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更新日:2022年11月10日

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令和3年度「目黒区男女平等・共同参画推進計画」の進捗状況の評価について 答申(概要)

目黒区男女が平等に共同参画し性の多様性を尊重する社会づくり条例に基づき、令和3年度男女平等・共同参画推進計画の事業について、男女平等・共同参画審議会が評価を行い、区長に答申しました。

答申受渡しの画像

(左)小出副会長 (中央)神尾会長 (右)青木区長

第1章 基本的な考え方

  1. 本答申は平成28年度から実施されている「目黒区男女平等・共同参画推進計画(平成28年度から令和3年度)」(三期目)の令和3年度の事業実績とその成果を評価したものである。
  2. 評価においては、次の点に留意している。(1)事業評価をわかりやすく示す(2)客観的な評価に努める(3)事業に対する改善点などを提言する。
  3. 本答申では、男女平等・共同参画及び性の多様性を尊重する社会の実現を主たる目的とする事業のみならず、男女平等・共同参画及び性の多様性尊重の推進に関連する事業についても対象としている。関連事業については、その事業本来の目的という視点から評価したものではなく、男女平等・共同参画及び性の多様性を尊重する社会づくりという視点で評価している。

第2章 事業評価と提言

1 評価の方針

事業評価は、区より提出されたデータに基づいて客観的に行った。具体的には大項目を構成する中項目(課題)を単位に評価し、最終的にはそれらを総括して大項目(目標)の評価を決定した。なお、各事業の評価において、主目的事業は、原則として事業の成果、場合によっては事業の実施状況に注目し、関連事業は、その目標・方法・結果又は成果において、男女平等・共同参画及び性の多様性尊重の推進との関係が読み取れるかに注目した。また、大項目の中で、重点項目に指定されている中項目は、大項目として総括するときに重点的に着目した。

2 評価の方法

区より提出されたデータ(「事業実績報告」及び「区民意識調査報告」)に基づいて評価を行った。評価に当たっては、施策の成果を測るための「課題ごとの指標」と「審議会独自の目標」を設定し、「課題ごとの指標」及び「審議会独自の目標」を盛り込んだ「分析の着眼点」を各中項目に設定した。
評価段階は星印の数で表示し、5段階評価とした。

課題ごとの指標
中項目 成果指標
1-1 政策決定及び意思決定過程への男女平等・共同参画の推進 区が設置する付属機関や私的諮問機関の女性委員の割合 50パーセント
1-2 地域、団体活動の充実と男女平等・共同参画の促進 地域の活動や行事での男女平等意識「男女平等である」と思う人の割合 50パーセント以上
1-3 働く場における男女平等・共同参画の促進 労働・雇用・職場での男女平等意識「男女平等である」と思う人の割合 25パーセント以上
1-4 教育及び学習の場における男女平等・共同参画への理解促進 学校教育での男女平等意識「男女平等である」と思う人の割合 80パーセント以上
2-1 仕事と生活の両立支援
2-2 子育て支援
2-3 介護支援
固定的な性別役割分担意識 「反対・どちらかといえば反対」と思う人の割合 70パーセント以上
家庭生活(家事・育児・介護)での男女平等意識「男女平等である」と思う人の割合 20パーセント以上
共働き家庭での家事分担「主に妻が行っている」人の割合 15パーセント以下
3-1 人権を尊重する意識の醸成
3-2 配偶者等からの暴力の防止 
身体的暴力の被害経験者の割合 ゼロ
3-3 セクシュアル・ハラスメントの防止 セクシュアル・ハラスメントの被害経験者の割合 ゼロ
3-4 生涯にわたる性と生殖に関する健康と権利の理解促進と健康支援 妊娠や出産をめぐる女性の健康と権利が「尊重されている」と考える人の割合 90パーセント以上
4-1 計画の推進体制の充実 区の男女平等・共同参画施策を「どれも知らない」人の割合 60パーセント以下
目黒区男女平等・共同参画センターを知っている人の割合 20パーセント以上
審議会独自の目標
中項目 目標
1-1 政策決定及び意思決定過程への男女平等・共同参画の推進 男女どちらかの委員のみの付属機関等の数 ゼロ(早期達成目標)
2-1 仕事と生活の両立支援
2-2 子育て支援
2-3 介護支援
家事・育児・介護を「主に妻が行っている」と回答する人の割合が年度ごとに減少する

