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更新日:2025年10月1日

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特集

つながり、広がる区民の活動 "キラリ・めぐろ人"

区内には、意外な地域と目黒をつなぐ活動をしている人がいます。今回はヨーロッパにあるサンマリノ共和国、宮城県石巻市、熊本県天草市と目黒をつないでいる3つの事例を紹介します。活動の醍醐味や、つながることでもたらされる暮らしの輝きについて、お聞きしました。

お問い合わせ:広報広聴課(電話:03-5722-9486、ファクス:03-5722-8674)

中町東町会×サンマリノ

イタリア

国境を越える「わっしょい」の想い

物語の始まりはおみこし

イタリアに囲まれた、世界で5番目に小さい独立国家・サンマリノ共和国。1700年もの間、一度も戦争をしたことがないこの「平和の国」には、ヨーロッパ初の本格的な神社があります。東日本大震災の犠牲者を追悼するために建てられたこのサンマリノ神社では、毎年例大祭・サンマリノまつりが行われます。そこでは令和5年から、「わっしょい」という掛け声に合わせて、おみこしが担がれています。担ぎ手の大半を占めるのはサンマリノの人々。サンマリノとの親交の象徴といえるこのおみこしを寄贈したのが、目黒区・中町東町会です。おみこしを通じて、9,700キロメートルもの距離を越えたつながりが育まれています。


中町東町会
能祖靖夫さん 松村幸雄さん
杉山吉宏さん 近藤緑さん


サンマリノまつりで青木区長のメッセージを代読する能祖さん

サンマリノの人々と声を合わせて

「わっしょい」という掛け声には「和を背負う」という意味が込められているといわれます。町会を代表して現地を訪れた能祖さんは、言葉も文化も違うサンマリノの人々が笑顔で「わっしょい」と声を合わせる姿に、「日本の伝統が国境を越え、平和の輪を広げている」ことを実感したそうです。今後は、サンマリノとの物語を区民のかたにもっと面白がってもらいたい。能祖さんはそんな期待をもって、おみこしから始まった物語を紡いでいきます。「お互いの文化の良いところをさらに見つけて、理解を深めていくのが楽しみです」。そう話す中町東町会会長の杉山さんの笑顔はキラリと輝いていました。

サンマリノまつりの様子

目黒のサンマリノストーリー

Step1 親日家の大使の耳に入ったおみこしの存在

中町東町会で使われなくなったおみこしは中目黒八幡神社に預けられ、次の引き取り手を探していました。その話を耳にした駐日サンマリノ共和国特命全権大使のマンリオ・カデロ閣下が、ぜひおみこしを迎えたいと名乗りを上げました。

Step2 海を渡って、おみこしがサンマリノに到着

平成31年の中目黒八幡神社でのおみこしの引き渡し式の後、コロナ禍などの混乱を乗り越え令和4年におみこしはサンマリノへ。翌年に平和をテーマにしたサンマリノまつりの開催が決まると、おみこしを担いでお披露目したいという想いが中町東町会のメンバーにあふれます。おみこしを担ぐには、組み方・担ぎ方の指導者が必要です。とはいえ、町会メンバーが長期的に海外渡航するのも容易ではありません。

Step3 町会の尽力と巡り合わせによって担がれたおみこし

諦めの気持ちもよぎっていたところ、みこし職人として海外でも活動している、宮田宣也氏の存在を知ります。連絡をとったところ、サンマリノまつりの前日に、偶然宮田さんが近隣国に滞在していることが判明。駆けつけてもらえることとなり、無事おみこしが担がれました。さまざまな人とのつながりや偶然によるこの結果は、まるでおみこしによって導かれたかのようです。以降、毎年行われているサンマリノまつりを中心に、目黒とサンマリノの物語は続いていきます。

区内のイベント Pick Up

  • 日時:11月8日(土曜日)15時から16時
  • 会場:区民センターホール

目黒区商工まつり めぐろの身近で短いフィルム・フェス

一般公募した動画を目黒区商工まつりで上映する企画。5月に行われたサンマリノまつりの様子を収めた動画を上映予定です。

自由が丘広小路会×石巻

宮城県

地域を盛り上げる本気の姿勢に感動して

情熱×情熱=強い信頼関係へ

自由が丘の商店街の店舗で構成される「自由が丘広小路会」は、石巻市で地元の魚の流通を担う「石巻さかな流通協会」の若手メンバーと継続的に交流しています。自由が丘女神まつりでの出店を通じて知り合った両者。サバをはじめとした新鮮な海産物を無料で提供するなど、地元・石巻を盛り上げるために情熱を注ぐ協会メンバーの姿勢に、広小路会は感銘を受けたと話します。その気持ちに応えるために、広小路会も石巻の魅力を余すことなく伝えようと告知活動を積極的に行い、互いの「本気」をぶつけ合い信頼関係を築いていき、その関係は家族のような絆にまで発展。つながりの輪は、東北の他の地域や能登半島地震への募金活動など、さらに広がりキラリと輝いています。


