たばこの正体

喫煙は日本人の病気と死亡の最大の原因です。

たばこの煙に含まれる有害物質

たばこの煙には、約5,300種類の化学物質が含まれており、そのうち70種類以上は発がん性物質です。たばこの煙に含まれる代表的な有害物質であるニコチン、タール、一酸化炭素のほか、カドミウム、ヒ素、アンモニア、シアン化水素、ダイオキシンなども含まれています。

ニコチン

血管を収縮させる働きがあるため血圧を上昇させ、脈拍増加をきたし、心臓に大きな負荷をかけます。依存性がある物質です。

タール

数十種類の発がん性物質、がんの発生を促進する物質、がんの発生を助ける補助物質が含まれています。

一酸化炭素

血管を傷つけ動脈硬化を早め、心筋梗塞や狭心症、脳卒中などの危険が高まります。また、血液中のヘモグロビンと結合して体を酸欠状態にし、持久力や作業能率を低下させます。

たばこの健康への悪影響

たばこの煙に含まれている成分は体のあらゆる部分に悪影響を及ぼし、日本における喫煙による死亡は、年間約13万人と推計されています。

全身への影響

たばこの有害物質は肺から体の中に入って全身に回り、がんや脳卒中、心臓病など全身の病気を引き起こします。

「喫煙と健康」厚生労働省　喫煙の健康影響に関する検討会報告書より

増えている慢性閉塞性肺疾患（COPD）

長年の喫煙が主な原因で肺や気管支の組織が壊れ、呼吸がうまくできなくなるのが、慢性閉塞性肺疾患（COPD）です。痰や咳、息切れなどの症状があり、重症化すると少し動いたただけでも息切れがひどく、酸素吸入が必要となります。悪化してしまってから肺の機能を元に戻すことは困難です。禁煙や早めの予防、治療が大切です。
WHO（世界保健機関）の報告では、COPDは世界第3位の死亡原因であり、日本でも年々増加しています。

このような症状はありませんか

東京都COPDパンフレット

女性の大敵

たばこは血流を悪くするだけでなく、体に必要なビタミンなどを破壊します。そのため肌はくすみ、弾力性を失い、しみ・しわが増えてきます。また、不妊になる危険性や、骨粗しょう症になるリスクも高くなります。
妊娠中の喫煙や受動喫煙は胎児にも大きな影響を与えます。流・早産、胎児の発育障害、SIDS（乳幼児突然死症候群）など、さまざまな危険性を高めます。