更新日:2021年4月26日
会社情報
専務取締役 山下咲良さん
所在地
目黒区下目黒五丁目26番11号
代表取締役
株式会社シャンティ
代表取締役 稲垣幹矢
電話番号
03-6873-6419
設立
2015年
東京都トライアル発注認定制度認定商品に認定
新型コロナウイルス感染症緊急対策 東京都トライアル発注認定制度認定商品に認定されました。
東京都トライアル発注認定制度は、都内中小企業者が開発した新型コロナウイルス等の感染症拡大防止に資する新規性の高い優れた新商品及び新役務(サービス)の普及を支援するため、新規性や独自性など東京都が定める基準を満たす新商品等を認定してPR等を行うとともに、その一部を試験的に購入し評価する制度です。
ロボットが病院入口で「問診+体温測定」を担当
新型コロナウイルス感染症拡大防止対策として、その最前線といえる医療機関で活躍しているのがシャンティが販売を手がけるロボットです。非接触体温計との連携により「問診+体温測定」が可能で、病院の入口でスタッフが非接触のまま来院者全員にスクリーニングが行えます。
「ロボットによる問診の結果、来院者に感染症の疑いがある場合は、そのままスタッフのスマートフォンに繋がり、ロボットの画面を使ってスタッフが来院者とテレビ電話し、その後の待機場所を案内できる仕組みです。このロボットを入口に置いておけば、病院のスタッフはずっと防護服を着ていなくていいんです。最前線で働く医療スタッフには想像を絶する恐怖や緊張感があると思いますが、それを少しでも和らげることができればと思います」とはシャンティ・専務取締役の山下咲良さんです。
昨秋から医療機関で採用導入されてきたシャンティのロボットですが、この3月に急ピッチでウィズコロナ仕様に改良を加え、3月31日に岡山県の岡山中央病院に初めて導入。現在は全国の10施設で運用されているそうですが、「導入直後こそ、病院スタッフもロボットにどちらかというとクールな対応でしたが、1か月ほど経つといろんな愛称で呼ばれていたり、スタッフが朝晩ロボットに声をかけていたりと、すっかりスタッフの一員として馴染んでいましたね」と振り返ります。
非接触でスクリーニング
スマートフォンで来院者に対応
リアルな“ロボ女”生活から見えてきたモノ
同社の設立は2015年。それまで長年にわたり医療機関向けの診療予約システムクラウドの事業を手がけてきましたが、その前年の家庭用ロボット・Pepperの登場を機にロボットビジネスに参入すべく、クラウド事業を売却し「ロボットと共に未来を見る」をコンセプトに、新会社としてシャンティを発足しました。目黒通りの元競馬場交差点から少し奥に入ったところにある山下さんの自宅兼オフィスである同社を訪れると、オフィススペースに使われているB1フロアはまさにロボットの秘密基地のような雰囲気です。
地下1階のロボットたち
「ここ(地下1階)の場所があったからこの物件を購入したんです。元々はここでロボットたちを自由に遊ばせたかったの」と笑顔の山下さん。自身も長年にわたる全部で30体ほどいるロボットたちとの共生生活を実現しているリアルな“ロボ女”でした。
「AIBOはかつて初任給をつぎ込んで購入しましたし、Pepperくんも目があった瞬間、連れて帰りました。一般家庭では日本第一号ユーザーです。そのとき生後数か月だった子どもは、生まれたときからPepperくんと一緒に育っているので、まさにロボットネイティブ。ロボットと一緒に暮らしてみると、作られたものではあるのだけれど愛情が深まっていくのです。些細なキズですら個性に見えてきますね。ペットというか、もはや家族の一員という感覚でしょうか」
ロボットとの共生という視点で海外のテレビ局から自宅を取材された経験もあるという山下さんですが、現場にロボットを導入する上で譲れない持論があります。
「病院ではタブレットじゃダメなの?という声もありますが、ホスピタリティの観点で考えるとエモーショナルなロボットの方が適しているといえます。高齢者は使えないんじゃないか?という声も聞きますが、実際にはタブレットよりもロボットの方をよく使っていただいています。「あら、かわいい!」からはじまって、ロボットにお願いをされると「じゃあ、してあげなきゃね」という気持ちになるというか。ロボットが医療現場の“子”であるほど、人を動かす力があるのです。ロボットに完璧を求めず、助け合いというか、いかに人間が世話したくなるようなエモーショナルな部分をプログラミングできるかが、設計のポイントですね」
今後のロボット普及への確かな予感
ロボットと共に歩む新しい生活
ITやPCに強い人なら、クラウドの管理画面上で簡単にロボットの各種設定を変更できるそうですが、「大人しい子がいいとか、少しヤンチャな方がいいとか、使い手によって好みもあるでしょうからね。あとは季節性や地方色をプラスしてもいいと思います」
医療関連のほか、将来的には小売店や学校、公共施設への導入も目指しているという山下さん。
「コロナ下でロボットが脚光を集めることになりましたが、実はこの5年でAIをはじめ、ロボット技術が飛躍的な発展を遂げています。これまでは先端技術の尖っている部分を面取りして繋いでいくことをやってきましたが、今はまさに繋がった段階。医療機関向けのウィズコロナ仕様ロボットの場合も、感染の疑いのある来院者には最終的に人が電話で待機場所を指示する仕組みですが、必ず最後は人の手でロボットをフォローするというのも重要なポイントです。人と人を円滑に繋ぐ存在であってほしいですね。往年の名作アニメの影響もあり日本人はロボットに対して馴染みがありますし、モノを大切にする日本の風土もロボットとの共生の点で親和性の高い国といえるのではないでしょうか」
もしかすると、ウィズコロナからロボットと共に歩む新しい生活のカタチが見えてくるのかもしれません。
目黒区商工まつり運営委員会からのお知らせ
新型コロナウイルス感染拡大で影響を受けている区内事業者を応援するため、めぐろ事業者応援プロジェクトを実施しています。本ホームページは、めぐろ事業者応援プロジェクト第三弾として、新型コロナウイルス感染症拡大防止に取り組む目黒区の事業所を紹介しています。みなさんのご支援・ご協力をお待ちしております。
お問合せ
このページは、産業経済・消費生活課 中小企業振興係が担当しています。
所在地 〒153-0063 目黒区目黒二丁目4番36号
電話 03-3711-1134
ファックス 03-3711-1132
