更新日:2019年12月14日
11月23日(土曜日・祝日)、世田谷区三軒茶屋ふれあい広場において、「都市農業トークライブ」が開催された。農産物の供給とともに、都市に潤いのある景観を与え、災害時の防災空間になるなど多面的機能を有する貴重な都市農地を保全するため、区民の都市農業の振興及び農地保全への理解を深めることを目的に、目黒区・世田谷区・世田谷目黒農業協同組合(JA世田谷目黒)が連携して、平成24年度から実施しているイベントである。
参考展示されていた「野菜の宝船」
各種イベント
イベントのオープニングは、世田谷区内の女子小学生ダンスグループ「パオパオラブリーズ」がチアダンスパフォーマンスを披露してくれた。児童11名による元気いっぱいのパフォーマンスは、冷たい雨が吹き込む肌寒い会場をほっこりさせてくれた。続いてこの他、会場内では目黒・世田谷の農産物即売市、JAやまがたによる特産品の販売、世田谷・目黒生野菜試食コーナー、芋煮の試食、ふれあい園芸教室が同時開催された。新鮮な生野菜で作られたサラダの試食コーナーにはドレッシングが4種類置いてあり、好きなものをかけていただけるスタイル。召し上がったかたからは、「新鮮でパリパリしていて、とってもおいしいです!」との声が聞けた。雨が降りしきるなか、会場は多くの来場者で賑わっていた。
パオパオラブリーズによるチアダンス
ふれあい園芸の様子
JA世田谷目黒より新規事業の紹介
「土に触れること 土が人間にもたらしてくれる効果とは」と題し、
紙芝居形式で分かりやすく説明
紙芝居「何のはっぱ?」
都市農業トークライブ
保坂展人世田谷区長がコーディネーターとなり、青木英二目黒区長、飯田勝弘世田谷目黒農業協同組合経営管理委員会会長、世田谷区農業者の高橋弘幸さん、目黒区農業者の
都市農業トークライブ壇上の様子
目黒区長は「一昨年、目黒区が実施した「産業振興に関する意識調査」によりますと、農業体験や、地産地消に対する関心は約7割の方が持っているにもかかわらず、目黒区内に農地があることを知っている人は3割半ばという結果となりました。区内で農業が継続して行われるためには、区民に対して積極的に目黒区の農業の魅力を発信し、「まちの中の畑」都市農業への理解を促進するとともに、これからも区内農業を維持、継続できるよう、農業の担い手からの相談への対応を行うとともに、国や東京都等の助成事業の活用も検討して、次世代の農業の担い手の育成に取り組んでいきます。」と述べた。
農業の状況を説明する青木英二目黒区長
トークイベントではそれぞれの立場から、「作るものは同じでも、作り方はそれぞれ違います。他のやり方も取り入れながら、より良いものを作っていこうという考えが見受けられる。」「後継者を育ててることはもちろん大切ですが、農業についての取組の周知というのも同じく重要な課題。」「楽しみにしている、という声が非常にありがたく、励みにもなっています。」などの意見が述べられた。
コーディネーター役の保坂展人世田谷区長
最後に、コーディネーター役の世田谷区長から「相続の関係などで農地を手放さざるを得ないときに、貴重な農地を残していく方策として農業公園というものがあります。現在2カ所あり、これをさらに活用していきたいと思っています。もっと自由に農地を活用して、それが実って定着していけば農業に触れ合う場面が増えるのではないかと期待しています。」と述べ、目黒区長からも「都市農業は財産であると考えます。食の安心・安全のために身近に農業を感じる、顔が見られるだけでなく声も聞こえるような、農業を大事な取り組みとしてとらえ、応援していきます。」とトークライブを締めくくった。
この記事の問い合わせ先
産業経済・消費生活課 経済・融資係 電話番号 03(5722)9880
