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念願だった「かみよん工房」のパン作りを見学してきました!
ご存じの方もいらっしゃるかと思いますが、毎週金曜日、目黒区総合庁舎1階西口では、「かみよん工房」の皆さんがパンを販売しています。
販売コーナーの目印は、「手作りパン屋さん」の横断幕。午前11時ごろに販売が始まり、正午になると来庁者の方々や職員が多く訪れます。私も、かみよん工房のパンが大好きで、毎週のように買っています。
「かみよん工房」が障害のある方々の就労支援施設であることは知っていたのですが、「どのようにパンを製造しているのだろう?」と、ずっと気になっていました。「そうだ、めぐろプラスの取材としてなら見せていただけるかも」と気付き、早速取材の申し込みをしたところ、快くお受けいただき、このたびの記事となりました。
念願かなって取材に伺ったのは、1月末。「かみよん工房」は、その名のとおり、上目黒四丁目にあります。平成6年に開設した「就労継続支援B型施設」で、目黒区社会福祉事業団が運営しています。
現地に着き、白衣と帽子、マスクを着用し、消毒を済ませてからパン作りの部屋に入室させていただきました。午前10時に伺ったのですが、既にパン作りの真っ最中。パンの種類は全部で約30種類あり、そのうち約8割ほどの種類を毎日焼いているそうです。
パン作りに携わっているのは、かみよん工房「食品部」の皆さん、12名です。かみよん工房には、食品部のほか、企業から軽作業を受注している「企業部」と、公園清掃を行う「作業部」の3つがあり、皆さん、いずれかの部に所属しています。
粉の分量を正確に量ることが得意な人、柔らかいパン生地を程よく伸ばして成型するのが得意な人、食パンに平たく均一にクリームを塗るのが得意な人。出来上がったクッキーを袋に詰めて、水平にシールを貼るのが得意な人。一人ひとりの特性に合わせて、分業がされていました。
私もパンを作ったことがありますが、弾力のあるパン生地の扱いは、とても難しいです。かみよん工房のパンは、干しブドウや、コーン、カレーなど中身がたっぷりなので、包もうとしても、いつの間にか生地が縮んで包めなくなることも。そんなときは、一緒にパン作りをしながら近くで見守る支援員に一声掛けて、ヘルプをお願いする光景もありました。
パンは、前日に成型し発酵機に入れたものを翌朝一番、職員が大きなオーブンで焼きます。この日も、取材時には、ほとんどのパンが焼き上がっていました。
食品部の1人が、工房の出入り口付近にある販売コーナーに追加の品物を並べていると、ちょうどご近所の方が買い物に。「今日のお薦めのパンは何ですか」、「うーん、明太子マヨネーズかな」。近所の方との何気ないやり取りからも、地域で親しまれていることを実感しました。
かみよん工房のパンは、福祉の店「Sun Marche(さんまるしぇ)」や「COHANA(コハナ)」などでも販売されています。どちらの店でも、区内の福祉施設で作られた焼き菓子や小物が販売されています。お買い求めいただくと、手作りの良さや温もりを感じていただけると思います。
最後、パン作りの部屋を去る時、ふと壁に目をやると、「かみよん工房のパンを食べると元気が出ます。また買いに行きます。ファンより」と書かれた紙が張ってありました。地域の方々に愛される「かみよん工房」でありたい、そんな気持ちが伝わってきました。
私も広報課の一員として、区民の皆さんに区内の福祉施設をもっと知っていただきたいという気持ちが強まった取材となりました。目黒の地域コミュニケーションの中で、福祉施設の存在感がもっと広がってほしい。そのためにできることを、広報という業務を通じて実践していきたいとあらためて思った一日となりました。
広報課:めがねめがね
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