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更新日:2015年9月29日

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高齢者が孤立しない地域づくりを (めぐろ区報 平成24年8月25日号に掲載した記事です)

平成24年8月

22年度に区が実施した「高齢者の生活に関する調査」の結果では、「周囲から孤立していると感じる」と答えた高齢者は12.7%でした。また、日常生活の中で「(電話やメールを含めた)人と話す頻度が2・3日に1回程度以下」の高齢者は14.1%で、そのうち「1週間に1回以下」のかたが2.3%でした。単純に区の高齢者人口5万人で換算すると、区内では約1,000人の高齢者が、ほとんど会話のない生活を送っていることになります。

ここ数年、高齢者の人権にもかかわる問題として、高齢者の孤立死や所在不明などが大きな社会問題として取り上げられてきました。調査結果は、目黒区でも高齢者の孤立防止への取り組みが必要なことを示しています。

また、今年に入り、高齢者に限らず、障害者や生活困窮者などが家族全員で孤立して亡くなる痛ましい事例が全国で相次ぎました。高齢者だけでなく、社会的弱者と言われるかたすべてを対象とした孤立の防止が必要とされています。

一人暮らし高齢者などが、住み慣れた地域で安全・安心に暮らし続けられるためには、生活に何らかの異変が生じた時に、それを察知し必要な支援につなげる「見守り」と、人と交わることで孤独を解消する「交流の場」が必要です。

区では、21年度から、見守る人・見守られる人を特定しないで緩やかに見守る「高齢者見守りネットワーク(見守りめぐねっと)」と、ボランティアが特定の一人暮らし高齢者などを見守る「見守りモデル事業」を開始しました。また、「交流の場」として、これまでの「ミニデイサービス」「ふれあいサロン」や老人クラブなどに加え、認知症支援ボランティアによる「カフェ」を開設するなど、新しい取り組みを進めています。

これらの「見守り」や「交流の場」を支えているのは、地域の皆さんです。孤立問題の背景として地域における人間関係の希薄化が挙げられてきましたが、今、地域での新たな支え合いが生まれてきていると言えます。

今後、一人暮らし高齢者などがさらに増えていくと見込まれる中で、これからは地域ぐるみでの見守りや交流の場づくりがより一層必要となってきます。区では、高齢者などの権利擁護のために、新たな支え合いの輪を大きく広げていきたいと考えています。

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