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子ども相談室「めぐろはあとねっと」相談事例
これまでに、子ども相談室「めぐろ はあと ねっと」に寄せられた相談を紹介します。
似たような相談内容でお悩みの場合には、フリーダイヤル 電話:0120-324-810(みつめよう あなたの はあと)にご連絡ください。
以下事例は、プライバシー保護のため、相談員が受けた相談事例を基に再構成したものになります。
(1)「子どもがいじめられているのに、学校は何の対応もしない」保護者
相談
「前年まではまったく問題がなかった。学年が変わってから、子どもが小学校や、塾でいじめられているようだ。意地悪をしてくるのは同じクラスの子。担任に話をしているが、何もしてくれない。今後、どうしたらいい?学校とどう話をすればいいものか?」
相談室としての対応
保護者の方に、子どもの話をよく聞くようアドバイスをしました。子どもの負担にならない範囲で、いつ、どこで、誰から何をされたのかを聞いていただき、事実関係を一緒に整理しました。その上で、担任の先生と話をすることをすすめました。また、それと並行して、子どもの心のケアとして、学校に在籍しているスクールカウンセラーに相談をすることもすすめました。加えて、学校との話し合いがうまくすすまなかった場合には有識者である権利擁護委員との面談による相談も可能であることを伝えました。
相談員からのワンポイント
- 親は子どもの味方であることを、子どもにわかるように伝えること。
いじめを含め、困ったことがあった時には、いつでも親に話をしていいことを子どもに伝えてみましょう。 - 学校との話し合いでは、起こった出来事を冷静に伝えること。
相談にもよりますが、学校が保護者の話を感情的に責めているものと受け止めてしまうと、話し合いがすすまないこともありあす。 - 学校の管理職と話をしてみること。
担任の先生との話が行き詰ってしまうような場合には、管理職の先生に相談してみるのも一つの方法です。また、口頭で事実関係を話すのが難しい場合には、今までの経緯を紙でまとめてみるのもいいかもしれません。保護者の方の中にはモンスターペアレントと思われてしまうと考えられ、学校に子どもの困り感を伝えられないこともあるようです。学校とどう話をすすめていけばいいかは、相談員が具体的にアドバイスします。 - 学校に連絡するタイミングをはかること。
学校との話し合いは連絡帳等のツールを使い、話し合いをする日を予約しましょう。事前に話し合いをする日を決めておくと、スムーズに話がすすめられます。 - スクールカウンセラーと話をしてみること。
スクールカウンセラーに相談することで、家庭ではわからない学校での子どもの様子を知ることができます。スクールカウンセラーから子どもの発達に合わせた、適切なアドバイスをもらえます。スクールカウンセラーとの予約方法は学校により異なります。予約方法については学校便りなどでご確認ください。 - 権利擁護委員と面談をしてみること。
権利擁護委員との面談で、より専門的なアドバイスがもらえます。
「学校に話してモンスターペアレントって思われないかしら?」
(2)「いやなことをしてくる子がいる」小学生児童
相談
「となりの子にいやなことを言われる。やめてって言ってもやめてくれない」
相談室としての対応
子どもがいやな思いをしたことについて、しっかり話を聴きました。担任の先生や学校に在籍しているスクールカウンセラーに、一度話をするようにすすめました。
相談員からのワンポイント
- 担任の先生に相談をしてみること。
担任の先生はクラス内の児童の様子を把握しているかもしれませんし、まったく気づいていないかもしれません。子どもの言葉で、クラス内での困りごとを伝えることで、担任の先生はクラスの様子を知ることができ、今後起こりうるトラブルを未然に防げるようにもなります。 - スクールカウンセラーにも相談してみること。
スクールカウンセラーは教師とは異なる立ち位置で、クラスの授業の様子や休み時間の子どもの様子を観察します。スクールカウンセラーは加害児・被害児の両方を観察し、子どもに適切なアドバイスをしてくれます。
「やめてって言ってるのに、私だけにいやなことをしてくる」
(3)「子どもが学校に行かない。家に引きこもってしまっている」保護者
相談
「中学生になってから、学校に行かない。ゲームばかりしている。いくら言っても言うことをきかない。原因がわからない。学校の先生は定期的に連絡をくれるが・・・どうしたらいいのか」
相談室としての対応
まずは、保護者の方の訴えを聴き、問題の整理をしました。今、子どもができそうなことは何かを、相談員と一緒に考えました。その上で、スモールステップで生活リズムを整えていく方法をアドバイスしました。また、家族だけで対応するのではなく、周りの人に頼りながら、子どもをサポートしていく必要性も説明しました。
相談員からのワンポイント
- 子どもができることに取り組むこと。
子どもが中学生くらいになると、親が引っ張って学校に連れて行くことは難しいです。引きこもりになってしまった原因を探したり、引きこもりになっていることを叱責したりするよりも、保護者の方は今、子どもができることに注意を向けましょう。 - スモールステップですすめること。
「学校に行く」「ゲームをしない」などの大きな目標を立てずに、小さな目標を立て、一つずつ達成していきましょう。 - 家族だけで抱えないこと。
子ども相談室「めぐろ はあと ねっと」の権利擁護委員や、学校、支援機関にも相談をし、長い目でみて、子どもの利益になることを家族を含めた関係者で考えましょう。
「このまま引きこもりになったら、どうしよう・・・」
(4)「部員とうまくいかない。でも、部活はやめたくない」中学生生徒
相談
「部員とうまくいかない。学校に行くのがつらい。隣の中学校に転校してもいいかなとも思っている・・・でも部活はやめたくないんだよ。どうしたらいい?」
相談室としての対応
まずは、子どもの話をしっかり聴きました。その上で、部活内で子どもが改善できそうなこと、顧問の先生に相談をして解決してもらった方がいいことを具体的にアドバイスしました。
相談員からのワンポイント
- 子どもと一緒に問題を整理すること。
子どもは相反する気持ちがわくことで、悩み、行き詰まってしまうことがあります。そのような場合には、子どもにとって何が問題なのかを一緒に考え、その上で問題の整理をしていきましょう。 - 具体的なアドバイスをすること。
子どもが理解し、取り組めそうなことを具体的な対応方法として提案しましょう。
「部活だけ続けて、転校するってできるのかな?」
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