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平成30年度「目黒区男女平等・共同参画推進計画」の進捗状況の評価について 答申(概要)
(左)小出副会長 (中央)神尾会長 (右)青木区長
第1章 基本的な考え方
- 本答申は平成28年度から実施されている「男女平等・共同参画推進計画(平成28年度から令和2年度)」(三期目)の平成30年度の事業実績とその成果を評価したものである。
- 評価においては、次の点に留意している。(1)事業評価をわかりやすく示す(2)客観的な評価に努める(3)事業に対する改善点などを提言する。
- 本答申では、男女平等・共同参画の実現を主たる目的とする事業のみならず、男女平等・共同参画の推進に関連する事業についても対象としている。関連事業については、その事業本来の目的という視点から評価したものではなく、男女平等・共同参画社会づくりという視点で評価している。
第2章 事業評価と提言
1 評価の方針
事業評価は、区より提出されたデータに基づいて客観的に行った。具体的には大項目を構成する中項目(課題)を単位に評価し、最終的にはそれらを総括して大項目(目標)の評価を決定した。なお、各事業の評価において、主目的事業は、原則として事業の成果、場合によっては事業の実施状況に注目し、関連事業は、その目標・方法・結果又は成果において、男女平等・共同参画の推進との関係が読み取れるかに注目した。また、大項目の中で、重点項目に指定されている中項目は、大項目として総括するときに重点的に着目した。
2 評価の方法
区より提出されたデータ(「事業実績報告」及び「区民意識調査報告」)に基づいて評価を行った。評価に当たっては、施策の成果を測るための「課題ごとの指標」と「審議会独自の目標」を設定し、「課題ごとの指標」及び「審議会独自の目標」を盛り込んだ「分析の着眼点」を各中項目に設定した。
評価段階は星印の数で表示し、5段階評価とした。
中項目 | 成果指標 |
---|---|
1-1 政策決定及び意思決定過程への男女平等・共同参画の推進 | 区が設置する付属機関や私的諮問機関の女性委員の割合 50パーセント |
1-2 地域、団体活動の充実と男女平等・共同参画の促進 | 地域の活動や行事での男女平等意識「男女平等である」と思う人の割合 50パーセント以上 |
1-3 働く場における男女平等・共同参画の促進 | 労働・雇用・職場での男女平等意識「男女平等である」と思う人の割合 25パーセント以上 |
1-4 教育及び学習の場における男女平等・共同参画への理解促進 | 学校教育での男女平等意識「男女平等である」と思う人の割合 80パーセント以上 |
2-1 仕事と生活の両立支援 2-2 子育て支援 2-3 介護支援 |
固定的な性別役割分担意識 「反対・どちらかといえば反対」と思う人の割合 70パーセント以上 家庭生活(家事・育児・介護)での男女平等意識「男女平等である」と思う人の割合 20パーセント以上 共働き家庭での家事分担「主に妻が行っている」人の割合 15パーセント以下 |
3-1 人権を尊重する意識の醸成 3-2 配偶者等からの暴力の防止 |
身体的暴力の被害経験者の割合 ゼロ |
3-3 セクシュアル・ハラスメントの防止 | セクシュアル・ハラスメントの被害経験者の割合 ゼロ |
3-4 生涯にわたる性と生殖に関する健康と権利の理解促進と健康支援 | 妊娠や出産をめぐる女性の健康と権利が「尊重されている」と考える人の割合 90パーセント以上 |
4-1 計画の推進体制の充実 | 区の男女平等・共同参画施策を「どれも知らない」人の割合 60パーセント以下 目黒区男女平等・共同参画センターを知っている人の割合 20パーセント以上 |
中項目 | 目標 |
---|---|
1-1 政策決定及び意思決定過程への男女平等・共同参画の推進 | 男女どちらかの委員のみの付属機関等の数 ゼロ(早期達成目標) |
2-1 仕事と生活の両立支援 2-2 子育て支援 2-3 介護支援 |
家事・育児・介護を「主に妻が行っている」と回答する人の割合が年度ごとに減少する |
3 提言の意義
中項目単位で審議会から各所管課への「提言」を掲載した。「提言」は、審議会から所管課へのメッセージであり、本事業評価において最も重要なものである。
第3章 事業評価結果
1項目については「概ね十分である」という評価となり、残りの3項目については「ある程度の成果(関連)は認められるが未だ課題がある」という評価となった。
年度 | 大項目1 あらゆる分野における男女平等・共同参画の推進 |
大項目2 ワーク・ライフ・バランス(仕事と生活の調和)の推進 |
