ここから本文です。
ひとめぐり「目黒天空庭園栽培ガーデニングクラブ代表 高橋辰三さん」(令和3年11月15日号)
ひとめぐりは、目黒区で活躍するかたにスポットを当てて紹介する、めぐろ区報の連載記事です。
また、紙面で掲載しきれなかったインタビューを動画でもお楽しみいただける、ひとめぐりmovieも掲載します(動画のない記事もあります)。
令和3年11月15日号 vol.4
目黒天空庭園栽培ガーデニングクラブ 高橋辰三(たかはし たつぞう)さん
プロフィール
都内で弁護士を務める傍ら、ボランティアで目黒天空庭園の畑や花壇を管理する栽培ガーデニングクラブの代表を務め、目黒天空庭園収穫祭の開催に尽力。感染症が終息し、再び開催できる日を楽しみにしている。
「誰もが気軽に来られる畑にしていきたい」
たくさんのかたが協力してできたブドウ栽培
目黒天空庭園ができるときに、何か面白い試みをということで、ブドウ栽培からワイン造り、そして収穫祭が企画されました。サクレ・クール寺院で有名なパリのモンマルトルでは、丘で栽培したブドウでワインを造って、収穫祭を開催し世界中の観光客が集まると聞いた区民のかたが、目黒区大橋でもやってみたいとアイデアを出し、そのかたが栽培ガーデニングクラブの初代代表になりました。
ブドウをどう育て、どのようにしたらワインができるのか、酒税法の問題や商標登録をどうするかなど、さまざまな苦労がありました。そこで、クラブメンバーの知人の山梨県甲州市勝沼町のワイナリーのかたにご指導・協力いただき、ブドウ栽培を始めることができました。今年は約60キログラムのブドウを収穫しました。
知り合えなかった人とつながれる場所
私は2016年から2代目の代表となり、現在クラブのメンバーは約40人で30代から70代と老若男女さまざまです。いろいろな世代がいて、メンバーが熱心に取り組んでいるからこそ、栽培方針などで意見がぶつかることもありました。でも、そのような意見のぶつかり合いも、作物を良く育てたいという情熱から来るものであったと感じます。そうやって一生懸命作ったワインや野菜の味は格別です。私も、もちろん楽しみでやっていますし、これからもずっと続けるつもりです。収穫祭などのイベントがあったときには、区内のみならず、区外、他県から参加してくださるかたもいます。子どもを連れて参加してくださるかたに畑で久しぶりにお会いして、子どもが大きくなった姿を見たときなどは、人と人とがつながれる活動ができてよかったなと改めて感じます。
目黒天空庭園の畑は私たちが管理していますが、地域みんなの畑です。都会でも、家のそばで土に触れ、植物の成長を感じることのできる体験はとても貴重で、今後も野菜を収穫し、喜ぶ子どもたちの顔を見たいなと思っています。
100パーセント目黒産のワインを造っていきたい
現在、720ccのワインボトルで年300本造っていますが、目黒天空庭園で採れたブドウだけでは足りていません。山梨県で採れたブドウを足して造っています。限られた環境の中ですが、ブドウの幹は段々太くなってきています。これからもクラブメンバーと地域と知恵を出し合って、ブドウの幹も、地域とのつながりもどんどん太くして、いつか100パーセント目黒天空庭園で採れたブドウで造ったワインを、皆さんと味わえたらいいなと思います。クラブメンバーは随時受け付けており、コロナ禍でも新しいメンバーが加わって、積極的に栽培活動に参加されています。
お問い合わせ
広報課 (区報担当)
電話:03-5722-9486
ファクス:03-5722-8674