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更新日:2013年9月12日

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まちの環境美化に関する行動計画 C まちの環境美化に関する推進方針

1.目標

区・区民・地域団体・事業者が共にめざすべき、ポイ捨てのない清潔で美しいまちづくりの到達点として、以下の4つの「行動目標」を掲げるものとする。

また、今後進められる各種の取り組みがもたらす効果を測るため、具体的な数値目標を掲げ、その達成状況を継続的に把握する必要がある。このことから、当面の「ポイ捨て削減目標」をあわせて設定する。

行動目標

目標1 ポイ捨てしない人づくり

まちの環境美化に関する情報の収集・発信、啓発・教育活動の推進などにより、「ポイ捨てしない人づくり」を進める。

目標2 ポイ捨てしにくい環境づくり

清掃をはじめとする環境美化活動の活性化、区の活動支援体制の確立、美化に関するルールづくりとその周知の徹底化により、「ポイ捨てしにくい環境づくり」を進める。

目標3 ポイ捨てをなくしていくまちの支えあい

これまで地域活動に係わりの薄かった人々の環境美化活動への参加の促進を踏まえた区民相互の連携により、「ポイ捨てをなくしていくまちの支えあい」を定着させる。

目標4 環境美化活動の面的な発展

地域における活動推進のための仕組みづくりや活動する人々同士の交流を通じ、点的な環境美化の活動から相互に連携し合う「環境美化の面的な発展」を図る。

ポイ捨て削減目標

区内の数箇所にポイ捨てモニター地点(定点観測地点)を設定し、行動計画施行後5年間で、モニター地点のポイ捨ての量を半減させる。

2.地域別行動指針

ポイ捨てのない清潔で美しいまちを実現するには、区内の各地域の特性を見極め、それぞれの地域特性を考慮しながら取り組みを進める必要がある。このため地域別の「行動指針」を定める。

(1)駅周辺地域

活動の核を設け、活発な清掃活動と啓発活動を実施

地域の特性

区内の各駅周辺地域は、商店街やオフィスビルなどが集まる業務集積地となっている。多くの住民や通勤・通学者など区外から訪れる人が行き交い、ポイ捨てをはじめ放置自転車や違法看板・貼り紙等、まちの美化を損ねている多くの問題を抱えている。

また、人々の通行量も多く、匿名性も高いためポイ捨てが発生しやすい状況にあり、事業者や区民、さらに駅の利用者などが協力しあった環境美化活動が、重点的かつ戦略的に展開される必要がある。

行動指針

  • 駅周辺地域における環境美化活動推進の中核として、区民・地域団体・事業者など多様な主体が参加した「(仮称)まちの環境美化推進会議」を駅ごとに発足させていく。
  • 美化推進会議の構成や活動内容は画一化せず、それぞれの駅周辺の特性に応じたものとしていく。
  • 区は、「推進会議」の発足を支援するととともに、「推進会議」による取り組みがスムーズに展開されるよう、庁内関係各課の相互協力体制の強化に努める。

(2)幹線道路周辺地域

門掃きを推進し、都のアダプト・プログラムを推奨

地域の特性

区内には、山手通り・目黒通り・駒沢通り・環七通りといった幹線道路が走っている。幹線道路沿いの歩道は歩行者(特に区外から訪れている人)の多くにとって、単に通過するための場所としてしか意識されない傾向が強く、ポイ捨てが引き起こされやすい。アンケートの調査の結果でも、「道路の植え込み」が最もポイ捨ての目立つ場所として挙げられている。また、交差点もポイ捨てが比較的多い場所といえる。

そこで、地域の自主的活動を主軸にしつつ、制度的な環境美化対策も検討する必要がある。

行動指針

  • 沿道に立地する事業所や住民による門掃きを推進する。
  • 幹線道路の植え込みや交差点などは、個人や地域団体、事業者等による清掃活動が行われているところもあり、今後はこうしたボランティア清掃活動の一層の推進を呼びかける。
  • 区民や事業者が道路の環境美化向上に関わる仕組みの一つとして、東京都の「東京ふれあいロードプログラム」(アダプト・プログラム=道路里親美化制度の一環として都が実施)への参画を区としても推奨していく。

