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更新日:2024年4月25日

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いよいよ最終日! 目黒西中学校第3回校歌制作ワークショップ

目黒西中学校校歌制作ワークショップもいよいよ3回目。ついに、ワークショップ最終日を迎えました。この日も、目黒第十一中学校の音楽室で実施され、参加者は7人です。これまで紡いできた言葉をまとめて、サビの歌詞を作る作業に入ります。前回までに、気持ちや思い入れのある単語などたくさんのワードを書き出して、サビの歌詞にしたいワードを14個選ぶところまでたどり着きました。

前回出たワード

挨拶/踏み出そう未来へ/時間(時)/幸せ/心/共に/手を取る/笑顔/この想いを/捨てないで/素直/友達/明日に向かって/自分らしく

これら14個のワードを使い、ほかの言葉で補いながらパズルのように組み立てて、一人一人サビの歌詞を作ることになりました。

ワークショップも3回目ということで、考える作業に慣れた様子の生徒たちは、10分程度でそれぞれの歌詞を完成させ、お互い発表することになりました。少し恥ずかしがりながらも、“自分で作った歌詞“を発表する姿が、どこか誇らしげでとても生き生きしているように見えました。
生徒のサビ歌詞が出そろったあと、植村さんもご自身が作ったサビの歌詞を発表しました。そこはさすがプロ…ワードを組み合わせながらも、次にメロディーを乗せた時のこともイメージしてバランスを整えるように、音に文字数が合うようなワードに言い換えるなどの方法も教えてくれました。

生徒と一緒にどの歌詞にするかを考え、生徒たちも植村さんが作ったサビの歌詞で進めたいということに決定しました!
植村さんが、「サビの歌詞は、私が作ったわけではなく、みんなが作ったんだよ。みんなが考えて、みんなから出てきた言葉でできた歌詞なんだよ。」とおっしゃっていたのが印象的でした。

 

言葉にメロディーを付けてみる

続いて、生徒それぞれが書いたサビ歌詞の中からメロディーをつけてみたいワードを選び、作曲の作業をします。作曲と聞くと難しそうに思うけど、なんとなく無意識に歌ったりするオリジナルの鼻歌がもうすでに“作曲”だと楽しそうに話す植村さん。実はみんな、気が付かないうちに言葉にメロディーを付けることができているのだと教えてくれました。
今回は、鼻歌ではなく、音楽室にあるピアノを使って、音を当ててみることになりました。ピアノを弾くのは難しいと感じる生徒が多かったので、植村さんがメロディーを弾いて選んでみることになりました。

まずは、一番短い言葉「共に」を選んだ生徒から選んでみることに。
「と(↗)も(↗)に(↗)」、「と(↗)も(↘)に(➝)」、「と(↘)も(↗)に(➝)」、「と(↘)も(↘)に(↘)」どれがいい?と繰り返し細かく、上がるか下がるかのパターンを複数弾いて、生徒自身が好きだと思うメロディーを選択しました。

学校の授業で作曲をしたことがある生徒は、自分でピアノを弾いて音を選ぶことにチャレンジしていました。

「明日に向かって」という言葉にメロディーを付ける場面では、音の数で言葉を変えるという選択肢もあることを教えてくれました。「明日」の読みかたも、“あす”と読むか“あした”と読むか、「向かって」は、“むかって”もあれば“むかあって”と母音を強調するパターンもあり、歌詞をどう読むのか細かいディテールまで生徒に確認して選択させてくれます。こうして、植村さんのサポートを受けつつも、それぞれが「作曲」をすることができました。

校歌の仕上がりが近づいていくに当たって、植村さんからは、校歌に「シラサギ」「月桂樹」など統合する両校の象徴的なワードを入れるか。曲構成は、Aメロ、Bメロどうするか。などの確認もありました。生徒全員の意見を聞いて、歌詞・曲構成・メロディーのすべてに生徒の考えや思いを取り入れようとしているのが伝わってきます。
生徒たちの多数決で、曲構成が「Aメロ+サビ」に決まり、サビに繋がるAメロの歌詞もみんなで書いてみることになりました。与えられた課題に真剣に取り組む生徒の皆さん。そんな中で、聞こえてくるアコースティックギターの音色…これはいよいよ…筆者も生徒もその場にいた職員や保護者の方も高揚感に包まれました。
(Aメロの歌詞は、限られた時間での作業だったので、生徒それぞれが書き終えた案を植村さんが持ち帰ってまとめてくれることになりました。)

曲構成、歌詞、作曲とすべての曲作りの工程が終了したところで、植村さんが考えたサビを演奏してくれることになりました。晴れ晴れとしたさわやかなメロディーが音楽室に響き渡り、植村さんの明るく優しい歌声とギターの音色があの場にいた全員の心を掴んでいました。
サビ歌詞の最後のフレーズになる予定の「明日(あす)に向かって」のメロディーをみんなに2パターンから選んでもらいたいという植村さん。どの工程でも、必ず生徒に選択肢があり思い入れのある校歌が出来上がるだろうなと感じました。

 

最後に、出来立てほやほやの新校歌のサビ部分を、植村さんがメロディーを教えながら、みんなで一緒に歌って、目黒西中学校の新校歌制作ワークショップは幕を閉じました。

筆者は、1回目から密着取材を続けてきましたが、とにかくみんなの笑顔が多いワークショップで、植村さんが、どんな時も「みんなの言葉で作って、みんなが作った校歌なんだよ」と強調されていたことがとても印象に残っています。

ワークショップ参加のきっかけは、友達に誘われたから、音楽に関わる部活動をしているから、音楽に興味があるからなど、生徒それぞれだったと思いますが、誰もが経験できるというわけではない「新しい学校の新しい校歌」の制作に携われたことは、参加した生徒の皆さんにとって一生モノの経験になったのではないでしょうか。

ここからは、植村さんがデモを作成し、ワークショップに参加した生徒や各校の生徒の意見を聞きながら完成に向けて作業を進めていくとのことです。
完成した校歌のお披露目も、めぐろプラスでご紹介する予定です。皆さん、ぜひお楽しみに!

 

広報課:ちゃんみ

 

 

 

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