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音楽制作のプロと一緒に収録!目黒西中学校の新校歌
今年4月に開校する目黒西中学校の新校歌は、統合する第八中学校と第十一中学校から有志で参加する生徒たち、そしてプロミュージシャンである植村花菜さんが一緒にワークショップ形式で制作を進めてきました。昨年2月にこのコラボレーションが始まり、1年近くをかけて生徒たちが校歌にしたい言葉を紡いで歌詞を考え、メロディーを付け、いよいよ完成を迎えました。
そんな取り組みがあったんだ!と今回初めて知ったかたは、こちらの記事から読んでいただけると嬉しいです。
今回のめぐプラレポートは、生徒の皆さんたちが歌唱音源を収録するということでしたので、青葉台スタジオでの収録の模様をお届けします。当日は、第八中学校から10人、第十一中学校から11人の生徒が集まりました。
プロたちに囲まれた緊張の収録現場
歌唱音源収録でも、各界のプロフェッショナルの皆さんが協力してくださいました。
レコーディングエンジニア:中村美幸さん
アレンジャー・指揮:齋藤優輝さん
ピアニスト:井上薫さん
(皆さん、各界でご活躍されている一流の方々です・・・)
収録場所に到着した生徒たちは、本格的なスタジオの雰囲気に少し緊張感を漂わせていました。
早速、レコーディングエンジニアの中村さんから収録の流れと使用機材の説明がありました。生徒の歌唱とピアノは別撮りとなり、別室でのピアノ伴奏をイヤフォンやヘッドフォンで聞きながら歌唱に挑戦することになりました。
収録準備を進める生徒たちですが、中村さんやスタッフのかたのサポートを受けながら、初めて見る機材に戸惑いつつも不安と好奇心が入り混じった様子で、見ていてほほえましい気持ちで撮影しました。
そわそわする空気の中で、全員の準備が整ったことを確認し、アレンジャーと指揮を担当する齋藤さんから最初は通しで歌ってみるよう指示が入りました。
ピアノ伴奏と別室で歌うという慣れない環境での歌唱だったにも関わらず、最初から堂々と歌い上げる生徒の姿に、この日までの練習の成果を感じました。はつらつとした明るく爽やかな歌声がスタジオ内に響きます。
スタジオにいた皆さんからは大絶賛でしたが、プロの耳からすると一発OK!とはいかず・・・齋藤さんやピアノ伴奏を担当する井上さんから改善点が伝えられました。厳しい指摘や指示を乗り越えながら、生徒たちは、気をつけなければいけない点などを楽譜に書き込み、同行していた先生と一緒に歌って再度確認してみるなど真摯に取り組んでいました。
思いを乗せた歌唱音源にしたい
何度か歌唱を重ねる中で、齋藤さんから「せっかくの機会だから、気持ち、想いを乗せる部分を合わせたい」「明るさ・希望のある、この新しい校歌の良さが伝わるように歌ってみてほしい」といった指示がありました。
ふと気が付くと、生徒たちが上着を脱いで歌っていることに気が付きました。
私もスタジオ内に入って取材していましたが、スタジオの中は些細な音も混じらないよう空調を入れずに密室での作業になっていて、普通に立っているだけでも暑いのです。そんな中でもみんな疲れた顔ひとつせずに、真剣に精一杯歌い続けて、修正して欲しいという要望に的確に応えることができた場面では、感動さえ覚えました。
限られた時間の中で、細部にまでこだわるプロフェッショナルの大人たちが働く姿を間近で見て、仕事への熱量を感じ、一緒に取り組んだ時間は生徒たちにとってまたとない貴重な体験だったのではないでしょうか。
細かい部分の修正を終え、無事に音源収録終了の声がかかると安堵と達成感の表情を浮かべる生徒たち。収録のあとは、弾けるような笑顔で集合写真を撮影です!
緊張が解けた明るい笑顔が見られて良かったなあと、しみじみした気持ちで写真を撮影しました。この日の経験が、生徒の皆さんにとって思い出深いものになっていたら嬉しいですね。
これまで、校歌制作を支えてきた担当職員は、
音楽のプロと関わりながら「自分たちで作った」と実感できる制作にしたいと考えて企画をしましたが、私の想像を遥かに超えて、皆さんの想いが込められた素敵な校歌や音源になりました。
植村さんが「サビの歌詞は、私が作ったわけではなく、みんなが作ったんだよ。みんなが考えて、みんなから出てきた言葉でできた歌詞なんだよ」と話していましたが、どの過程においても、皆さん一人ひとりがその時の課題に真摯に向き合った結果、「みんなが作った」校歌や音源になったのだと確信しています。
この経験を踏まえて、皆さん一人ひとりの手で新しい学校を素敵な学校に育てていって欲しいと心から願っています。
私自身が皆さんの姿勢にたくさんのことを学ばせてもらいました。本当にありがとうございました。
この校歌を生徒全員で歌うのを聴ける機会を楽しみにしています。その時は一緒に歌えたら嬉しいです。
と話していました。
終わりに
今回の取材をもって目黒西中学校の新校歌制作の密着取材は終了です。
ひょんなことからワークショップの取り組みを知り、目黒南中学校の校歌制作と並行して、初めてめぐろプラスで密着取材をしました。昨年2月末から取材を開始し、約1年見守ってきた新校歌制作の取り組み。全3回のワークショップでは、植村花菜さんと一緒に生徒たちが言葉のアウトプットを重ねて歌詞を考え、どんな曲調にするのかも生徒たちの活発な意見交換がありました。
音源収録でもワークショップに参加した生徒たちが歌詞に込めた思いのように“明るく新しい未来に向かう”そんな希望に満ちあふれた歌声だったように感じました。まさに、生徒たちが作った歌い継がれていくべき新校歌になったのではないでしょうか。
この先、目黒西中学校に入学した生徒たちが校歌に込められた先輩たちの想いを受け継ぎ、それぞれの学校生活の思い出を紡いでくれることを願いながら、目黒西中学校の校歌制作レポートを綴じたいと思います。
広報課:ちゃんみ
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