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総合庁舎

目黒区総合庁舎に今でも残る建築家村野藤吾氏の建築意匠のうち、主要箇所の概要をご紹介します。

建築家村野藤吾氏

村野藤吾氏のプロフィール

1891年佐賀県生まれ。1984年兵庫県で逝去(93歳)。1967年に文化勲章を受章、他に日本芸術院賞、日本建築学会賞(3回)、毎日芸術賞、BCS(建築業協会)賞などを受賞しました。現目黒区総合庁舎(旧千代田生命保険相互会社)では、1969年に第10回BCS賞を受賞しました。

生命保険会社から目黒区総合庁舎への用途変更

目黒区総合庁舎は、かつて生命保険会社の本社ビルでした。1966年5月末に竣工したこの建物は、日本の高度成長期における建築家村野藤吾氏の代表作の一つとして知られています。

 

目黒区総合庁舎 車寄せひさし・エントランスホール・らせん階段

南口玄関の車寄せには、翼を広げたようなアルミのひさしがあります。ひさしは、左右8本づつの不規則に立つ柱で支えられています。

 

目黒区総合庁舎 アルミ鋳物のたて格子の外観・本館と別館の渡り廊下

建物の全面は、彫りの深いアルミ鋳物のたて格子で覆われています。その内側には、バルコニーが設けられています。外光は、このたて格子とバルコニーを通してやさしい光に表情を変え、室内に差し込みます。

 

目黒区総合庁舎 中庭の池と和室

レストラン・喫茶室の前の廊下からは、中庭の池、和室の縁側を見ることができます。池には「心」の字をくずした石組みが置かれています。

 

目黒区総合庁舎 茶庭と茶室

茶室は京間4畳半、京都の裏千家の「又隠」の写しとも言われ、ビルの中とは思えない侘びの空間があらわれます。