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更新日:2024年11月19日

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令和5年度「目黒区男女平等・共同参画及び性の多様性の尊重を推進する計画」の進捗状況の評価について 答申(概要)

目黒区男女が平等に共同参画し性の多様性を尊重する社会づくり条例に基づき、令和5年度男女平等・共同参画及び性の多様性の尊重を推進する計画の進捗状況について、男女平等・共同参画審議会が評価を行い、区長に答申しました。

(左)小出副会長(中央)神尾会長(右)青木区長

(左)小出副会長 (中央)神尾会長 (右)青木区長

第1章 基本的な考え方

  1. 本答申は令和4年度から実施されている「目黒区男女平等・共同参画及び性の多様性の尊重を推進する計画(令和4年度から令和8年度)」(四期目)の令和5年度の事業実績とその成果を評価したものである。
  2. 評価においては、次の点に留意している。(1)事業評価をわかりやすく示す(2)客観的な評価に努める(3)事業に対する改善点などを提言する。
  3. 本答申では、男女平等・共同参画及び性の多様性を尊重する社会の実現を主たる目的とする事業のみならず、男女平等・共同参画及び性の多様性尊重の推進に関連する事業についても対象としている。関連事業については、その事業本来の目的という視点から評価したものではなく、男女平等・共同参画及び性の多様性を尊重する社会づくりという視点で評価している。

第2章 評価と提言

1 評価の方針

事業評価は、区より提出されたデータに基づいて客観的に行った。具体的には大項目を構成する中項目(課題)を単位に評価し、最終的にはそれらを総括して大項目(目標)の評価を決定した。なお、各事業の評価において、主目的事業は、原則として事業の成果、場合によっては事業の実施状況に注目し、関連事業は、その目標・方法・結果又は成果において、男女平等・共同参画及び性の多様性尊重の推進との関係が読み取れるかに注目した。また、大項目の中で、重点項目に指定されている中項目は、大項目として総括するときに重点的に着目した。

2 評価の方法

区より提出されたデータ(「事業実績報告」及び「区民意識調査報告」)に基づいて評価を行った。評価に当たっては、施策の成果を測るための「課題別の指標」と「審議会独自の目標」を設定し、「課題別の指標」及び「審議会独自の目標」を盛り込んだ「分析の着眼点」を各中項目に設定した。
評価段階は星印の数で表示し、5段階評価とした。

 

課題別の指標

中項目 成果指標
1-1 政策形成及び意思決定過程における男女平等・共同参画の推進 区が設置する付属機関や私的諮問機関(以下「付属機関等」という。)の女性委員の割合 50パーセント
1-2 地域、団体活動の充実と男女平等・共同参画の促進 地域の活動や行事での男女平等意識「男女平等である」と思う人の割合 50パーセント以上
1-3 働く場における男女平等・共同参画の促進 労働・雇用・職場での男女平等意識「男女平等である」と思う人の割合 25パーセント以上
1-4 教育及び学習における男女平等・共同参画の推進 学校教育での男女平等意識「男女平等である」と思う人の割合 80パーセント以上
1-5 防災における男女平等・共同参画の推進 防災活動での男女平等意識「男女平等である」と思う人の割合 50パーセント以上
2-1 仕事と生活の両立支援 自身のワーク・ライフ・バランスがとれていると思う人の割合 50パーセント以上
2-2 男性の家事・育児・介護への参加促進
2-3 子育て支援の充実
2-4 介護支援の充実
家庭生活(家事・育児・介護)での男女平等意識
「男女平等である」と思う人の割合 20パーセント以上
共働き家庭での家事分担
「主に妻が行っている」人の割合 15パーセント以下
3-1性差に関する意識の改革と理解促進 固定的な性別役割分担意識「反対・どちらかといえば反対」と思う人の割合 90パーセント以上
3-2 配偶者等からの暴力の根絶及び被害者支援 身体的暴力の被害経験者の割合 ゼロ
3-3 女性への暴力やハラスメントの根絶 セクシュアルハラスメントの被害経験者の割合 ゼロ
3-4 生涯を通じた包括的な健康支援 妊娠や出産をめぐる女性の健康と権利が「尊重されている」と考える人の割合 70パーセント以上
3-5 性の多様性を尊重する意識の醸成とLGBT支援 LGBTへの配慮を意識して行動している人の割合 50パーセント以上
4-1 計画の推進体制の強化 区の男女平等・共同参画関連施策を「どれも知らない」人の割合 60パーセント以下
目黒区男女平等・共同参画センターを知っている人の割合 20パーセント以上

 

審議会独自の目標
中項目 目標
1-1 政策形成及び意思決定過程における男女平等・共同参画の推進

男女どちらかの委員のみの付属機関等の数 ゼロ(早期達成目標)
(対象外となる付属機関等)
現任委員数が2人以下の付属機関等

男女どちらかの委員割合が30パーセント未満の付属機関等の割合が年度ごとに減少する

(対象外となる付属機関等)

現任委員数が2人以下の付属機関等

区の管理職に占める女性の割合 33パーセント以上

2-2 男性の家事・育児・介護への参加促進 
2-3 子育て支援の充実
2-4 介護支援の充実
家事・育児・介護を「主に妻が行っている」と回答する人の割合が年度ごとに減少する

