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更新日:2015年9月30日

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「過去のもの」ではありません 同和問題 (めぐろ区報 平成26年10月25日号に掲載した記事です)

25年9月に区が行った「人権に関する意識調査」で、同和問題(部落差別)といわれる人権侵害について尋ねたところ、知っている人は83.1パーセントという結果でした。

皆さんは、親しく付き合っている人が「同和地区」出身であると分かった場合、どうするでしょうか。調査では「これまでと同じように親しく付き合う」と答えた人は76.8パ-セントでした。一方で、今まで親しく付き合っていたのに「できるだけ付き合いを避けていくと思う」(3.7パーセント)、「付き合いをやめてしまうと思う」(0.3パーセント)、「わからない」(15.0パーセント)と答えた人がいました。また、身内の結婚相手が「同和地区」出身者であると分かった場合、「これまでと同じように親しく付き合う」は65.2パーセントと低くなり、さらに、自分の子どもの結婚相手が「同和地区」出身の場合になると、「結婚に賛成する」と答えた人は40.5パーセントとなりました。このような結果になったのはなぜでしょうか。

同和問題は、封建時代の身分制度や歴史的・社会的に形成された、人々の意識に起因する「差別」がさまざまな形で現れている、日本固有の重大な人権問題です。

現在もなお、公共施設などに差別的な落書きや貼り紙をしたり、インターネットに悪質な書き込みをしたりするなど、差別事象が後を絶ちません。いまだに差別は身近に存在しています。このことは、先述の調査結果にも現れているのではないでしょうか。

差別を解消していくためには、このようにさまざまな場面で差別を受けている人がいる「同和問題」について、正しく認識することが必要です。

「過去のことで、そのままにしておけば、いずれなくなる」「自分には関係ない」という考えや、「昔からこうだから」「こうするものだと聞いているから」と、今までの慣習や聞いたことを問い直さずに、うのみにすることはやめなければなりません。

深く考えずに行った心ない言動が、他人を排除・差別することにつながってしまいます。また、その言動を見聞きした周囲の人の差別意識に影響を与えてしまう可能性もあるのです。

私たち一人ひとりが、心の底にある差別意識と向き合うことが、差別を防止し、個人が尊重される社会をつくることにつながっていきます。

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