更新日:2018年5月2日
4月30日(休日・月曜日)、めぐろパーシモンホール大ホールにて避難訓練コンサートが開催された。今回で7回目を迎える「めぐろパーシモンホール避難訓練コンサート」は、7年前に発生した東日本大震災をきっかけに、公共ホールとして災害等の非常事態が起きた際、多くのお客様をいかに安全に素早く避難誘導していくかをテーマとし、非常時に迅速な対応が出来るように実施されている。今回は、コンサート中に震度6弱の地震が発生したという想定で訓練が行われ、事前に申し込みをした子どもから高齢の方まで約600名が参加した。
華やかなフラッグ演技
警視庁音楽隊による「76本のトロンボーン」の演奏と、警視庁音楽隊カラーガード(MEC)によるフラッグ演技で華やかな幕開けとなったコンサート。3曲目の「世界に一つだけの花」の演奏中に地震が発生。
コンサート中に地震発生
落ち着いて避難しました
地震を表す騒音とともに照明が落ちる中、係員により「身を低くして手荷物などで頭を守ってください」とアナウンスがあり、観客はカバンなどで頭を守り、親子連れは子どもを守るようにして身をかがめた。地震がおさまると「このホールは耐震構造になっている為、安全です。むやみに屋外に避難することは大変危険です。次の案内までお待ちください。」と指示があり、待機中には「落ち着いてください。ご気分の悪い方、お手伝いの必要な方はいらっしゃいませんか」など係員による声掛けが行われた。地震による周辺の被害状況の確認が整うと、大きな余震に備え館外への避難が開始され、係員の誘導により、観客は整然と速やかに避難した。
警察犬がテロリストを制圧
また、今回のコンサートでは、警視庁警備第二課による警備犬によるテロリストの制圧訓練が披露された。合図とともに、ホール中央からテロリストが侵入し、日本刀による威嚇と怒鳴り声をもって客席から人質をとり、ステージ上に移動。本物さながらの演技に、一時会場は恐怖で静寂に包まれたが、碑文谷警察署員が犯人と交渉している間に、応援に駆け付けた警備犬が勢い良く飛び掛かり、一瞬でテロリストの身柄を確保。観客はあっという間の出来事に驚きながらも、鮮やかな制圧に大きな拍手を送った。
碑文谷警察署長の講評
訓練後、碑文谷警察署の木原署長による講評があり、「オリンピック・パラリンピックを控えていますが、テロは会場でだけおこるものではありません。皆さんの「いつもと違う」という気づきがテロの予防になります。気になることがありましたら110番してください」と述べられた。
キャンディーとビスケットの配布
その後、「となりのトトロ・メドレー」や「星に願いを」など6曲の演奏が行われ、コンサート終了後には、目黒区に本社を構えるサクマ製菓株式会社によるキャンディーと目黒区防災課よる備蓄用ビスケットの無料配布が行われた。
この記事の問い合わせ先
公益財団法人目黒区芸術文化振興財団 めぐろパーシモンホール 電話03-5701-2913
