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更新日:2023年5月10日

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社会全体で子どものいじめをなくそう(めぐろ区報 令和5年4月15日号(第5面)に掲載)

人の生きる力を奪う「いじめ」

「大人の対応が、いじめをエスカレートさせている」。いじめを受けた、ある子どもの言葉です。
いじめは心身への暴力であり、考える力や生きる気力を奪い死へと追いつめることもある人権侵害です。いじめを目の当たりにした周囲の子どもたちは圧倒的な恐怖を前に怖くて動けず、傍観するか、加担することしかできなくなるかもしれません。誰かを排除することでつながる人間関係は、大人たちにも心当たりがあるでしょう。
被害を受け、孤立した子どもが、やっとの思いで大人に相談しても、「あなたにも原因があるのでは」「やられたらやり返せ」などの間
違った対応をされるとさらに深く傷つく場合もあります。争いの種が残り、問題が複雑化し、重大な事件へと発展する恐れがあります。
文部科学省は、犯罪に相当するいじめは、警察への相談・通報の徹底を学校に求めています。

いじめる側にこそ焦点を

実はいじめている加害者側の子ども自身が大きなストレスを抱え、誰かを傷つけることで、心の安定を得ようとしているところに問題
が潜んでいます。十分に愛情を注がれ、虐待の経験もない子どもが、進んで加害者になることは少ないといわれています。
いじめによる自殺で一人娘を失た凄絶な経験から、いじめのない社会を目指して活動する小森美登里さんは、「どうしたの」「何かつらいことないかな」「いつでも話においで」などと、優しく加害者側の子どもの心の闇を、時間をかけて解きほぐすことこそが先決だ、と全国の講演で訴えます。

社会全体で、いじめをなくそう

区は、子どもの権利への理解を進めるため、平成17年に子ども条例を制定し、取り組んできました。国では、この4月にこども家庭庁が発足しました。子どもの権利条約に対応する国内法の位置付けで昨年成立した、こども基本法の理念を実現するための司令塔として、虐待やいじめなどから子どもの心身を守る体制です。
子どもたちが、自らの意思で生き生きと成長できる、子育ちを支える地域づくりを、力を合わせて目指していきましょう。

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人権政策課

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