更新日:2025年10月27日

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ノロウイルス

ノロウイルス

ノロウイルスとは

ノロウイルスは、ヒトの腸管内で増殖し、食中毒や感染性胃腸炎の原因となる非常に小さなウイルスです。感染力が非常に強く、わずか10〜100個程度のウイルスでも感染することがあります。

感染者の嘔吐物や便には大量のウイルスが含まれているため、これが手指や調理器具などを介して食品に付着することで、食中毒を引き起こす場合もあります。また、感染者は症状が治まった後も数日間にわたりウイルスを排出し続けるため、二次感染のリスクが高くなります。さらに、無症状の人でもウイルスを排出することがあるため、感染拡大を防ぐには十分な注意が必要です。

潜伏期間と症状

感染から発症までの時間(潜伏期間)は、約24から48時間で、感染後比較的早く症状が現れます。主な症状は吐き気、嘔吐、水様性の下痢、腹痛、37から38度程度の発熱で、頭痛や倦怠感を伴うこともあります。症状は通常3日以内で自然に回復することが多いですが、感染しても必ず発症するわけではなく、軽い風邪のような症状で済む場合や無症状の場合もあります。しかし、乳幼児や高齢者、持病のある人は脱水症状や重症化のリスクが高いため注意が必要です。

感染経路

ノロウイルスの感染経路は、「食中毒」と「感染症」に大きく分けられます。

食中毒

  • ノロウイルスに汚染された食品(特にカキなどの二枚貝)を、生または十分に加熱せずに食べることで感染
  • ノロウイルスに感染した人が調理を行い、その人の手指を介して食品にウイルスが付着し、それを食べることで感染

感染症

  • 感染者の嘔吐物や便に触れた手指などを介して、ウイルスが口から体内に入り感染。また、感染者の手指などに付着したウイルスがドアノブなどの物品を汚染し、それに触れた手指を介して口から体内に入り感染(接触感染)
  • 患者の嘔吐物や下痢便が飛散し、その飛沫を吸い込むことで感染(飛沫感染)
  • 嘔吐物の処理が不十分で、乾燥した嘔吐物がチリやほこり(塵埃)となって空気中を漂い、それを吸い込むことで感染(塵埃感染)

ノロウイルス食中毒予防の4原則

ノロウイルスは感染力が非常に強く、わずかな量のウイルスでも感染することがあります。予防のためには、次の4原則を徹底しましょう

ノロウイルスを「持ち込まない」

ノロウイルス食中毒を防ぐためには、調理場にウイルスを「持ち込まない」ことが重要です。調理をする人が感染していると、その人を介して食品が汚染され、家庭内や施設内で二次感染が広がる可能性があります。そのため、日頃から丁寧な手洗いや体調管理を徹底し、感染予防に努めることが大切です。また、下痢やおう吐などの症状がある場合には、ウイルスを食品にうつさないよう、直接食品を扱う作業は避けるようにしましょう。

ノロウイルスを「つけない」

食品や食器、調理器具にウイルスを「つけない」ためには、調理前、トイレの使用後、料理の盛り付け前などに、正しい方法でこまめに手洗いを行うことが大切です。正しい手洗いの方法については、以下のリンクからご確認ください。

食中毒予防の基本は「手洗い」

ノロウイルスを「やっつける」

加熱

ノロウイルスを失活させるには、食品の中心温度を85度から90度、90秒以上の加熱が必要です。特にカキなどの二枚貝を調理する際には、中心部までしっかりと加熱しましょう。

消毒

食器や調理器具は十分に洗浄したうえで、85度以上の熱湯で1分以上加熱するか、次亜塩素酸ナトリウムなどの塩素系消毒液に浸して消毒してください。消毒の方法については、以下のリンクからご確認ください。

家庭でできるノロウイルスの消毒方法

ノロウイルスを「ひろげない」

ノロウイルスに感染した人の嘔吐物や便には大量のウイルスが含まれているため、処理や環境の消毒を徹底することが重要です。感染拡大を防ぐためには、嘔吐物や便の処理時に使い捨ての手袋、マスク、エプロンを着用し、ペーパータオルで静かに拭き取った後、塩素系漂白剤で消毒を行います。汚染された物はビニール袋で密閉して廃棄し、処理後には必ず手洗いを徹底しましょう。

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生活衛生課 食品衛生係

ファクス:03-5722-9367