更新日:2020年12月7日
レストラン・喫茶室の前の廊下からは、中庭の池、和室の縁側を見ることができます。池には「心」の字をくずした石組みが置かれています。
水をたたえた池には、炎をイメージした噴水があります(節電のため停止中)。池の石組みと植え込みは、村野氏自ら選び、職人と共に丁寧に組み、植え込みました。
しじゅうからの間縁側
心の字石組み
和室がある棟は、かつての社員の喫茶室・厚生フロアとして使われていました。和室は全部で3部屋あり、茶道、華道、俳句などのクラブ活動に使われていました。和室には、京間畳が使用されています。
現在の和室および茶室は、文化的活動を目的とした登録団体がご利用いただけます。
写真は、改修工事直後の撮影です。
しじゅうからの間
池に面した8畳です。天井は籐(とう)と葭(よし)で編まれ、その中の照明から光が編目を通して木漏れ日のようにやさしくこぼれます。池側の障子は、細い桟でモダンに組まれています。
しいの間
8畳です。玄関(踏込み)の天井は、木材を薄く削り取ったへぎ板を組んだ網代天井です。物入れの戸にも同じ網代編みが張られています。
34畳の大広間です。天井は、木材を井桁に組んだ格(ごう)天井で、十字型の照明器具が組み合わさっています。壁はじゅらく壁で、その壁を透かして柱が並んでいます。奥には円窓床(えんそうどこ)、手前側には洞床(ほらどこ)と言われる床の間があります。
じゅらく壁とは、豊臣秀吉が京都に建てた聚楽第(じゅらくだい)の跡地付近から出た土で作られたことからこの名がついたと言われており、茶室などに広く用いられてきました。最近では、同じような風合いに仕上げた壁もじゅらく壁と呼びます。
はぎの間(奥)
はぎの間(手前)