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平成22年第4回定例会 意見書
意見書の表記等は、ホームページ掲載のため、一部変更している場合があります。
父親の育児休業取得促進を求める意見書
今年6月に一部を除き、改正育児・介護休業法が施行された。今回の改正で父母がともに育児休業を取得する場合、育児休業取得可能期間が延長され(パパ・ママ育休プラス)父親が妻の出産後8週間以内に育児休業を取得した場合には再度育児休業を取得することが可能になった。また、労使協定により専業主婦などの育児休業の対象外にできるという法律の規定を廃止し、すべての父親が必要に応じ育児休業を取得できるようになるなど、父親も子育てをしながら働くことができる環境が一層整ってきた。
しかし、平成21年度の男性の育児休業取得率は女性の85.6パーセントに対し1.72パーセントとまだまだ大きな開きがあり、先進諸国に比べても日本の男性の育児時間は低水準となっている。
勤労世帯の過半数が共働きとなっている中で女性だけが子育てや家事を行うのではなく、男性も積極的に子育てに参加することが求められる。また、今後父親の育児休業を促進していくことにより、母親の育児への不安解消や少子化問題への解決にも繋がっていくものと思われる。さらに女性の就業率も向上し、日本経済への効果も期待される。
よって、今回の改正内容を企業に周知徹底し、社内で育児休業を取得しやすい雰囲気づくりや働き方の見直しを進めるとともに、より一層育児休業取得促進のための環境整備に取り組んで頂くよう要望する。
以上、地方自治法第99条の規定に基づき、意見書を提出する。
平成22年11月30日
目黒区議会議長 今井れい子
衆議院議長、参議院議長、内閣総理大臣、厚生労働大臣、内閣府特命担当大臣、内閣官房長官あて
中小企業への景気対策の延長を求める意見書
2008年、ガソリンや原材料高騰が中小業者の経営を直撃する中、中小企業者の資金繰りを支援するため「緊急保証制度」がつくられて以来、セーフティネット5号(中小企業信用保険法第2条第4項第5号)の対象業種の拡大が行われてきました。2010年2月15日からは、「景気対応緊急保証制度」の創設に伴う認定が1,118業種に拡大され、時限措置として期間もさらに延長されました。しかし、この延長の期限が来年3月31日と迫っています。
また、2009年12月から、中小企業の円滑な事業承継を支援するために相続時の遺産分割や資金需要、税負担の問題等への総合的な支援策を講じた「中小企業者等に対する金融の円滑化を図るための臨時措置に関する法律」も同様に期限を迎えます。
特に、目黒区の緊急経済対策である「小口零細企業資金融資」「経営安定特別資金融資」は、セーフティネット5号の認定が融資要件に入っています。中小零細企業が、この認定から外れると、金融機関と信用保証協会が責任を共有する「責任共有制度」のもと、融資が受けづらくなることが予想されます。
区内では、中小零細企業の売上も伸びなやみ、加えて円高が進む中で経済状況は回復しておりません。国内の内需拡大も進んでおらず、中小零細企業支援の延長と拡大が求められています。
よって目黒区議会は、国に対し、以下の点について要請いたします。
- 「景気対応緊急保証(セーフティーネット5号)」を延長し、利用の予算枠を拡大すること。
- 「中小企業者等に対する金融の円滑化を図るための臨時措置に関する法律」の延長を行うこと。
以上、地方自治法第99条の規定に基づき、意見書を提出します。
平成22年11月30日
目黒区議会議長 今井れい子
尖閣諸島沖における中国漁船衝突事件に関する意見書
平成22年10月7日、尖閣諸島沖の日本領海内で中国漁船衝突事件が発生し、那覇地方検察庁は同24日、公務執行妨害容疑で逮捕された中国人船長を処分保留のまま釈放した。
「尖閣諸島は日本固有の領土で領有権の問題は存在しない」というのが政府の見解である。過去の経緯を見ても中国や台湾が領有権について独自の主張を行うようになったのは、1970年以降であり、それ以前はどの国も異議を唱えたことはなかった。
しかし今回、中国人船長が逮捕されると、閣僚級以上の交流停止や国連総会での日中首脳会談の見送り、そして日本人4人の身柄を拘束するなどの対抗措置をとり、中国人観光客の訪日中止など日本の各産業にも悪影響が出ている状況にある。
よって、国会及び政府においては、次の事項を実現し、毅然とした外交姿勢を確立されることを求める。
- 「尖閣諸島は日本の固有の領土である」との態度を明確に中国及び諸外国に示し、今後同様の事件が起こった際は、厳正に対処すること。
- 政府は、検察当局の判断も含め、国民に対し説明責任を果たすこと。
- 中国からの謝罪や賠償の要求には応じないこと。
- 尖閣諸島の警備体制を充実・強化すること。
以上、地方自治法第99条の規定に基づき、意見書を提出する。
平成22年11月30日
目黒区議会議長 今井れい子
衆議院議長、参議院議長、内閣総理大臣、外務大臣、法務大臣、国土交通大臣、内閣官房長官あて
ロシア大統領の北方領土訪問に対し、毅然とした外交姿勢を求める意見書
ロシアのメドベージェフ大統領が11月1日、我が国固有の領土である北方領土の一つ、国後島を訪問した。
旧ソ連時代を含め、ロシアの国家元首が北方領土を訪問したのは初めてであり、大統領の訪問はこれまでの日露両国間の合意を無視し、ロシアによる領土の不法占拠を既成事実化しようとするものである。
よって、国においては、今般のメドベージェフ大統領の北方領土訪問に厳重に抗議し、毅然たる外交姿勢でロシアに対して臨むよう強く求めるとともに、北方領土問題を早期解決に導くためにも、早急に外交戦略の立て直しを図るよう求める。
以上、地方自治法第99条の規定により、意見書を提出する。
平成22年11月30日
目黒区議会議長 今井れい子
衆議院議長、参議院議長、内閣総理大臣、外務大臣、内閣府特命担当大臣、国家戦略担当大臣、内閣官房長官あて
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