3 提言の意義

中項目単位で審議会から各所管課への「提言」を掲載した。「提言」は、審議会から所管課へのメッセージであり、本事業評価において最も重要なものである。

第3章 事業評価結果

1項目については「概ね十分である」という評価となり、残りの3項目については「ある程度の成果(関連)は認められるが未だ課題がある」という評価となった。

令和3年度 事業評価結果
大項目1
あらゆる分野における男女平等・共同参画の推進
ある程度の成果(関連)は認められるが未だ課題がある
大項目2
ワーク・ライフ・バランス(仕事と生活の調和)の推進
ある程度の成果(関連)は認められるが未だ課題がある
大項目3
人権が尊重される社会の形成
ある程度の成果(関連)は認められるが未だ課題がある
大項目4
男女平等・共同参画の推進の強化
概ね十分である

第4章 平成28年度から令和3年度までの総合評価

  • 「各所管による事業実施」、「審議会による評価・提言」、「年次報告の公表と各所管課へのフィードバック」、「各所管による改善」という計画推進の仕組みが充実し、機能していることは高く評価できる。
  • 「区の管理職に占める女性の割合20パーセント以上」や「保育所入所待機児童ゼロ」などの目標達成は評価するが、「男女どちらかの委員のみの付属機関の数をゼロにする」という目標のように、改善や進捗の見られない計画事業も存在することから、さらなる施策推進が求められる。

大項目1 「あらゆる分野における男女平等・共同参画の推進」の提言

中項目1-1 政策決定及び意思決定過程への男女平等・共同参画の推進

  • 女性委員の割合ゼロおよび50パーセント未満の付属機関等の解消に向けた取組の強化を望む。
  • 区女性職員のキャリア形成への意識向上と昇任試験への挑戦を促進する環境整備の強化を望む。

中項目1-2 地域、団体活動の充実と男女平等・共同参画の促進

  • 地域活動における男女平等・共同参画の意識啓発のための各種講座の継続と講座等への参加を容易にする工夫を期待する。
  • 地域活動の意思決定への男女の等しい参画を促す取組みを強化して欲しい。

中項目1-3 働く場における男女平等・共同参画の促進

  • 事業者内での男女平等・共同参画の意識が向上し「男女平等」が定着する取組の強化を望む。
  • 女性の起業・自営や就労への実効性の高い支援を継続して欲しい。

中項目1-4 教育及び学習の場における男女平等・共同参画への理解促進

  • 学校教育の場での男女平等意識の定着を目指して事業の継続を望む。
  • 生涯学習における、男女平等意識の更なる醸成と定着に向けた取組の強化を望む。
  • 男女平等・共同参画の視点からメディア・リテラシー教育を強化・継続して欲しい。

大項目2 「ワーク・ライフ・バランス(仕事と生活の調和)の推進」の提言

中項目2-1 仕事と生活の両立支援

  • 家庭生活(家事・育児・介護)において、実際の男女平等・共同参画が実現するような取組みをさらに充実していってほしい。
  • 事業者におけるワーク・ライフ・バランスの取組みを促進する新たな手法を考えてほしい。

中項目2-2 子育て支援

子育ての様々なニーズに対応し、施策の連携と充実を望む。

中項目2-3 介護支援

  • 介護を社会全体で支援する施策の継続した充実を望む。
  • 男性の介護への参加を促す取組みを推進してほしい。

大項目3 「人権が尊重される社会の形成」の提言

中項目3-1 人権を尊重する意識の醸成

  • 女性に対する暴力、家庭内暴力防止に向けた相談事業と啓発講座の一層の充実を望む。
  • 多様な性のあり方に関する啓発活動の場により多くの人がアクセスできるように、学習機会を充実させてほしい。

中項目3-2 配偶者等からの暴力の防止

  • 配偶者等からのあらゆる暴力防止に向けて、意識と理解を向上させるための学習機会と啓発活動を更に充実させてほしい。
  • 被害の深刻化を防ぎ、指標の目標値ゼロを達成するために、支援窓口へのアクセスの工夫、サポート体制の一層の充実を望む。

中項目3-3 セクシュアル・ハラスメントの防止

セクシュアル・ハラスメントをゼロにするため区内事業者に向けて区が主体的に啓発事業に取り組んでほしい。

中項目3-4 生涯にわたる性と生殖に関する健康と権利の理解促進と健康支援

「リプロダクティブ・ヘルス/ライツ」の考え方普及に向けた啓発活動を充実させてほしい。

大項目4 「男女平等・共同参画の推進の強化」の提言

中項目4-1 計画の推進体制の充実

区の「男女平等・共同参画施策」に対する関心度・認知度向上に向け、ゼロベースからの施策の見直しと強化を望む。

中項目4-2 計画の進行管理

今後も引き続き計画の進行管理が着実に実行され、機能していくことを望む。

中項目4-3 区民、事業者等との協働事業の充実

事業者との協働事業の拡大・発展を期待する。

中項目4-4 国、東京都、他自治体との連携

今後も国・東京都・他自治体との連携や情報交換を積極的に行って欲しい。

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