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健康づくりのための睡眠
睡眠は、脳とからだを休ませ、回復させる重要な休養活動です。睡眠不足は日中の眠気や疲労のみならず、心身の不調や注意力・判断力の低下など様々な影響を及ぼすため、健康的な生活を送るためには質の良い睡眠をとることが大切です。
厚生労働省は「健康づくりのための睡眠ガイド2023」を令和6年2月に策定しました。睡眠の機能と健康との関係、睡眠の基本的な特徴などが示されています。
睡眠の基本的な特徴
- 眠ることができる時間には限りがあります。寝だめで眠りをためることはできません。
- 必要な睡眠時間は年齢によっても変化します。加齢により夜間の睡眠時間が徐々に短くなります。適切な睡眠習慣を考える上で年代別の配慮が必要となります。
- 必要な睡眠時間は季節によっても変化します。夏季に比べて冬季に10分から40分睡眠時間が長くなることが示されています。
- 睡眠には個人差があります。健康状態、生活環境等によって異なります。
年齢別
成人
- 個人差はありますが、6時間以上を目安として睡眠時間を確保しましょう。
- 食生活や運動等の生活習慣などを見直し、睡眠休養感を高めましょう。
- 寝だめで眠りをためることはできません。体内時計が混乱し、時差ボケを生じ、健康を損なう危険性が生じることが考えらます。
こども
- 小学生は9時間から12時間、中学・高校生は8時間から10時間を参考に睡眠時間を確保しましょう。
- 朝は太陽の光を浴びて、朝食をしっかり摂り、日中は運動をして、夜ふかしの習慣をさけましょう。
高齢者
- 長い床上時間は健康リスクとなるため、床上時間が8時間以上にならないように睡眠時間を確保しましょう。
- 食生活や運動等の生活習慣を見直し、睡眠休養感を高めましょう。
- 日中の長時間の昼寝は避け、活動的に過ごしましょう。
良質な睡眠のための環境づくり
- 日中にできるため日光を浴びると体内時計が調節されて入眠しやすくなります。
- 寝室にはスマートフォン端末などを持ち込まず、できるだけ暗くして寝るとよいでしょう。
- 寝室は、暑すぎず、寒すぎない温度で、就寝前の1時間から2時間前に入浴し身体を温めておくとよいでしょう。
- リラックスできる寝衣・寝具が良い眠りにつながります。
運動、食事などの生活習慣について
- 適度な運動習慣が良い眠りの確保につながります。ウィーキングやジョギングのような有酸素運動は深い睡眠や睡眠休養感を高めることがわかっています。
- しっかり朝食を摂り、就寝前の夜食を控えましょう。
- 就寝前のリラックスは脳の興奮を鎮めスムーズな入眠をもたらします。
- 規則正しい生活習慣が良質な睡眠につながります。
睡眠とし好品について
- カフェインの摂取量は1日に400mg(コーヒー70cc)を超えると夜眠りにくくなる可能性があります。
- カフェインの夕方以降の摂取は夜間の睡眠に影響しやすいです。
- 晩酌での深酒や寝酒は睡眠の質を悪化させる可能性があります。
- 喫煙は睡眠の質を悪化させる可能性があります。
睡眠障害
- 睡眠に関する症状には、睡眠環境、生活習慣、し好品によるものと、睡眠障害によるものとがあります。
- 睡眠環境、生活習慣等を見直しても睡眠に関連する症状が続き、睡眠障害が疑われる場合には医療機関を受診しましょう。
妊娠・子育て・更年期と良質な睡眠について
- 睡眠は月経周期の影響を受けます。
- 妊娠中の睡眠は妊娠の経過とともに変化し、胎児の健康にも影響する可能性があります。
- 子育て期の睡眠も重要です。
- 更年期には睡眠の悩みが増えやすい傾向にあるので、良質な睡眠の確保に努めましょう。
就業形態(交替制勤務)と睡眠の課題
- 睡眠の不調など健康リスクに注意が必要です。
- 不眠や睡眠休養感の低下、日常生活に支障をきたしている場合には医療機関を受診しましょう。
関連するページ
東京都保健医療局のページです。休養についてのサイトです。快眠のコツなども記載されています。
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