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令和6年第3回定例会 意見書
訪問介護の基本報酬引き下げの早急な見直し等を求める意見書
介護報酬の改定に当たっては、すべての介護事業者のサービスが安定的に提供されるとともに、介護従事者の賃金が改善することによって生活が安定し離職が防止されることに配慮がなされなければなりません。
しかし、政府は令和6年度の介護報酬改定において訪問介護の基本報酬を引き下げました。これにより、小規模な訪問介護事業所の倒産や人手不足に拍車がかかり、訪問介護サービスが受けられなくなる要介護者や介護離職が増加するおそれがあります。
東京商工リサーチの調査によると、令和5年の訪問介護事業者の倒産は67件と過去最多を更新し、倒産や廃業の懸念が増しています。また、厚生労働省の調査では訪問介護事業所の36.7パーセントが赤字経営であることも分かっています。そもそも介護事業所は、人手不足と物価高騰等により、厳しい経営を強いられています。
厚生労働省は、訪問介護の処遇改善加算について高い加算率に設定したと説明していますが、運営資金につながる基本報酬を下げてしまえば、小規模な事業者の経営の厳しさに拍車がかかることは明白です。また、厚生労働省は処遇改善加算を取りやすくしたと説明していますが、上位の加算の要件は厳しいため、小規模事業者が取得することは困難です。
訪問介護の基本報酬の引き下げによって、将来的には地域包括ケアシステムが崩壊し、介護保険制度による「介護の社会化」に逆行する事態が起きかねません。
よって、政府に対し、以下の事項を速やかに実施するよう強く求めます。
記
- 訪問介護の基本報酬引き下げによる影響について早急に確認し、その結果に基
づいて訪問介護事業者に支援金を支給すること。その上で、訪問介護の基本報酬
引き下げの見直しを含めた介護報酬の期中改定を行うこと。 - 処遇改善加算が取得できない事業所に対する加算基準の緩和を実施すること。
- 介護報酬は、単に介護事業経営実態調査に基づくサービス全体の収支差率で判
断せず、事業規模や地域事情によって収支差率に大きな開きがあることを考慮し
て報酬額を判断するとともに、実態に即した基準に最適化していくこと。 - 訪問介護事業所の経営難の原因の1つになっている人手不足を解消するため、介護従事者のさらなる処遇改善を行うこと。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出します。
令和6年9月30日
目黒区議会議長 おのせ康裕
衆議院議長、参議院議長、内閣総理大臣、厚生労働大臣宛て
学校施設の更新・改修等で国庫負担金を算定する際に用いられる建築単価の実態に見合った引き上げを求める意見書
現在、目黒区では区立学校の老朽化に伴い、学校施設更新計画が策定され、建て替えが進められています。しかしながら物価高騰のもとで建築資材も急激に高騰し、自治体の財政を圧迫しています。
さらに学校施設更新・改修等における国庫負担金を算定するために用いられる建築単価は毎年見直され、微増しているものの実際の建築単価に比べ、1/2から約1/3低い設定の区分もあり、ますます自治体の財政を圧迫する状況になっています。建築単価が建築資材の高騰に追いついていません。
建て替えの際には太陽光パネル設置や高断熱化等による省エネ対策などZEB化にも取り組むなど、負担も増える中、今後も円安、ガソリン・電気代の高騰、ウクライナ情勢などを理由に建築資材が高騰すると予測されており、ますます実態とかけ離れていく社会情勢にあります。
学校施設は、非常時には避難所としての役割も果たす重要な施設であることから、常に健全に保つ必要があります。避難所としての体育施設の機能の充実、水はけのよい校庭や大地震にも耐えられるふさわしい建物にしていくにはお金がかかり、建築単価が上がらなければ進まない問題です。
よって、目黒区議会は学校施設環境改善交付金の算定で用いられる建築単価の実態に見合った引き上げを強く要望します。
以上、地方自治法第99条の規定に基づき意見書を提出します。
令和6年9月30日
目黒区議会議長 おのせ康裕
衆議院議長、参議院議長、内閣総理大臣、財務大臣、文部科学大臣宛て
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ファクス:03-5722-9335