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更新日:2014年3月20日

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人権啓発のとびら みんながともだち 「みんながともだち その3」

みんながともだち その3

みんな 「そうか… 亮一のおばあちゃんは、そのことで今でもずっと苦しんでいるんだろうな」

亮一 「でも先生、ブラクって何?なんでブラクだと差別されるの?」

先生 「差別される理由なんてないんだ。そのことはみんなしっかりわかってほしい。部落というのは、今は『同和問題』と言われている。生まれでその人の職業や身分が決められ、引越しもできない。そんな時代があったんだ。つまり、生まれた時に、おまえはこういう人間だからこういう人生を送れと、決められてしまっていたんだ。そんなおかしなことをなくそうと、部落の人や多くの人たちが取り組みはじめたんだ」

先生 「だから今では、そんな差別を許さない人たちも増えている。人間はみんな平等なんだ。当たり前のことなんだ。それなのに、未だに偏見を持って部落の出身だというだけで差別する人たちがいる」

先生 「先生の幼なじみにもそんな境遇に生まれた子がいたんだが、その子自身はそのことを知らずに育ったんだ。ご両親が結婚を機に東京に引越しして、故郷ふるさとのことは子どもには全く話さなかったそうだ」

先生 「彼がそのことを知ったのは、就職の時だった。受ける会社からことごとく不採用の通知が送られてくる。仲間は次々と会社が決まっていくのに、自分だけどうして… 思い悩んだ彼は、ある会社に勤めていた先輩に、自分の不採用の理由を聞いてもらったそうだ」

先生の幼なじみの先輩 「おまえには悪いけど… 部落の出身だとウチの会社、ダメなんだよ。おかしなことなんだがな…」

先生 「もちろん彼は、ショックを受けただろうが、あまり表には出さなかった。ある日、彼がこう言ったのをよく覚えているよ」

先生の幼なじみ 「ふざけるな、そんなもんに負けてたまるか! オレはオレだ、オレのことはオレが決めるんだ!」

先生 「どこで生まれたかなどということは、仕事の能力や適性とはなんの関係もないことだ。にもかかわらず、現実はこうなんだ。結婚でも同じようなことが起こる。身元調査が行われ、結婚に反対されたり、結婚しても相手の両親や親戚との交際を拒絶されたりすることが起こっている。実際、彼もそうなんだそうだ。日常でもいろいろなことが起こっているんだ。差別的な内容の貼り紙や落書き、脅迫文まがいのハガキや手紙が会社にまで送られてきたり、インターネットにとても言葉にできないようなひどい内容の書き込みをされたり… 先生は、彼と今でも付き合っているし、尊敬もしている。もし、自分がその立場だったらどうなっていたんだろうかと、時々考えるんだ」

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