更新日:2018年12月4日
12月1日(土曜日)、目黒川及び目黒区エコプラザにて第11期環境推進員養成講座の第4回講座を開催した。環境推進員養成講座は、地域において積極的に環境保全活動を行うことの出来る人材(環境推進員)を育成する目的で開催しているもので、第11期にあたる今年度は、講座全体のテーマを「わたしも始める環境活動」と設定し、9月から2月にかけて全6回の講座を開催している。4回目の講座となる今回はフィールドワークとして目黒川に足を運び、都市型河川が抱える問題について考えた。
午後1時15分に花とみどりの学習館(区立中目黒公園内)に集合した受講生は、最初に今回の講座で講師を務める元・川の資料館解説員の
船入場広場付近では、川を泳ぐカモやカワウのほか、甲羅干しをするカメの姿などが確認できた。目黒川は「雨水」と「汚水」の合流式の河川構造となっているため、以前は水質が悪化し悪臭がひどかったが、現在は東京都下水道局落合水再生センターで下水を高度処理したものが流されていて、生き物たちが住める環境になったとのこと。ただし、大雨が降ると高度処理水の放流はストップし、下水道管で処理しきれない汚水が目黒川に流れ込んでくるために悪臭が発生していることなど、実際の川面を見ながら講師により説明が行われた。受講生は時折講師に質問をしながら、熱心にメモをとっていた。
その後、目黒区エコプラザに場所を移し、受講生によるフィールドワークの振り返りや講師からの補足説明が行われた。フィールドワークの振り返りでは、受講生がそれぞれ感じた課題や気づき、解決策などが語られた。受講生からは「生活排水を減らすなど一般家庭に生活レベルを下げるお願いするのはハードルがあるように思う。行政で水質改善に定期的にコストを掛けているなら、大規模な雨水タンクを作るなどより効率のいい方法があるのではないか。」等の意見が出されていた。
今年度初めて本講座を受講した方は、受講理由について「過去に水産物を扱う仕事をしており、食べ物と環境は密接に関係しているので興味を持っていました。時間に少し余裕が出来たので、自分に何かできることがあればと思い参加しました。自分だけがやっても何も変わらないという思いから、環境保全に興味を持てない人が沢山いると思いますが、やっぱり出来ることは改善していかないと、と思います。」と語ってくれた。
また、過去に環境推進員養成講座を受講し、今回の講座を企画・運営する方は「この講座では環境保全についての基礎知識を付ける他に、これから自発的・継続的に地域で環境保全活動をしていけるようにグループ討議などの時間も作っています。第5回から6回の講座では、参加者が環境保全活動を行うとしたらどのような活動をするか、具体的にイメージし、発表してもらう予定です。」という旨語ってくれた。
環境推進員養成講座
知識の習得の他、自主的な活動のきっかけづくり、仲間づくりに重点をおいている。講座修了後は、養成講座の企画運営や会報誌の編集、交流会やステップアップ講座、目黒区エコプラザで実施する事業のボランティア体験等の場が用意されており、受講して終わりではなく、修了生達の情報交換の場を用意することで、地域での継続した活動をサポートする事業となっている。平成20年度から始まった本講座から環境推進員になった方は150人以上となり、個人や自主グループ等で活動している(養成講座を修了し、めぐろエコサポーター制度に登録して1年間活動すると「環境推進員」として登録される)。
この記事の問い合わせ先
目黒区エコプラザ 電話番号 03-5721-2300
