更新日:2018年5月15日
目黒消防団の出動
5月13日(日曜日)午前9時30分から、目黒区立中目黒公園(健康とスポーツの広場)において、平成30年度目黒区総合水防訓練が行われた。
この訓練は目黒区地域防災計画に基づく防災訓練の一環として、水害が発生しやすい季節を前に、予想される風水害に即応できる実践的な水防技術と情報通信技術の向上を図り、「自助」「共助」「公助」の取り組みを推進するとともに、区民と防災関係行政機関が連携、協力をして緊急事態に円滑に対応できることを目的として実施された。
積み土のう工法訓練の様子
今回の訓練では、台風の接近に伴い、本州南岸沿いに停滞していた梅雨前線が刺激され、東海・関東地方一帯にかけて強い雨が降り続けており、気象庁が午前8時に大雨警報を発令。降り始めからの雨量は、関東地方南部の平野部で200ミリメートル、北部・西部の山沿いでは350ミリメートルに達している。同日9時20分、目黒区では、目黒川の急激な増水により警戒水位へ達する見込みであり、雨水の流入やマンホールからの水の吹き上げにより、家屋やビルなどへ浸水の危険が生じているという状況を想定。会場の中目黒公園には模擬の目黒川やビル、倒木などが用意され、目黒区・目黒消防署・目黒消防団・目黒警察署・碑文谷警察署・東京都下水道局などの防災関係機関や、地元の町会、区民など約700人が集まった。
下目黒一丁目町会防災部による排水訓練
訓練では、目黒川の水量が避難判断水域に達したことによる消防署水防指揮隊等の出場、水のあふれ対策の効果的な工法の紹介、道路障害物除去、要救助者救出、浸水建物排水活動が行われた。また、区民と共に、目黒消防署災害時支援ボランティアや目黒消防団、区役所職員の指導による、土のうやごみ袋・ダンボールなど身の回りの物を使った建物浸水防止工法も行われ、参加者は真剣な表情で説明に耳を傾け、実践に取り組んでいた。
ごみ袋とダンボールを活用した工法
原川英俊目黒消防署長(左)と青木英二目黒区長(右)
水防管理者である青木英二目黒区長は、「先月11日の朝、大分県中津市で突然、土砂崩れが発生し、家屋が土砂にのみこまれ、6名の方がお亡くなりになられました。亡くなられた方々へのお悔やみと一日も早い復興をお祈り申し上げます。さて、昨年11月に東京都から発表された土砂災害防止法に基づく基礎調査結果では、目黒川沿いで25箇所の土砂災害警戒区域指定の予定個所がありました。これを踏まえ、本日の訓練では下目黒一丁目町会と上一東町会の皆様にご協力をいただき、警察署・消防署・消防団と連携し、実践型の避難訓練を行いました。水防や災害対策は、行政だけで対応することはできません。本日参加いただいた区民の皆様方と行政とのチームワークが最も大切ですので、一段のご協力をお願いいたします。」と挨拶を行った。
目黒消防署はしご隊による救出訓練
目黒区地域防災計画(平成29年3月修正)は、「自助」・「共助」・「公助」の適切な連携により、防災力の向上を図り、区の地域並びに住民の生命、身体及び財産を災害から守るための計画であり、災害対策基本法(昭和36年法律第223号)第42条の規定に基づき、目黒区防災会議が作成。この計画に基づいて、防災関係行政機関などの公助の取り組みをはじめ、区民・区内事業者による自助・共助の取り組みを推進し、地域の防災力を強化していくこととしている。
この記事の問い合わせ先
危機管理室防災課 電話番号 03-5723-8488