3 提言の意義

中項目単位で審議会から各所管課への「提言」を掲載した。「提言」は、審議会から所管課へのメッセージであり、本事業評価において最も重要なものである。

第3章 評価結果

3項目については「ある程度の成果(関連)は認められるが未だ課題がある」という評価となり、残りの1項目については「不十分である」という評価となった。

令和5年度 評価結果
大項目1
あらゆる分野における男女平等・共同参画の推進
ある程度の成果(関連)は認められるが未だ課題がある
大項目2
ワーク・ライフ・バランス(仕事と生活の調和)の推進
ある程度の成果(関連)は認められるが未だ課題がある
大項目3
人権と性の多様性が尊重される社会の形成
不十分である
大項目4
男女平等・共同参画及び性の多様性の尊重を推進する体制の強化
ある程度の成果(関連)は認められるが未だ課題がある

大項目1 「あらゆる分野における男女平等・共同参画の推進」の提言

中項目1-1 政策形成及び意思決定過程における男女平等・共同参画の推進

  • 女性委員割合ゼロ及び30パーセント未満の付属機関の解消は重要課題であるとの認識で取り組んでほしい。
  • 管理職昇任選考における有資格者に占める受験割合が女性において低い状況を改善するために要因の分析と施策の実施を望む。

中項目1-2 地域・団体活動の充実と男女平等・共同参画の促進

  • 地域における各種講座や活動の実施および団体への支援の継続を望む。

中項目1-3 働く場における男女平等・共同参画の促進

  • 事業者への女性活躍推進に向けた啓発などについて、動画配信を柔軟に取り入れるなど、もう一段の実施方法の工夫を検討してほしい。

中項目1-4 教育及び学習における男女平等・共同参画の推進

  • 学校教育や生涯学習の場における男女平等・共同参画に関する啓発活動の継続を望む。

中項目1-5 防災における男女平等・共同参画の推進

  • 防災活動により多くの女性の視点を取り入れられるようあらゆる面で再検討してほしい。

大項目2 「ワーク・ライフ・バランス(仕事と生活の調和)の推進」の提言

中項目2-1 仕事と生活の両立支援

  • 事業者とその従業員に対するワーク・ライフ・バランスの実現に向けた支援の更なる強化を望む。特にジェンダーギャップ解消のための取組みが必要である。
  • 区職員のワーク・ライフ・バランス推進制度の充実が継続して進むことを期待する。

中項目2-2 男性の家事・育児・介護への参加促進

  • 家庭生活における男女平等・共同参画を実現するために、男性が家事・育児・介護に積極的に参加したくなるような事業の強化を望む。

中項目2-3 子育て支援の充実

  • 妻の育児負担が減少するための支援の強化を望む。
  • 子育てを地域全体で支援する仕組みの充実を望む。

中項目2-4 介護支援の充実

  • 介護を地域全体で支える仕組みの一層の強化を望む。
  • 介護に関わる相談事業と情報提供がさらに強化され、各種取組みが充実・継続されることを望む。

大項目3 「人権と性の多様性が尊重される社会の形成」の提言

中項目3-1 性差に関する意識の改革と理解促進

  • 学校教育及び社会教育において、固定的な性別役割分担意識を再生産するメディアからの刷り込みを防ぐメディア・リテラシーを育成する啓発事業を引き続き充実してほしい。固定的な性別役割分担意識には男女差があるので、特に男性に対する働きかけを工夫してほしい。

中項目3-2 配偶者等からの暴力の根絶及び被害者支援

  • DVに対しては、「未然防止のための啓発」と「発生後の被害者によりそった対応」が求められる。DVの未然防止の取組みをさらに強化してほしい。また、相談から保護、そして自立支援に向けた取組みについての課題について、目黒区DV防止関係機関連絡会議で検討してほしい。

中項目3-3 女性への暴力やハラスメントの根絶

  • 最も多く発生している「職場におけるセクシュアルハラスメント」に対する取組みを中心に、継続的にセクシュアルハラスメントをゼロにする各種施策を実施してほしい。

中項目3-4 生涯を通じた包括的な健康支援

  • リプロダクティブ・ヘルス/ライツの考え方が区民に浸透するような啓発事業に取り組んでほしい。
  • 健康保持・増進支援を引き続き充実してほしい。

中項目3-5 性の多様性を尊重する意識の醸成とLGBT支援

  • 引き続き多様な性のあり方についての理解促進を充実してほしい。

大項目4 「男女平等・共同参画及び性の多様性の尊重を推進する体制の強化」の提言

中項目4-1 計画の推進体制の強化

  • 区民の男女平等・共同参画関連施策に関する関心と理解度の向上を促すためのインターネットを駆使した情報発信および区と区民の相互交流のあり方について抜本的な見直しを期待する。
  • 男女平等・共同参画センターが拠点施設であることおよびその役割と活動内容について、周知の促進に向けた取組みの更なる強化を望む。

中項目4-2 計画の着実な進行管理

  • 今後も推進計画の実施から評価および必要に応じた見直しと改善まで、進行管理が着実に遂行されることを望む。

中項目4-3 区民、事業者等との連携

  • 区民・区民団体、事業者等との協働事業の充実と実施する協働事業の内容についてはインターネットを最大限に活用した区民向けの配信を望む。

中項目4-4 国、東京都、他自治体との連携

  • 今後も、国、都、他自治体との積極的な連携および情報交換によって、男女平等・共同参画及び性の多様性を尊重する社会づくりが着実に推進されることを望む。

関連するページ

男女が平等に共同参画し性の多様性を尊重する社会づくりのための指針となる計画です。目標、施策の方向、行動指針その他の重要な事項について定めています。

令和5年度における、目黒区の男女平等・共同参画及び性の多様性尊重の推進状況をお知らせします。

お問い合わせ

人権政策課

ファクス:03-5722-9469