更新日:2025年3月18日

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A群溶血性レンサ球菌咽頭炎(溶連菌感染症)

A群溶血性レンサ球菌咽頭炎(溶連菌感染症)とは

A群レンサ球菌による上気道の感染症です。菌の侵入部位や組織によって多彩な臨床症状を引き起こします。日常よくみられる疾患として、急性咽頭炎のほか、膿痂疹(とびひ)、蜂窩織炎(ほうかしきえん)などがあります。
例年春から初夏、冬に学童期の小児が発症することが多いです。保育園や幼稚園、学校などの集団生活で流行することがあり、成人にも感染することがあります。

主な症状

2日から5日の潜伏期間の後、突然38度以上の発熱、咽頭発赤、苺状の舌等の症状を呈し、しばしば嘔吐や嘔気を伴います。多くの場合、熱は3日から5日以内に下がり、1週間以内に症状は改善します。
まれに重症化し、喉や舌、全身に発赤が広がる「猩紅熱(しょうこうねつ)」に移行することがあります。
合併症には肺炎、髄膜炎、敗血症、リウマチ熱、急性糸球体腎炎などがあります。
また、まれに引き起こされることがある重篤な病状として、劇症型溶血性レンサ球菌感染症(STSS)があります。劇症型溶血性レンサ球菌感染症の詳細については、以下のページをご覧ください。

劇症型レンサ球菌感染症(STSS)(厚生労働省)

国内における劇症型レンサ球菌感染症の増加について(2024年6月時点)(国立感染症研究所)

主な感染経路

感染経路としては、患者の咳やくしゃみなどのしぶきに含まれる細菌を吸い込むことによる「飛沫感染」、s細菌が付着した手で口や鼻に触れることによる「接触感染」、食品を介して細菌が口に入って感染する「経口感染」があります。

予防のポイント

有効なワクチンはなく、予防には手洗いや咳エチケットが有効です。
咳やくしゃみをする時には、口と鼻をティッシュで覆う等の咳エチケットを心がけましょう。

溶連菌感染症の治療

抗菌薬での治療を行います。腎炎などの合併症を防ぐため、症状が改善しても主治医に指示された期間、薬を飲むことが大切です。
喉の痛みがひどい場合は、柔らかく薄味ののどごしが良く食べやすい食事を工夫し、水分補給を心がけましょう。

溶連菌感染症の流行状況

流行状況については、東京都感染症情報センターの東京都の発生状況をご確認ください。

都内における溶連菌感染症の流行状況

都内における溶連菌感染症の推移グラフ(10年分)
感染症名「A群溶血性レンサ球菌咽頭炎」を選択してください。

関連するページ

東京都感染症情報センター「A群溶血性レンサ球菌咽頭炎」

国立感染症研究所「A群溶血性レンサ球菌咽頭炎とは」

 

 

お問い合わせ

感染症対策課 感染症対策係

ファクス:03-5722-9890