸ではない。障害者を不幸にしているのは社会である」と言っています。「障害者問題」は障害のある人の問題ではなく、障害のある人を取り巻く人の意識や社会の問題なのです。
生まれたばかりの子どもは差別意識や偏見を持っていません。私たちが、子どもたちに人権の大切さを語り伝えていくことが大切なのです。
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