自由が丘広小路会
足立達陽さん 吉川高広さん 大竹志歩さん


自由が丘女神まつりの様子

本気で向き合う絆のストーリー

Step1 きっかけは学生のゼミ企画

自由が丘にキャンパスがある産業能率大学のゼミが、産学連携で石巻の魚を使ったメニュー開発を授業で企画。学生たちは自由が丘女神まつりへの出店を広小路会に相談します。この時ゼミと連携していたのが、「石巻さかな流通協会」でした。

Step2 自由が丘女神まつりに出店

女神まつりへの出店を通して、広小路会と流通協会の交流が始まります。女神まつり以降も共に活動していく中で、協会が自慢の海産物を無料で提供し、広小路会がその魅力を大々的に宣伝するなど、互いに協力し合い、信頼が深まっていきます。

Step3 継続的な交流へ

情報発信のために制作された「石巻×自由が丘新聞」は100号を迎えるなど、交流は継続。その後も新しい企画やイベントを開催しています。

石巻×自由が丘新聞はインスタグラムで公開しています。

自由が丘 広小路会インスタグラムを見る

区内のイベント Pick Up

  • 日時:10月12日(日曜日)、13日(祝日)12時から20時

自由が丘女神まつり 石巻ブース出店

今年は、キッチンカーと鉄板焼きで石巻の海の幸が大集合!おいしい牛タンも。

全て500円!

  • ミニサーモン丼(キッチンカー)
  • 新鮮な焼きカキ
  • つぶ貝焼き・イカゲソ焼き・牛タンつくねボール(鉄板焼き)

購入金額1,500円ごとに抽選券1枚を配布し、石巻の漬け魚セット(後日配送)、缶詰セットなど豪華景品が当たるくじ引き大会を開催します。ここでしか味わえない石巻フードを、ぜひご堪能ください。

東京・天草元気プロジェクト×天草

熊本県

ふるさときっかけでの新たな出会いをやりがいに

目黒×天草で地元愛が倍増

「天草元気プロジェクト」は天草市出身者を中心に、ふるさとへの貢献を目指した活動です。代表を務めるのは、区内在住の渡邉さん。進学のため上京してから、天草の魅力に気づき、ふるさとを離れたからこそ気づく地元の魅力を、仲間とともに発信しています。また植村さんはコロナ禍を契機に、地元とつながりたい気持ちが芽生え、活動に参加。目黒区民まつりへの出店などを通して、同郷のかたや天草を好きになった人・関心を寄せてくれる人と東京で巡り合うことも多いそうです。「私が住む祐天寺周辺は長年暮らしているかたが多いです。祭りや地域イベントなど、住民の地元愛を感じられる機会も多く、私もそのたびに触発され、自分のふるさとを再認識しています。目黒と天草がもっと近い存在になってほしいです」と渡邉さんは言います。仕事や家庭とはまた別のつながりが、人生をキラリと輝かせる生きがいになっています。


天草元気プロジェクト
植村真臣さん 渡邉健さん

目黒で気づく地元愛ストーリー

Step1 地域の魅力発掘

ふるさとへの貢献を模索する中で「天草元気プロジェクト」と出会い、活動を開始。イベント出店だけでなく、区内で天草のものに出会える場所や機会を探したり、PRしたりしています。中目黒にあるBISTRO INOCCHI(イノッチ)がその一例。区内には、天草の産品を扱う飲食店が意外とあります。

Step2 さまざまな人や機会と巡り合う

一昨年の区民まつりからブース出店をしており、多くの区民と交流する中で、天草出身者や天草好きの人と巡り合いました。ほかにもラジオ収録などに発展し活動の幅が広がったり、自治体の職員とつながったりと、新しい出会いや機会に恵まれることも多いです。

区内のイベント Pick Up


区民まつりの様子

  • 日時:10月12日(日曜日)9時30分から15時30分
  • 会場:区民センターおまつり広場

目黒区民まつり 「天草元気プロジェクト」ブース出店

天草の離島からの化石発掘体験「化石ディグ」や、天草の地鶏を使った「天草カレー大王」など天草の物産品をお届けします。


日本最大級の幻の地鶏「天草大王」

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