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更新日:2024年6月20日

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SNS時代のふるまい方(めぐろ区報 令和5年10月15日号(第15面)に掲載)

ネット誹謗(ひぼう)中傷は、

SNSの誹謗中傷による命に関わる事件が、後を絶ちません。多くの事件に共通するのは、不確かな情報が根拠を確かめずに拡散され、信じ込んだ人が過激な言動に走るという、差別・偏見のはびこる構図です。障害者、性的マイノリティー、部落差別など、少数者の立場である人々の被害が顕著であり、深刻な問題です。
昨年の内閣府の人権擁護に関する世論調査でも、国内で関心がある人権問題は「ネット上の誹謗中傷などの人権侵害」が最多となっています。一方、悪質コメントはなかなか規制しきれないのが現状です。国も、投稿者を特定する裁判手続きを簡易化し、刑法上の侮辱罪罰則強化などの対策を講じていますが、十分とは言えません。

SNS時代を生き抜く知恵

今や社会インフラであるネット上で、差別や偏見をなくし、共生社会の土台を強くするために、私たちはどうふるまえばいいのでしょうか。
第一に、ネット上の情報を安易に信用せず、虚偽情報の拡散に加担しないことです。誤った内容で人を傷つければ、いつか責任を問われかねません。もし被害を受けた場合は、発信者情報の開示や損害賠償請求の証拠保全のため、投稿内容や日時、URLをスクリーンショットなどで記録しておきましょう。
さらに、困ったらSOSを出す勇気をもち、信頼できる人に協力を求め、相談窓口を活用してください。人は弱いからこそ助け合うことで、孤独感の解消につながります。

弱くていい。弱いからこそ助け合う

脳性まひをもつ小児科医、東京大学先端科学技術研究センター准教授としても活躍する熊谷晋一郎さんは、「何かに困っているのは、障害があってもなくても皆一緒。自分の生きづらさをオープンにできる風土を作りたい」と語ります。
また、トランスジェンダーである自身の体験を踏まえ、多彩に活動する杉山文野さんも、「顔を合わせれば、分かり合えることも多い。スマホ1台で知った気にならず、ぜひリアルな体験を積み重ねて」と、区立中学校の講演で訴えました。
相手を尊重しながら言葉を交わすことで、社会を良い方向へと変えていきませんか。

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