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令和4年度「目黒区男女平等・共同参画及び性の多様性の尊重を推進する計画」の進捗状況の評価について 答申(概要)
目黒区男女が平等に共同参画し性の多様性を尊重する社会づくり条例に基づき、令和4年度男女平等・共同参画及び性の多様性の尊重を推進する計画の進捗状況について、男女平等・共同参画審議会が評価を行い、区長に答申しました。
(左)小出副会長 (中央)神尾会長 (右)青木区長
第1章 基本的な考え方
- 本答申は令和4年度から実施されている「目黒区男女平等・共同参画及び性の多様性の尊重を推進する計画(令和4年度から令和8年度)」(四期目)の令和4年度の事業実績とその成果を評価したものである。
- 評価においては、次の点に留意している。(1)事業評価をわかりやすく示す(2)客観的な評価に努める(3)事業に対する改善点などを提言する。
- 本答申では、男女平等・共同参画及び性の多様性を尊重する社会の実現を主たる目的とする事業のみならず、男女平等・共同参画及び性の多様性尊重の推進に関連する事業についても対象としている。関連事業については、その事業本来の目的という視点から評価したものではなく、男女平等・共同参画及び性の多様性を尊重する社会づくりという視点で評価している。
第2章 評価と提言
1 評価の方針
事業評価は、区より提出されたデータに基づいて客観的に行った。具体的には大項目を構成する中項目(課題)を単位に評価し、最終的にはそれらを総括して大項目(目標)の評価を決定した。なお、各事業の評価において、主目的事業は、原則として事業の成果、場合によっては事業の実施状況に注目し、関連事業は、その目標・方法・結果又は成果において、男女平等・共同参画及び性の多様性尊重の推進との関係が読み取れるかに注目した。また、大項目の中で、重点項目に指定されている中項目は、大項目として総括するときに重点的に着目した。
2 評価の方法
区より提出されたデータ(「事業実績報告」及び「区民意識調査報告」)に基づいて評価を行った。評価に当たっては、施策の成果を測るための「課題別の指標」と「審議会独自の目標」を設定し、「課題別の指標」及び「審議会独自の目標」を盛り込んだ「分析の着眼点」を各中項目に設定した。
評価段階は星印の数で表示し、5段階評価とした。
中項目 | 成果指標 |
---|---|
1-1 政策形成及び意思決定過程における男女平等・共同参画の推進 | 区が設置する付属機関や私的諮問機関(以下「付属機関等」という。)の女性委員の割合 50パーセント |
1-2 地域、団体活動の充実と男女平等・共同参画の促進 | 地域の活動や行事での男女平等意識「男女平等である」と思う人の割合 50パーセント以上 |
1-3 働く場における男女平等・共同参画の促進 | 労働・雇用・職場での男女平等意識「男女平等である」と思う人の割合 25パーセント以上 |
1-4 教育及び学習における男女平等・共同参画の推進 | 学校教育での男女平等意識「男女平等である」と思う人の割合 80パーセント以上 |
1-5 防災における男女平等・共同参画の推進 | 防災活動での男女平等意識「男女平等である」と思う人の割合 50パーセント以上 |
2-1 仕事と生活の両立支援 | 自身のワーク・ライフ・バランスがとれていると思う人の割合 50パーセント以上 |
2-2 男性の家事・育児・介護への参加促進 2-3 子育て支援の充実 2-4 介護支援の充実 |
家庭生活(家事・育児・介護)での男女平等意識 「男女平等である」と思う人の割合 20パーセント以上 共働き家庭での家事分担 「主に妻が行っている」人の割合 15パーセント以下 |
3-1性差に関する意識の改革と理解促進 | 固定的な性別役割分担意識「反対・どちらかといえば反対」と思う人の割合 90パーセント以上 |
3-2 配偶者等からの暴力の根絶及び被害者支援 | 身体的暴力の被害経験者の割合 ゼロ |
3-3 女性への暴力やハラスメントの根絶 | セクシュアルハラスメントの被害経験者の割合 ゼロ |
3-4 生涯を通じた包括的な健康支援 | 妊娠や出産をめぐる女性の健康と権利が「尊重されている」と考える人の割合 70パーセント以上 |
3-5 性の多様性を尊重する意識の醸成とLGBT支援 | LGBTへの配慮を意識して行動している人の割合 50パーセント以上 |
4-1 計画の推進体制の強化 | 区の男女平等・共同参画関連施策を「どれも知らない」人の割合 60パーセント以下 目黒区男女平等・共同参画センターを知っている人の割合 20パーセント以上 |
中項目 | 目標 |
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1-1 政策形成及び意思決定過程における男女平等・共同参画の推進 |
男女どちらかの委員のみの付属機関等の数 ゼロ(早期達成目標) (対象外となる付属機関等) 現任委員数が2人以下の付属機関等 |
男女どちらかの委員割合が30パーセント未満の付属機関等の割合が年度ごとに減少する (対象外となる付属機関等) 現任委員数が2人以下の付属機関等 |
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区の管理職に占める女性の割合 33パーセント以上 |
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2-2 男性の家事・育児・介護への参加促進 2-3 子育て支援の充実 2-4 介護支援の充実 |
家事・育児・介護を「主に妻が行っている」と回答する人の割合が年度ごとに減少する |
3 提言の意義
中項目単位で審議会から各所管課への「提言」を掲載した。「提言」は、審議会から所管課へのメッセージであり、本事業評価において最も重要なものである。
第3章 評価結果