(3)住宅地域

門掃きと地域清掃活動を推進

地域の特性

目黒区は、区域の大半が住宅地域となっており、多くの住民及び地域団体にとって身近な環境といえる。そのため、自宅の周りや近所の公園・緑道などにおける清掃活動も活発である。

ただし、近年はワンルームマンションやアパートなどの建設が進んだ結果、地域コミュニティとの接点が少ない住民も増えている。こうした住民から環境美化への協力を得ることも大切となっている。

行動指針

  • 住民による門掃きと、自主的活動としての地域清掃を推進する。
  • 地域で活動する各種の団体やグループによる自主的な地域美化活動の推進を図る。
  • 公園や緑道については、まちにうるおいを与える区民の共有財産=「まちの資源」として捉え、アダプト・プログラム的な活動形態も視野に入れ、各種の団体や区民グループなどによる継続的な清掃美化活動を促していく。
  • ワンルームマンションやアパートなど集合住宅については、環境美化向上に関する居住者の理解と協力を、管理会社等を通じて呼びかけていく。

3.各主体の役割と重点行動指針

協働によるまちの環境美化を推進するために、区・区民・地域団体・事業者それぞれが果たすべき役割と、その役割に基づき各々の主体が重点的に取り組むべき行動の考え方(重点行動方針)を定める。

(1)区

まちの環境美化への役割

ポイ捨てのないまちづくりのため、まちの環境美化に関する施策を区民・地域団体・事業者等と協働して実施するとともに、区民・地域団体・事業者等の主体的行動を促すよう必要な支援や啓発に積極的に取り組む。

なお、まちの環境美化推進施策を総合的に図る観点から、ポイ捨て防止の所管部局と違法看板・貼り紙、放置自転車等の所管部局との連携を強化する。

重点行動指針

  • 啓発事業を積極的に推進する。
  • ポイ捨て防止条例に基づき、ポイ捨て行為者に対する現場での注意・指導(悪質な場合は勧告、命令も)を実施する。
  • 地域での環境美化活動相互の連携に対し、必要な支援・調整を行う。
  • 地域清掃活動に対して支援を行う(例・用具の提供や貸し出し等)。
  • 定期的に、地域団体等との美化に関する懇談会等を実施する。
  • 環境美化活動に取り組む個人・団体・事業者等について、情報の収集・発信(例:ホームページへの掲載等)をする。
  • 近隣区と、環境美化に関する情報交換を進める。
  • 歩道整備や再開発等の事業主体に対し、ポイ捨てされにくい環境づくりへの配慮(例:植え込みの形状やベンチなどの施設配置の工夫など)を要請する。
  • モニター地点を設け、ポイ捨て状況を継続的に測定し、評価する。

(2)区民

まちの環境美化への役割

ポイ捨てのないまちづくりのため、自らポイ捨てしないことは当然のことながら、ポイ捨てをさせないための啓発活動への参画に努める。また、環境美化活動の実践、まちの環境美化に関する学習活動等への参加などを積極的に行う。

重点行動指針

  • 日頃使っている通勤・通学路(通い道)などで自らポイ捨てしないことを徹底する。
  • 門掃きを励行する。
  • 地域清掃や通い道の清掃活動に参加・協力する。
  • 歩行喫煙を自粛するとともに喫煙マナーを守る。

(3)地域団体

まちの環境美化への役割

ポイ捨てのないまちづくりのため、自ら行う実践活動への参加を区民等に呼びかけるなど地域の環境美化活動の推進役を果たすとともに、区民や事業者などに対する環境美化啓発の取り組みに努める。

重点行動指針

  • 地域住民に対し、自ら行う環境美化活動への参加を呼びかける。
  • 自分たちの活動エリア内における地域清掃等への参加や協力を行う。
  • アイデアや工夫を活かした、地域独自の啓発活動(例:ミニイベント等)を推進する。
  • 環境美化に関するモラル向上のための取り組みを実践する。
  • 環境美化活動に関する団体間の交流を推進する。
  • 子どもたちを対象とした清掃活動の推進や、環境美化教育における学校との連携を図る。
  • 「まちの資源(公園・緑道・社寺等)」における清掃活動を進める。

