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スポーツと人権 (めぐろ区報 平成25年3月25日号に掲載した記事です)

更新日:2015年9月29日

平成25年3月

スポーツにまつわる体罰や暴力、パワーハラスメントなどの問題が、テレビや新聞で報じられています。スポーツをする目的は、人によって趣味や娯楽のためであったり、健康の保持増進や体力の向上のためであったり、学校のクラブ活動や仕事のためであったりと、それぞれ異なります。

また、スポーツと一口に言っても、個人競技と団体競技、アマチュアスポーツとプロスポーツ、競技スポーツとレクリエーションスポーツ、対人競技と競争など、種目や形態はさまざまです。

しかし、体を動かすことが人間の本源的な欲求に応えるものであり、そのことで爽快感や達成感を味わうことができるというスポーツの特性は、誰もが認めるところではないでしょうか。

このようにスポーツは、誰もが自分の意思により、それぞれの目的のために行うべきもので、本来、人権を侵害する体罰や暴力などとは相容れないものです。

1978年に国連の専門機関であるユネスコは「体育・スポーツの実践はすべての人にとって基本的権利である」とした「体育及びスポーツに関する国際憲章」を採択しました。また、オリンピック憲章においても「スポーツを行うことは人権の一つ」であり「人種、宗教、政治、性別、その他の理由に基づく国や個人に対する差別は認められない」としています。

国内では、一昨年、従来のスポーツ振興法を全面改正したスポーツ基本法が制定されました。この法律では、「スポーツを通じて幸福で豊かな生活を営むことは、全ての人々の権利である」とするスポーツ権がうたわれています。さらに、新たに障害者スポーツやプロスポーツについても言及しています。

年齢や性別、障害の有無などを問わず、広く人々がそれぞれの関心や適性などに応じてスポーツを楽しんで行うことを、一つの権利とする精神が、全ての人々の間で、共有されていれば、体罰や暴力の問題などは、起こりえるはずもなかったのかもしれません。

身近なスポーツから一流選手によるスポーツまで、誰のためのスポーツなのか、何のためのスポーツなのか、私たちは今一度考える必要があるのではないでしょうか。

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