更新日:2018年11月28日
11月23日(金曜日・祝日)、目黒区総合庁舎2階大会議室で「在宅療養フェアin目黒」を開催した。この催しは、医療や介護が必要になった際に、住み慣れた目黒区で安心して療養生活を送るために、自身や家族はどのような準備が必要か、医療職や介護職はどのようなサポートができるのかを参加者に知ってもらい、最期まで目黒区で過ごすことについて考えるきっかけとなるよう開催するもので、平成26年度から「在宅療養シンポジウム」として開催してきたが、昨年度から、医療や介護を現時点では受けていない方にも気軽に参加してもらえるよう、名称を「在宅療養フェアin目黒」として開催し、相談・体験コーナーや展示などを充実させている。今回も区民や医療・介護関係者など多くの方の来場があり、講演会場の大会議室では席の増設を行った。
講演会会場の様子
今年も多くの方にご来場いただきました
青木英二目黒区長からの開会挨拶の後、目黒区医師会・街の内科外科クリニック院長の塙 勝博氏から「知っていますか?在宅診療」と題した基調講演が行われ、在宅診療とは何か、往診と訪問診療の違いや在宅診療のきっかけ、開始の流れ等についての話があった。続いて、目黒区介護事業者連絡会訪問看護分科会から「訪問看護はどんなことをしているのか」について講演があり、現役の訪問看護師から、訪問看護とはどのようなものか、サービスの範囲や利用の仕方等の説明がされ、来場者は時折メモをとりながら熱心に講演を聞いていた。
青木英二目黒区長
基調講演講師の塙勝博氏
その後、ミニ講話として、目黒区歯科医師会・小野田歯科クリニック院長の小野田 守氏、目黒区薬剤師会会長・寺田調剤薬局代表取締役の寺田 友英氏から「口腔ケアの大切さ」と「お薬手帳について」それぞれ講話が行われた。
ミニ講話講師の小野田守氏
ミニ講話講師の寺田友英氏
厚生中央病院院長の櫻井 道雄氏を司会者とし、目黒区在宅療養推進協議会委員をパネリストとして開催されたシンポジウムでは、「最期まで在宅でどう生きるか」をテーマに質疑応答が行われ、「健康寿命と寿命との間には約10年間の期間があり、その間は医療や介護を受けながら生きていくことになるが、その間をどのように自分らしく生きていくか、またそのための準備をどうしていくか」等について各パネリストからそれぞれ業種ごとに異なる目線の説明やアドバイスがあった。
休憩時間には失禁予防体操も行われた
シンポジウムの様子
また、講演会場周りのスペースや小会議室では、厚生中央病院や目黒区薬剤師会、目黒区歯科医師会等による健康相談やパネル展示、医療・福祉機器のデモンストレーションスペースが開設され、特に認知症チェックコナーや動脈硬化チェックコーナーは多くの来場者で賑わい、訪れた方は自身のチェック結果をもとにスタッフに相談する姿が見られた。
お薬相談コーナー
歯科相談コーナー
認知症チェックコーナー
動脈硬化チェックコーナー
在宅療養について
平成37年には、いわゆる「団塊の世代」が全て75歳以上となる超高齢社会を迎え、これからますます医療と介護が必要となる高齢者が増えることが予想されている。目黒区では、医療や介護の専門職による在宅療養推進協議会を設置して、在宅で安心して療養生活が送れる地域をめざし検討を進めており、地域包括支援センターに在宅療養相談窓口を設置、在宅療養資源マップの作成配布、在宅で療養されている方の病状の急変時に入院できるように病床の確保事業、医療と介護の専門職の連携のための研修などを実施している。
この記事の問い合わせ先
健康福祉部地域ケア推進課在宅療養推進係 電話番号 03-5722-8713
