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「誰か」のことじゃない。犯罪の被害に遭ったときは(めぐろ区報 令和6年2月15日号(第6面)に掲載)
もしも、犯罪の被害に遭ったら
交通事故や殺人、盗難、詐欺、性犯罪など、どんな人でも突然、犯罪の被害に遭う可能性があります。近年、被害者がメディアで被害の経験を公にすることも増えました。それでも、「自分に関係ない」という感覚を抱いているかたが多いかもしれません。もしも、自分や家族、友人が犯罪に直面した場合、被害を最小限に抑えるために、事前の対策と心構えをしっかり理解しておきましょう。
被害者は自分を責めないで
犯罪の被害に遭った人は、誰にも相談できず「自分のせいだ」と自責の念にかられがちです。被害後の77.6パーセントが不眠、74.1パーセントが疲労に苦しみ、5割以上が食欲不振やうつ状態に陥っていることが元年度都の実態調査で示されています。他人の配慮に欠ける言動や態度などによって傷つけられる二次的被害も見逃せません。
しかし、全力で支援されるべきは、犯罪行為によって苦悩する被害者です。万一被害に遭ったら自分を責めたりせず、専門的知識を備えた信頼できる相談機関に、すぐ相談してください。区民の皆さんの犯罪被害者支援の最前線は、最寄りの警察署や区の人権政策課です。また、都は、都公安委員会指定の犯罪被害者等早期援助団体である公益社団法人被害者支援都民センター)と協働で、総合相談窓口を設置しており、被害者や家族・遺族を対象に、付き添い支援やカウンセリング、精神的支援などを行っています。
被害者の思いを加害者へ
昨年12月から、被害者等心情聴取・伝達制度が始まりました。これは、被害者やその家族から刑務所や少年院の担当者が心情を聴き取って加害者に伝えることで、加害者に罪悪感を意識させ、反省を促すという取り組みです。犯罪被害者への支援は、私たち全員が向き合わなければならない社会全体の課題です。もし犯罪が発生した時は、常に被害者の視点からの支援を心掛けましょう。
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