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人権啓発のとびら これでいいのですか? 「子どもや高齢者は、半人前?」
ある休日の朝のことです
親子の会話
女の子「ねえねえ、夏休みの旅行は、遠いところがいいな」
母親「そうね、おじいちゃんとおばあちゃんに留守番してもらって…」
女の子「えっ、おばあちゃんたちは、行かないの」
母親「だって無理じゃない」
女の子「なんでダメなの?」
母親「いいの、子どものくせに、よけいなことをいわないの。そんなことを考えるひまがあったら、Aさんのようにしっかり勉強しなさい」
わたしたちは考えます
私たちは、家庭の中などで、祖父母など高齢者を、無視したり、ないがしろにしたりしてはいないでしょうか。外出や旅行などで、手間がかかるからといって、つい除け者にしてしまうことはありませんか。
一方、子どもが何か口答えをすると、自分の都合が悪かったり、面倒だったりで、「子どものくせに」と、つい頭ごなしに叱りつけることはないでしょうか。
また、子どもを叱るときに、ほかの子どもと比較することがよくありますが、比較された子どもは、そのことで傷ついています。
さらに、「勉強しないといい学校やいい会社に入れないよ」とよくいいます。「いい学校、いい会社」とは何でしょうか。悪い学校や、悪い会社、劣る仕事があるのでしょうか。知らず知らずのうちに親の一面的な価値観を子どもに押し付けているのではないでしょうか。
このように、私たちにとって、もっとも身近な家庭の中でも、差別の芽はあります。
人は、性別、身長や体重の差、年齢の差、障害のある人、ない人などすべての人が違います。一人として同じ人はいません。ところが、時として私たちは、「違い」を、人間そのものの価値の「違い」とするかのような言葉を口にしてしまいます。
人は、誰もが等しく幸せに生きる権利を持っています。お互いに尊ぶべき存在なのです。
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