更新日:2022年7月15日

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目黒区総合庁舎 茶庭と茶室

茶庭と茶室

茶庭と茶室(庭の中央は蹲、右側は石灯籠)

  • はぎの間の玄関脇から格子戸をくぐると茶庭(ちゃてい)と茶室があります。茶庭(露地とも言う)には村野氏が吟味した蹲(つくばい)などが置かれています。
  • 土壁には、手前側に下地窓(したじまど)、奥側に連子窓(れんじまど)があり、軒下を進むと「躙口(にじりぐち)」あるいは「貴人口(きにんぐち)」へ導かれます。
  • 深い土庇(どびさし)は、半割り竹を模した銅板葺きで、I型鋼の垂木(たるき)で支えられられており、金属の軒桁や柱が深草(ふかくさ)たたきの土間によく調和しています。
  • 茶室は京間4畳半、京都の裏千家の「又隠(ゆういん)」の写しとも言われ、ビルの中とは思えない侘びの空間があらわれます。台目床(だいめどこ)、杉の面皮柱(めんかわばしら)、籐編みの光天井、茶道口、給仕口など侘び茶の空間を生み出す演出に満ちています。

なお、茶室は、文化的活動を目的とした登録団体にご利用いただけます。

土庇、深草たたき土間、塵穴 台目床、面皮柱、光天井

右から躙口、下地窓 左から貴人口、給仕口、茶道口、外に連子窓

用語解説

蹲(つくばい)

茶室に入る前に手を清めるために用います。背の低い手水鉢(ちょうずばち)で手を洗う際に這いつくばうようにしゃがむことから、「つくばい」と呼ばれるようになりました。

塵穴(ちりあな)

木の葉などの塵を捨てる穴です。茶事の時には、茶庭で剪定した枝葉を丁寧に入れ、お迎えする準備が整っていることを客人に伝える印とすることもあるようです。

下地窓(したじまど)

土壁の一部を塗り残して、下地の格子状に組んだ竹や葭(よし)を見せるようにした窓です。下地窓の室内には折釘を打ち、掛障子(かけしょうじ)を掛けたり、障子を取付けたりします。外側には折釘を打ち、掛戸や簾(すだれ)を掛けたりします。

連子窓(れんじまど)

窓の外側に角材や竹を縦または横に並べて取付けたものです。茶室における連子窓の多くは竹を使用しています。

躙口(にじりぐち)

草庵茶室の小間(4畳半以下の部屋)に用いられる小さな出入り口です。正座のまま両拳を使い膝で進む「にじる」ように通ることからこの名がついたと言われています。躙口には、板戸が用いられます。

貴人口(きにんぐち)

身分の高い客人のために設けた、立ったまま出入りできる口です。通常二枚障子を立てます。

深草(ふかくさ)たたきの土間

たたきは三和土と書き、粘土質の少ない土を用いて、石灰、にがりを混ぜ三種類の和からなる材料で土間を作るものです。土に京都伏見の深草で採れる深草砂利を使用した土間のことを言います。

台目床(だいめどこ)

京間畳の長辺のおよそ4分の3の大きさの畳を台目畳と言い、床の間の間口がおよそ台目の寸法になっているものを言います。

面皮柱(めんかわばしら)

木材を柱に加工する際に四隅の丸面を皮ごと残した角柱を言います。

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総務課 庁舎管理係

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