大項目3 人権が尊重される社会の形成 |
大項目4 男女平等・共同参画の推進の強化 |
---|---|---|---|---|
30年度 | ある程度の成果(関連)は認められるが未だ課題がある | ある程度の成果(関連)は認められるが未だ課題がある | ある程度の成果(関連)は認められるが未だ課題がある | 概ね十分である |
大項目1 「あらゆる分野における男女平等・共同参画の推進」の提言
中項目1-1 政策決定及び意思決定過程への男女平等・共同参画の推進
- 来年度は本計画の最終年度にあたるので、改選期を迎える付属機関等、特に女性委員の割合が50パーセント未満である37の付属機関等は、集中的に男女平等・共同参画推進に取り組んでほしい。
- 有資格者の管理職昇任選考の受験者を増やすような、女性職員のキャリア形成に向けた研修制度及び区民女性を対象とした再就職支援の更なる充実に取り組んでほしい。
中項目1-2 地域、団体活動の充実と男女平等・共同参画の促進
- 地域活動の意思決定への男女平等・共同参画を進めるために、男女平等意識の向上を促す施策を検討してほしい。
- 男女が共に参加しやすい講座等の開催の取組みを継続し、充実してほしい。
中項目1-3 働く場における男女平等・共同参画の促進
- 事業者への男女平等・共同参画に関する啓発や情報提供を効果的に行ってほしい。
- 女性の起業や就労への支援を充実してほしい。
中項目1-4 教育及び学習の場における男女平等・共同参画への理解促進
- 学校教育の場での男女平等・共同参画の考え方を浸透させる取組みを引き続き推進してほしい。
- 働く場としての学校における男女平等・共同参画に向けた取組みを強化してほしい。
- メディア・リテラシー教育において、男女平等・共同参画の視点を取り入れた取組みを行ってほしい。
大項目2 「ワーク・ライフ・バランス(仕事と生活の調和)の推進」の提言
中項目2-1 仕事と生活の両立支援
- 家庭生活における男女平等・共同参画が実態を伴う成果に繋がる工夫をしてほしい。
- 事業者に対するワーク・ライフ・バランスの啓発を更に強化する取組みを工夫してほしい。
中項目2-2 子育て支援
- 子育期の男女が共に就労や社会参加と子育てとを両立できるための育児支援を更に充実させてほしい。
中項目2-3 介護支援
- 介護を地域社会全体で支援する政策を引き続き推進してほしい。
- 男性の介護への積極的な参加を促す取組みを工夫してほしい。
大項目3 「人権が尊重される社会の形成」の提言
中項目3-1 人権を尊重する意識の醸成
- 人権を尊重する意識の醸成とあらゆる暴力の防止に向けた啓発事業・相談事業の充実を望む。
- 多様な性のあり方についての啓発を引き続き実施してほしい。
中項目3-2 配偶者等からの暴力の防止
- 目標としている身体的暴力被害経験率ゼロに向け、啓発事業と早期発見に向けた相談事業の引き続きの充実を望む。
- DV被害の未然防止・早期対応に向け、相談窓口の認知の拡大と利用に関する抵抗を低くするための情報提供の工夫を希望する。
中項目3-3 セクシュアル・ハラスメントの防止
- セクシュアルハラスメント被害経験者割合ゼロに向け、引き続き啓発事業と相談事業の継続と充実を望む。
中項目3-4 生涯にわたる性と生殖に関する健康と権利の理解促進と健康支援
- リプロダクティブ・ヘルス/ライツの考え方の普及・啓発事業の強化に向け、対象・内容の検討を望む。
大項目4 「男女平等・共同参画の推進の強化」の提言
中項目4-1 計画の推進体制の充実
- 「男女平等・共同参画施策」に関する区民への従来の広報活動を見直し、施策の周知・啓発活動をより促進させてほしい。
- 男女平等・共同参画センターを有効活用してほしい。
中項目4-2 計画の進行管理
- 今後も計画の進行管理が十分機能していく事を望む。
中項目4-3 区民、事業者等との協働事業の充実
- 区民・区民団体・事業者等との協働の更なる充実を図ってほしい。
- 協働事業における広報体制を強化してほしい。
中項目4-4 国、東京都、他自治体との連携
- 今後も国・東京都・他自治体との連携や情報交換を積極的に行ってほしい。
関連するページ
- 目黒区男女平等・共同参画推進計画(平成28年度から平成32年度)
男女が平等に共同参画する社会づくりを推進するための指針となる計画です。目標、施策の方向、行動指針その他の重要な事項について定めています。 - 平成30年度 男女平等・共同参画の推進に関する年次報告書
平成30年度における、目黒区の男女平等・共同参画の推進状況をお知らせします。
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