更新日:2016年2月16日

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区内の活気ある事業所をご紹介します 第5回「花岡無線電機株式会社」

日本の放送設備のパイオニア

所在地

目黒区鷹番一丁目11番6号

代表取締役社長

花岡 克己氏

電話番号

03-3714-3141

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花岡無線電機 株式会社


花岡無線電機株式会社 花岡代表取締役社長

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日本の放送を支え続けて91年

日本で公共放送がスタートしたのは、今から91年前の1925年。目黒区鷹番に本社を置く花岡無線電機株式会社はこの年に「花岡ラジオ商会」として創業し、以来91年間にわたって日本の放送業界の発展に貢献してきました。
創業当初より、NHKラジオの音声設備の製造を手掛けたのをきっかけに、放送業界のリーディングカンパニーとして成長を続けてきました。大正・昭和・平成と変化の多い時代を、90年以上もの間にわたって事業を継続できた理由について、4代目社長を務める花岡克己さんは「放送設備の製造という本業からブレることなく、お客様のニーズに的確にお応えすることを経営理念としてきたからに他なりません」と話します。「放送設備と一口に言っても、お客様によって設置するスペース、レイアウト、ご予算などは全て異なります。弊社では経験豊富な技術スタッフを交えてお客様のニーズを的確にヒアリングし、オリジナルの音声卓の製作、システム構築、ラックやアナウンステーブルの製作・設置などを含め、スタジオ音声設備全体をオーダーメイドでトータルプロデュースさせていただいています」。こういった経営姿勢が放送業界で高く評価され、今では全国の放送局で、同社の放送設備が使用されているそうです。


花岡無線電機株式会社の社屋外観

経営者として成長させてくれた「目黒の仲間」


工場内作業の様子

幼いころから「会社の後継者に」と言われて育ったため、特に何の迷いもなく、花岡無線電機に入社したという花岡さん。しかし、いざ経営者として会社を引き継いでみると、大きな壁にぶつかったそうです。おりしも、会社は放送業界で進むデジタル化の波に乗り遅れたせいもあって、売り上げが伸び悩んでいた時期。「自分よりも年上で、しかも高い技術をもつベテランばかり。経験が少なく、なんの技術もない自分がリーダーとして会社を引っ張っていけるのか、当初はとても不安でした」と花岡さん。
そんな花岡さんを助けてくれたのが、地元目黒の異業種交流団体や商工会議所での出会い。花岡さんは「目黒には様々な業種や規模の企業があって、商工会議所等には経験豊富な先輩経営者の方々がたくさん在籍しています。皆さんに『技術者が気持ちよく働けるようマネジメントするのが社長の仕事。お前は社長の仕事をすればいい』など、的確なアドバイスをいただいたおかげで、なんとかここまでやってこられました」と振り返ります。

目標は、東京オリンピック成功を放送設備で支えること


放送設備機器

その後、社員一丸となってデジタル化の波に追いつき、業績も回復。昨年は世界初の22.2chサラウンド中継車を手掛けるなど、前例のない仕事にも果敢に挑戦しました。「昨年秋には、2020年の東京オリンピックでの本放送を目指し、4K・8Kサラウンドの試験放送が始まるなど、今、放送業界は東京オリンピックをキーワードに明るい話題が出てきています。この波に乗り遅れないよう、万全の体制を整え、東京オリンピックの成功に陰ながら貢献したいと考えています」と花岡さん。同時に会社の将来を担う若手社員の育成にも本格的に取り組んでいきたいと話します。「今や放送業界もデジタル一辺倒ですが、デジタルしか知らない技術者と、アナログを理解した上でデジタル技術を習得した技術者とでは、技術力の奥行きが全く異なります。アナログ技術に精通したベテラン社員から若手社員へアナログ技術を上手く継承していくことが目下の課題です。私自身も経営者として常にアンテナを張って、新しい情報や技術は貪欲に社内に取り入れていきたいと思っています。そして90年間、弊社を支えてくださったお客様や社員たち、そして地元目黒の皆さんにご恩返しをするためにも、まずは10年後の創業100周年を目指して、精進してまいります」。

お問い合わせ

産業経済・消費生活課 中小企業振興係

ファクス: 03-3711-1132

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