(4)事業者

まちの環境美化への役割

ポイ捨てのないまちづくりのため、自らの事業所の従業員に対しポイ捨て行為をしないよう教育・啓発を行うとともに、自ら環境美化活動の実践に努めるほか、地域団体等が行う活動への協力・参加を積極的に進める。

また、ポイ捨ての原因となる物の製造・加工・販売を行う事業者は、消費者にポイ捨てをしないよう、啓発活動等に努める。

重点行動指針

  • 通い道などでポイ捨てしないよう、従業員への教育・啓発を徹底する。
  • 事業所・商店街周辺で、環境美化活動を推進する。
  • 地域団体等による環境美化活動に対する参加と協力を行う。
  • 各種事業者団体による環境美化活動に関して、団体加入各事業者の連携強化に努める。

4.計画推進を支援する体制

行動目標やポイ捨て削減目標の実現のためには、それぞれの地域や主体に対する指針を提示するだけではなく、まちの環境美化に対する区民や事業者の意欲を育み、活動する人たちを励ますという意味での支援の方策が望まれる。

そこで本計画では、地域の自主的な環境美化活動の継続と発展に向けた支援体制の構築をめざす。

(1)地域実践計画の策定

きめ細かな具体的取り組みの展開と、計画に基づいた取り組みの効果を測る指標ともいえる「ポイ捨て削減目標」の達成に向けて、本計画の計画期間内に、地域ごとの実行計画にあたる地域実践計画を逐次策定する。

なお地域実践計画の策定は、各駅周辺地域で進めるものとする。また、計画に盛り込む項目と内容の設定は一律化せず、地域固有の課題に応じて行うこととするが、内容として次のようなものが考えられる。

  • 清掃活動、啓発キャンペーン、美化教育などの活動メニューや実施スケジュール
  • ごみ箱や吸い殻入れ等の管理または撤去についてのルール
  • 歩行喫煙に関する方策
  • 地域内のボランティア環境美化活動に関する相互支援の方法

など

(2)環境美化リーダーのネットワークづくりの推進

地域の環境美化活動の継続と発展には、活動リーダーの意欲やアピール力が影響を及ぼす部分が大きく、そうした人々を励ます取り組みが重要である。

そこで、環境美化に熱心に取り組む区民を中心に、駅周辺地域の環境美化活動の中核となる「(仮称)まちの環境美化推進会議」のメンバーなどに呼びかけて活動の内容や方向性に関する意見交換や研修の機会を設けながら、環境美化の活動リーダーが互いの活動を支え合うようなネットワークづくりを進める。

(3)庁内の対応及び連携体制の強化

ポイ捨てのない清潔で美しいまちの実現に向けては、快適な空間づくりに関係する他の課題、たとえば違法看板・貼り紙問題、放置自転車問題、落書き問題、花壇づくり、区民による公園維持活動等との連携が必要となる場面が少なくない。

また将来的には、まちの環境美化に関する取り組みを通じた区・区民・地域団体・事業者の協働の経験が、まちづくりに関する他の課題に生かされることも期待できる。

そこで、すでに庁内に設置されているまちの環境美化の推進に関する庁内連絡会の機能及び連携の強化を図るとともに、関係所管のそれぞれの役割と責務を明確にし、地域実践計画づくりや「(仮称)まちの環境美化推進会議」の発足・運営などに対し、区として総合的な支援を行っていく。

(4)幅広い区民・事業者に対する情報発信の充実

まちの環境美化に対する区民等の関心が高い一方、地域において実際に行われている環境美化活動についての情報が区民や事業者に幅広く伝わっていない面がある。

そこで、区民・事業者による主体的な行動をより活発化させていくため、次のような区内の実践活動に関する情報の提供を積極的に進める。

  • 「(仮称)まちの環境美化推進会議」や「(仮称)まちの環境美化サポーター」による活動状況の発信(例:まちの環境美化に関する情報紙発行やホームページへの掲載)
  • 本行動計画に基づく具体的取り組みの進捗状況をまとめた「(仮称)まちの環境美化レポート」の発行
  • 環境美化活動に取り組む個人・団体・事業者に対する表彰・認定制度の導入
  • まちの環境美化に関する区と区民・事業者等による「地域懇談会」の開催
  • モニター地点(定点観測地点)におけるポイ捨て状況調査の継続的実施と調査結果の公表(例:ホームページ上での地図表示)
    など

以上

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