トップページ > くらし・手続き > 人権・男女共同参画 > 人権 > 心の輪 > 心の輪(人権に関する連載) 26年度 > 障害をもつ人も安心して共に暮らせる社会を目指して (めぐろ区報 平成26年11月25日号に掲載した記事です)

更新日:2015年9月30日

ページID:457

ここから本文です。

障害をもつ人も安心して共に暮らせる社会を目指して (めぐろ区報 平成26年11月25日号に掲載した記事です)

障害者の権利や尊厳を保護・促進する世界的な流れの中、国は平成19年に「障害者権利条約」に署名し、今年1月の批准に向けて法整備を進めてきました。23年には障害者基本法が改正され、「障害の有無によって分け隔てられることなく、相互に人格と個性を尊重し合いながら共生する社会を実現すること」が法の目的とされるなど、障害者を取り巻く環境は大きく変化しています。また、28年4月から施行される「障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律」では、障害を理由とする差別的な取り扱いの禁止や、社会的障壁を取り除くための合理的な配慮(例えば、障害をもつ人に、必要に応じて窓口で筆談や読み上げを行うことなど)が規定されました。

25年9月に区が実施した「人権に関する意識調査」では、「障害者の人権が守られていないと思う場合」として、「就職が困難である」との回答が54.7パーセントと最も多く、次いで「障害者に対して周囲の人のあたたかい心が欠けている」が32.9パーセント、「まちの中で暮らしていくのに不便がある」が30.7パーセントでした。「障害者の人権を守るために実施すべきこと」については、「雇用促進など就労の支援」が52.0パーセントで最も多いという結果になっています。

昨年から障害者の法定雇用率が2パーセントに引き上げられ、ハローワークを通じて就職した障害者は、約7万8千人と過去最高を更新しています。そうした中で、職場で障害をもつ人と一緒に働くことについては、「よい機会なので一緒に仕事をしたい」「一緒に仕事をしてもかまわない」との回答が合わせて77.5パーセントと多数でした。しかし、「障害者が職場に入るのはかまわないが同じ仕事をやりたくはない」「他の人の負担になるので、できればやめてほしい」など否定的な意見も6.6パーセントあるのです。「障害の有無にかかわらず共に生きていく社会が望ましい(ノーマライゼーション)」という考え方に「賛成」「ある程度賛成」との回答は、合わせて93.9パーセントでしたが、現実にはまだまだ課題があることがうかがえます。

障害をもつ人が身近な地域で暮らし、働き続けるためには、区民・事業者の皆さんの理解と協力が欠かせません。誰もが安心して共に暮らせる社会の実現に向けて、力を合わせて取り組んでいくことが大切です。

お問い合わせ

人権政策課

ファクス:03-5722-9469