更新日:2018年7月26日
7月21日(土曜日)午後4時30分から、目黒区立向原小学校において、平成30年度目黒区夜間避難所訓練が行われた。
区内の区立小中学校などは、家屋の倒壊や火災の延焼のため自宅等に滞在することが困難な場合に利用する地域避難所となっている。今回の訓練は、近隣住民の方々を中心に発災後の避難所開設や避難所生活で必要な資機材の取扱いを体験し、これを機会に災害対策への意識を高めてもらうことを目的として実施された。
町会ごとに集団避難が行われた
施設の危険度判定の説明
向原小学校には目黒区・目黒消防署・目黒消防団・碑文谷警察署・東京都葛飾福祉工場・東京電力・東京ガス・NTT東日本などの各機関から64人、地元の町会、区民など約270人、計330人以上が集まった。
避難所となる体育館に集合
今回の訓練想定は、「本日午後4時30分、東京湾北部を震源とする首都直下地震が発生し、地震の規模はマグニチュード7.3、目黒区の震度は6強を観測した。地震と同時に目黒区の一部地域では通信及び、電気・ガス・水道の供給が途絶した。区内で発生した火災は、消防署をはじめ消防団、防災区民組織等により消火活動を行っているが、延焼拡大のおそれがあることから、目黒区長は午後5時に南部地区住民に対して避難勧告を行い、区立向原小学校に避難所が開設された。」という設定で行われた。
青木英二目黒区長の挨拶
訓練にあたり青木英二目黒区長は、「まずは、6月18日に発生した大阪北部での地震、そして7月7日からは西日本を中心とした豪雨により、大勢の方が亡くなりました。また、未だに安否がわからない方が12名いるとのことです。お亡くなりになられた方のご冥福をお祈りするとともに、一日も早く安否が確認されることを願っています。西日本豪雨によって、現在、4700人の方が、この会場と同じ大変暑い避難所で避難生活をされています。災害はいつ発生してもおかしくありません。今日の実践的な訓練で避難所での行動を体験していただき、災害への備えを行っていただければと思います。」と挨拶した。
訓練項目は、避難所開設(施設点検)・学校教職員・区参集指定職員の発災時対応訓練、受付・避難者名簿管理、資機材取扱訓練、起震車による地震体験等となっており、特に資機材取扱訓練においては、地域避難所では防災倉庫に備蓄してある災害時用の資機材を使用して生活することになるため、マンホール直結型トイレ組立て、大型炊飯器でのアルファ化米の調理、D級ポンプ・移動式蛇口を用いた応急給水、投光機・発電機の取扱い、災害時に使用できる特設公衆電話などの取扱いについて、参加者は汗を流しながら真剣に取り組んでいた。
煙体験ハウスで火災時の避難を訓練
起震車で震度6強を体験
発動発電機の操作訓練
訓練を体験した区民の方は、「厳しい暑さの中での避難所生活を体験したいと思い参加しました。被災地では、こうした避難所生活が何日も続いているかと思うと言葉になりません。被災地の様子がテレビなどでたくさん報道されていますが、今日の体験で、被災地の状況をより身近に感じることができました。」「今日の訓練ではスタッフの方が大勢いて準備をしてくれましたが、実際の避難所生活は本当に過酷になると思います。何よりも自宅が無事で、けがをしないことが一番。次に延焼火災を食い止めること。自宅での避難生活に向けて、改めて備蓄品の点検をしたいと思います。」と感想を話してくれた。
原川英俊目黒消防署長の講評をもって訓練は終了となった
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