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更新日:2015年9月30日

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地域で高齢者の尊厳を守る 高齢者虐待防止 (めぐろ区報 平成25年8月25日号に掲載した記事です)

自分の生活を自分で決め、その意思が尊重されること、つまり人生を尊厳をもって過ごすことは、介護の必要性の有無に関わらず誰もが望むことです。しかし現実には、家族や親族などが高齢者の人権を侵害する「高齢者虐待」が問題となっています。

虐待に当たる行為は、暴力行為だけではありません。区の24年度調査では、身体的虐待に次いで、心理的虐待、介護・世話の放棄・放任、経済的虐待の順に多い結果となり、暴力以外の虐待も見過ごせない状況です。

また、虐待する人は、高齢者本人の娘が38パーセント、息子が35パーセント、配偶者が14パーセントの順となっており、同居者からの虐待が92パーセントを占めています。虐待を受けた高齢者は、女性が8割以上と圧倒的に多く、また、80歳以上が6割以上を占めています。

高齢者虐待が起こる背景には、「介護疲れ」「高齢者本人と虐待者の人間関係」「経済的困窮」など、さまざまな要因がありますが、「認知症の介護に伴う負担」もそのひとつです。認知症の高齢者とその家族への支援が、虐待防止のうえでも重要といえます。

先が見えないのが、介護の難しいところです。「自分がやらなくては」と頑張る人ほど介護の負担を抱え込み、心身ともに疲れ果ててしまう傾向があるようです。どんな小さな悩みでも、高齢者相談の窓口である各包括支援センターにご相談ください。

一方で、高齢者の中には、つらくても、また不満があっても、それを口に出せない人がいます。高齢者虐待の問題は、発生から時間が経過するとともに事態が深刻化する場合が多いため、できるだけ早い段階での対応が重要です。そのためには、高齢者にとって身近な地域の皆さんからの情報提供がとても大切です。

「最近顔を見ない」「急に元気がなくなった」「室内から大きな物音や声がする」などといった、高齢者とその周辺の異変に気づいた時には、各包括支援センターにご連絡をお願いします。

高齢者虐待は誰の身近にも起こりうる問題です。皆さんの発見により、虐待の早期対応につなげることができるのです。

お問い合わせ

人権政策課

ファクス:03-5722-9469