3項目については「ある程度の成果(関連)は認められるが未だ課題がある」という評価となり、残りの1項目については「不十分である」という評価となった。
大項目1 あらゆる分野における男女平等・共同参画の推進 |
ある程度の成果(関連)は認められるが未だ課題がある |
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大項目2 ワーク・ライフ・バランス(仕事と生活の調和)の推進 |
ある程度の成果(関連)は認められるが未だ課題がある |
大項目3 人権と性の多様性が尊重される社会の形成 |
不十分である |
大項目4 男女平等・共同参画及び性の多様性の尊重を推進する体制の強化 |
ある程度の成果(関連)は認められるが未だ課題がある |
大項目1 「あらゆる分野における男女平等・共同参画の推進」の提言
中項目1-1 政策形成及び意思決定過程における男女平等・共同参画の推進
- 女性委員の割合ゼロ及び30パーセント未満の付属機関等の解消に向けた取組みの集中と強化を望む。
- 区の管理職登用の有資格職員に占める受験者の割合の男女差を解消するための女性職員のキャリア形成への意識向上や管理職の魅力を発信する取組みやワーク・ライフ・バランスが可能な働き方の点検を望む。
中項目1-2 地域・団体活動の充実と男女平等・共同参画の促進
- 地域活動における男女平等・共同参画の意識啓発のための各種講座の継続及び新たな講座の検討と講座等への男女ともに参加しやすい工夫を期待する。
- 地域活動の意思決定への男女の等しい参画に向けた意識の醸成に取り組んでほしい。
中項目1-3 働く場における男女平等・共同参画の促進
- 事業者への女性活躍推進に向けた啓発を強化してほしい。
- 女性の起業・自営や就労への実効性の高い支援を継続してほしい。
中項目1-4 教育及び学習における男女平等・共同参画の推進
- 学校教育及び生涯学習における男女平等・共同参画の啓発を切れ目なく推進してほしい。
-
働く場としての学校における男女平等・共同参画の推進、特に中学校における女性管理職の登用への取組みを期待したい。
中項目1-5 防災における男女平等・共同参画の推進
- 防災施策に女性の視点を取り入れる取組みや防災活動への女性の参画を推進する取組みを引き続き行ってほしい。
- 新たな視点で防災における女性の参画を推進する仕組みを検討してほしい。
大項目2 「ワーク・ライフ・バランス(仕事と生活の調和)の推進」の提言
中項目2-1 仕事と生活の両立支援
- 事業者とその就労者に対するワーク・ライフ・バランスの実現に向けた支援の強化を望む。
- 区職員のワーク・ライフ・バランス推進制度の充実が継続して進むことを期待する。
中項目2-2 男性の家事・育児・介護への参加促進
- 家庭生活における男女平等・共同参画を実現するために、男性が家事・育児・介護に積極的に参加したくなるような事業の強化を望む。
中項目2-3 子育て支援の充実
- 子育てにおける妻の分担割合が年度ごとに減少するための支援の強化を望む。
- 子育てを地域全体で支援する仕組みを充実・継続してほしい。
中項目2-4 介護支援の充実
- 介護を地域全体で支える仕組みの一層の強化を望む。
- 介護にかかわる相談事業と情報提供がさらに強化・継続されることを望む。
大項目3 「人権と性の多様性が尊重される社会の形成」の提言
中項目3-1 性差に関する意識の改革と理解促進
- 固定的な性別役割分担意識の払拭や、メディアからの刷り込みを防ぐメディア・リテラシーの育成・向上に向けた啓発事業を引き続き充実させてほしい。
中項目3-2 配偶者等からの暴力の根絶及び被害者支援
- 「意識啓発」、「相談事業」、「自立支援」の連携を含め、総合的体制での取組みの継続と充実を図ってほしい。
- デートDVに止まらない、教育現場でのDVに対する意識の向上機会の設置を望む。
中項目3-3 女性への暴力やハラスメントの根絶
- セクシュアルハラスメント被害をゼロにするための各種施策の継続実施を望む。
中項目3-4 生涯を通じた包括的な健康支援
- リプロダクティブ・ヘルス/ライツ」の言葉、考え方の啓発のための発信を、関連する事業全てで徹底的に行う数年間を設定して実行したらどうか。
中項目3-5 性の多様性を尊重する意識の醸成とLGBT支援
有効な事業の立案と実行に向け、アンケートなども含め効果把握を必ず行うとともに、他自治体との情報交換を活発に行ってほしい。
大項目4 「男女平等・共同参画及び性の多様性の尊重を推進する体制の強化」の提言
中項目4-1 計画の推進体制の強化
- 区の男女平等・共同参画関連の施策についての認知向上のための取組み強化を望む。
- 推進計画に基づく一方向の事業提供のみならず、区民のニーズを探り利用者に寄り添った取組みの一層の工夫を期待する。
- 目黒区男女平等・共同参画センターの認知向上とその活動について理解促進への実効性のある施策を望む。
中項目4-2 計画の着実な進行管理
- 計画の進捗状況の評価内容や提言を踏まえて必要に応じた事業の改善と確実な実施を望む。
中項目4-3 区民、事業者等との連携
- 啓発的かつ魅力的な協働事業の提供を継続することでさらに多くの参加者を得て、幅広い層において男女平等・共同参画及び性の多様性尊重の意識が向上することを期待したい。
中項目4-4 国、東京都、他自治体との連携
- 今後も国、東京都、他の自治体との連携を強化し目黒区の男女平等・共同参画及び性の多様性尊重の推進に役立ててほしい。
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男女が平等に共同参画し性の多様性を尊重する社会づくりのための指針となる計画です。目標、施策の方向、行動指針その他の重要な事項について定めています。
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