更新日:2025年2月19日

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元気なお店、活気ある事業所をご紹介します「株式会社有恒商会」

企業情報

所在地

東京都目黒区下目黒二丁目19番6号
F&Tビル6階

代表取締役

羽田 伊助

問い合わせ

03-5437-0055

創業

1895年(明治28年)

株式会社有恒商会の外観

外観

 

明治創業の工業用部品のスペシャリスト

JR山手線・目黒駅から徒歩7分のところにある株式会社有恒商会は、専門商社としての豊富な取扱商品とメーカーとしての自社加工技術を武器に、材料調達から加工まで1社完結で対応できるゴム、樹脂、金属のプロフェッショナル。時代のニーズや用途に合わせた各種工業用部品の開発・製造・販売を行っています。

創業は1895年(明治28年)。綿織物にゴムを塗り、旧来の技術と組み合わせて日本初の「ゴム引き綿ベルト」を開発し、有恒商会の前身となる羽田商店が始動します。その後、工業用ベルトの販売などを行っていましたが、戦後の1954年に目黒で有恒商会を設立。当初は主に、工業用ゴムやプラスチックを取り扱っていましたが、現在ではゴム、樹脂、金属を中心に幅広い素材を取り扱う企画開発型の商社・メーカーへと飛躍しました。

 

取締役・経営企画室長の羽田有輝さん

羽田 有輝 氏

「自動車からインフラ、産業機械、半導体製造装置部品など、関わる業界の幅が広いのが当社の特長です。特定の顧客、業界に依存しない売上構成であることから、基本的には極端な景気の波が出にくい企業体質ではありますね」とは同社取締役・経営企画室長の羽田有輝さん。父は同社の代表取締役・羽田伊助さんです。大学卒業後、産業機械メーカーの営業・アフターサービス業務など4年ほどキャリアを積んだ後、2022年に家業である同社に入社しました。

「半導体製造装置関連でお客さまから好評を得ているのが、フッ素樹脂を加工した部品です。非常に安定した物質であり、厳しい環境でも使用に耐えうる点や経年劣化による変質が極めて小さい点が、半導体製造環境で重宝されています。当社は材料メーカーから調達して自社のクリーンルームでカット加工を行い、真空パックの状態で納品しています。キレイな素材をキレイなまま加工、出荷しているという感じですね。また、フッ素樹脂の接着性を向上させる表面処理(親水化)などの特殊加工も手掛けていまして、産業機械やインフラ向けなどに実績があります」


社内にクリーンルームを導入したのは25年ほど前と言います。

「最近では年々、半導体製造装置関連でのニーズが増えているので、今後も注力していきたいカテゴリではあります。その一方で、環境対応製品のご相談も増加傾向にあり、バイオマス材料も取り扱っていて、バイオマス材料を使ったポリ袋の販売なども手掛けています。取り扱う材料の種類も豊富ですが、これは明治の創業以来の当社のポリシーでもあります。「工業用部品のことなら何でも有恒商会にお任せを!」というのが根底にありますね。これまでの積み重ねから膨大なネットワークのある商社機能に加えて、カット、表面処理などの様々な加工も自社で対応できるので、様々な材料や形状、加工方法の部品に関して、当社でまとめて調達できるというのが最大のメリットです」

クリーンルームを宣伝するチラシ

納品までスマートなシステムのクリーンルーム加工を訴求

クリーンルームで封入された商品

クリーンルームによる真空パッケージング

お客さまのよき相談相手であれ! をモットーに

養生シート貼り機のチラシ

 

仕入れた材料を加工するのみならず、時にはオリジナル商品の開発を手掛けることもあると言います。工事や物流現場で必要な床面の養生作業を簡単に行える「養生シート貼り器」もそのひとつ。大手ロジスティクス企業等にも納入実績があります。2023年には本製品の特許も取得しており、まさに企画開発型の商社ならではの強みと言えます。

「お客様からいただく依頼には本当にいろいろなパターンや仕様がありますし、時には廃業した業者の加工を当社が引き継ぐこともあります。困難にぶつかる事もありますが、お客様からの評価で正解が分かる仕事ですし、価格面だけでなく提案内容も評価されるカテゴリです。工業用部品というニッチな業界だからこそ、お客さまから頼られることも差別化のひとつだと考えています」

「お客様のよき相談役であれ!」これは有恒商会が明治の創業以来、大切にしている企業フィロソフィであり、常に「有恒さん、なんとかならない!?」と声がかかります。その上で、新規開拓も積極的に行っています。

「今、当社が持っている技術を活用して解決できる顧客課題はまだまだあると考えています。例えば、機械メーカーに現状よりも耐久性の高い素材を提案して、メンテナンスの負荷を軽減することが出来れば、年々深刻化する人手不足への対応に繋がりますし、既存の梱包資材をバイオマス材料に代替する提案が出来れば、サスティナブル対応のニーズにも応えることができます。

当社の強みをフル活用して価値のある提案が出来ることをマーケットの中から探し出して、しっかりとやり切っていく。これが、今後の目標ですね。その一環として、各種展示会への出展も積極的に行っています。まずは当社の存在を知っていただく機会を増やすことも目的のひとつ。その一方で展示会に参加することで、新しい提案商材を吸収することも出来ると考えています。ものづくりが行われ続ける限りは、必ずパーツは必要とされますから」

現在、経営企画室長を務める羽田さんの社内での仕事は人材確保から機械設備の維持管理、営業活動支援まで多岐にわたりますが、目下、特に注力しているのが人材確保だと言います。

「人手不足問題は今後深刻化する一方ですので、先回りして人材の獲得に努めています。キーパーソンの世代交代の課題などもありますが、その一方で最近では65歳以上の大ベテランなど年齢にこだわらない採用も展開しています。大手企業でキャリアを積んだベテラン技術者などが、優れた技術を当社にもたらしてくれるケースもありますし、ベテラン世代の再雇用という社会貢献にも繋がりますしね」

事業内容・展開は時代のニーズや環境などに合わせて変化しつつも、みんなから頼られる有恒商会の企業ポリシーは今後も脈々と受け継がれていくに違いありません。

取扱商品を紹介している写真 取り扱っている工業用部品 有恒商会のロゴ
 取り扱う工業用部品の一例 ロゴイメージ

 

お問い合わせ

産業経済・消費生活課 中小企業振興係

ファクス:03-3711-1132