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更新日:2023年10月2日

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ビルやマンションなどの貯水槽の衛生管理(簡易専用水道)

あなたの飲み水は安全ですか

ビルやマンションなど、中高層の建物の多くは貯水槽を使用しています。その管理状況が悪いと水質の悪化を招くため、設置者が責任をもって管理しなければなりません。貯水槽の容量により水道法の規制を受ける場合があります。

簡易専用水道とは

水道水のみを水源として、その水をいったん貯水槽にためてから給水する水道のうち、貯水槽の有効容量が10立方メートルを超えるものは、水道法に規定される「簡易専用水道」にあたります。ただし、工場に設置しているなど、まったく飲み水として使用しない場合は簡易専用水道には該当しません。

ビルやマンションなどの貯水槽の衛生管理(小規模貯水槽水道)

貯水槽の容量が10立方メートル以下の場合の衛生管理はこちら

簡易専用水道の管理

厚生労働大臣の登録を受けた検査機関による検査を受ける義務

簡易専用水道の設置者は、毎年1度、厚生労働大臣の登録を受けた検査機関に依頼して検査(有料)を受けなければなりません。この検査は、水道法水質検査基準についての水質検査ではなく、施設の衛生状態の検査や図面、点検記録などの書類検査により行われます。主な検査内容は次のとおりです。

  • 水槽などの外観検査:水槽などの点検や、その周囲の状況についての検査
  • 書類検査:設備などの関係図面、水槽の清掃記録、日常の点検整備の記録などの検査
  • 水質の確認(水道法水質検査基準についての水質検査とは異なります):給水栓における水の臭気、味、色、色度、濁度及び残留塩素の検査

検査の結果、検査機関から特に衛生上問題があるため保健所に報告するように助言を受けた場合には、直ちに保健所に報告する必要があります。また、それ以外の場合でも検査結果については、速やかに保健所に報告してください(水道法施行細則)。なお、この検査を受けないと罰則が適用されることがあります(水道法)。

厚生労働大臣の登録を受けた検査機関はこちら

検査機関については、「簡易専用水道検査機関登録簿」で、ご確認ください。

衛生的な管理

簡易専用水道の設置者は、施設を衛生的に管理する義務があります。設置者が直接管理しない場合も、管理者を定めて責任の所在を明確にしてください。設置者は、次のような点について衛生管理を行ってください。

1.貯水槽の清掃
最低限、年に1度の受水槽、高置水槽の清掃が義務付けられています(水道法施行規則)。
施設の図面は常時保管し、点検記録、水質検査記録など管理の記録は5年間保存してください。

2.施設の点検、整備
施設の点検は月に1度、行ってください。なお、地震や大雨などがあった場合は、速やかに点検してください。また、点検で欠陥が見つかったときは、速やかに改善、整備してください。主な点検内容は、次のとおりです。

  • 貯水槽の周囲は整頓されていて清潔であるか
  • 貯水槽に破損や亀裂などはないか
  • 貯水槽内部の状態は清潔であるか
  • 貯水槽のマンホールは密閉されていて、施錠されているか
  • オーバーフロー管や通気管の防虫網に破れなどはないか

3.水質検査の実施

  • 水の状態を観察(毎日):透明なガラスのコップに蛇口から水を採り、色、濁り、臭い、味に異常がないかを確認してください。
  • 残留塩素の測定(週1回):残留塩素測定器により残留塩素を確認してください。残留塩素が検出されなかった場合や、急激に濃度が低下した場合は、水が汚染されている可能性があります。水の状態に異常があったときは、保健所に相談してください。
  • 水道法水質基準についての水質検査(年1回):年1回は水質検査機関による水質検査を行い、安全を確認してください。

4.図面、書類の保管
施設の図面は常時保管し、点検記録、水質検査記録などの管理の記録は5年間保存してください。

保健所への届出

次の場合には、保健所への届出が必要です(水道法施行細則)。

  • 簡易専用水道の給水を開始したとき
  • 簡易専用水道を変更又は廃止をしたとき
  • 厚生労働大臣の登録検査機関の検査を受検したとき

簡易専用水道給水開始報告書

簡易専用水道給水開始報告事項変更(廃止)報告書

汚染事故が起きたとき

簡易専用水道の水質に異常を認めたときや、給水された水により健康を害するおそれがあるとわかったときは、次のような措置をとることが義務づけられています(水道法施行規則)。

  • 水質に異常を認めたときは、水質基準のうち必要な項目について水質検査を行う。
  • 給水された水により健康を害するおそれがあるとわかったときは、直ちに給水を停止し、関係者(使用者など)に周知する。

また、水質の異常のほか、事故が発生した場合は速やかに保健所および水道局に連絡し、その指示にしたがってください。事故の原因の除去、給水の再開などについても、保健所の指示にしたがってください。

お問い合わせ

生活衛生課 環境衛生係

ファクス:03-5722-9508