元気なお店、活気ある事業所をご紹介します 「有限会社 日研製作所」

更新日:2019年12月16日

概要


代表取締役社長 瀬間氏

会社名

有限会社 日研製作所

所在地

目黒区目黒本町二丁目19番7号

電話番号

03-3715-6157

会社設立

1964年

閑静な住宅街に佇む工場に見えない工場


作業風景

 目黒本町・清水池公園近くの閑静な住宅街に佇む日研製作所は創業55年の歴史を持つ金属加工の老舗です。産業機械用の部品をはじめ、調理器具や家具、クラシックカーのパーツなど、幅広い分野に向けて少量多品種の金属部品を供給しています。かつて、同エリアは準工業地帯で、近隣に板金、プレス、塗装業など多くの協業他社があったそうですが、バブル崩壊を境にそのほとんどが余儀なく廃業。そんななか、現在でも同社が堅実な経営を続けていられるのは創業以来の企業哲学をブレなく受け継いでいるからだとか。
 「創業者である父親とは実はさほど良好な関係性ではなかったのですが、唯一「本業だけをやれ」という教えは忠実に守っています。バブル期にも株や不動産には手を出しませんでした。銀行の信用を失わなかったのがよかったのかもしれませんね」と振り返るのは2代目社長を務める瀬間修さんです。


会社の外観

 日研製作所は1964年、もともと金属加工の会社員だった先代・瀬間之長さんが東京・大森で創業。その後、70年代半ばに目黒に拠点を移し、現在に至っています。ちなみに、とても工場には見えない個人住宅風のオフィスは移転時、周囲の住宅景観を考慮したためとか。「当初から窓は二重サッシ、塀も防音タイプに。一般的に工場の外にはドラム缶が置いてあるものですが、景観を考えて地下に保管しています。だから、絶対に工場に見えない工場なのです」。70年代当時としては先進的な周辺環境に配慮した取り組みといえますが、「工場の油くさくて汚いイメージを払拭したいですし、若い人でも働きたくなる環境でありたいと思いますしね。そういえば、ウチに女子大生がアルバイトに来ることもあるんですよ」と現在にしっかりとつながっている様子です。

学生フォーミュラをサポートし、モノづくりで社会貢献

 ユニークな事業展開としては学生がフォーミュラスタイルの小型レーシングカーを独自設計製作して競う「学生フォーミュラ日本大会」に協賛していること。東京都市大学や横浜国立大学、工学院大学などのフォーミュラ・チームに部品サポートを行っています。「創業50周年を迎える前あたりから、なにか社会貢献をしたいと考えるようになったのです。私たちはモノづくりしかできません。ならば、モノづくりで若い人たちの力になれないかと思い、こちらから大学の学園祭などに行って、協力の意思を伝えました」。
 具体的にはレーシングカーの駆動を担う重要なハブ部品などを供給しているそうですが、「時速100キロも出すので安全性も大事ですよね。学生が設計したものを部品に起こしますが、ほぼ原価で請けています。正直、カタチにするのが大変なことも多いですが、商売抜きで我々の勉強代」といいます。工場にあるのはマシニングにNC旋盤、汎用フライス、NCフライス、ボール盤など金属加工の標準的設備だといいますが、「コンピュータが発展した今では、現物や図面さえあればモノはつくれます。できる、できないは、要は時間がかけられるか、お客さまに付き合えるかどうか。ウチでは経験がプラスになるのであれば商売抜きで積極的にどんなオーダーでも請けます。従来、初モノに挑戦するのは勇気がいることですが、ウチはいつも初モノばかりですからね」。


製品


製品

1+1=3以上にする後継者との穏やかコミュニケーション


ご家族3人

 そんな瀬間社長は企業ポリシーについてこう話します。
「仕事は損得ではないと思うのです。それ以上にノウハウなど見えないメリットが得られることのほうが大きい。「できない」と断るのは簡単ですが、長い目で見れば世のなか、なにがご縁になるかわかりませんしね。この後会社を引き継ぐ人間もいるわけで、彼らにとってもありがたいノウハウの積み重ねになるわけです」と目を向けるのは高校卒業と同時に入社した長男の勇希さんです。液晶真空蒸着用の機械部品の供給で大忙しだった2000年後半から同社を支えている勇希さんに加え、現在では次男の英希さんも入社。3人のまわりを流れる穏やかな空気に抜群のチームワークのよさを感じさせますが、そこにも深い理由があるようです。
 「自分が先代である親父とあまり仲よくなかったですからね。時代もありましたが、なにかというと、上から怒鳴りつけて、結局、分裂…もっと民主的に穏やかにできないものかと思っていたんです。1+1=3以上になると考えているので、息子たちからなにかを提案されたら無下にダメということはありません。新しいソフトを入れるべきといわれれば、メリットをしっかりプレゼンしてもらい、前向きに考えるスタンスです。とくにコンピュータ関連は長けている若者にまかせたほうがいい。ただ、今の時代でもすべてコンピュータでつくれるわけではなく、依然として職人の手仕事が必要なことも意外に多いですよ」。まさに同社は世代を超えたデジタルとアナログのハイブリッドというわけです。

お問合せ