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チャイルドシート付き自転車の選び方のポイントと安全利用のコツ
いつから自転車に乗せる?
子どもを自転車に乗せる方法
子どもを自転車に乗せる方法としては、おんぶ紐、チャイルドシート付き自転車、自転車用チャイルドトレーラーの3種類あります。ここでは、主にチャイルドシート付き自転車について解説します。
なお、抱っこ紐は事故にあったときにハンドルと運転者に挟まれ、大変危険ですので、使用を避けましょう。
チャイルドシートに乗せる年齢と体重の目安
次の表にチャイルドシートなどの使用の目安を示しますが、1歳以上で、シートベルトを締めて安定して座っていられるようでしたら、後席に乗せても問題ありません。
おんぶ紐 | 前席(ハンドル部) | 後席(後部荷台部) | |
---|---|---|---|
年齢 | 生後10か月以上1歳未満 | 1歳以上3歳未満 | 3歳以上小学校就学前 |
体重 | 10キログラム以下 | 15キログラム以下 | 22キログラム以下 |
子どもを自転車に乗せる時の大原則
自転車に乗せられる子どもの数は、最大2人です。
前後のチャイルドシートに1人ずつか、おんぶ紐で1人と前席か後席のどちらかに1人までです。
例えおんぶしていたとしても3人乗りは禁止されています。
チャイルドトレーラーって?
チャイルドトレーラーとは、自転車けん引する座席付きのベビーカーです。自転車から取り外すとベビーカーといて使える製品が多いことからこのように呼ばれています。
ベビーカーといっても多くのメーカーで45キログラム程度まで乗れるようですから、1人用なら、乗るかどうかは別として、小学生でも乗ることができます。チャイルドトレーラーをけん引する場合、自転車に2人、トレーラーに1人か2人、乗せることはできますが、総重量が150キログラムから200キログラムになりますので、果たして坂道をけん引できるかは疑問です。チャイルドシートかチャイルドトレーラーかのどちらかにしましょう。
また、チャイルドトレーラーをけん引した場合、「歩行者普通自転車専用」の標識がある歩道でも歩道走行はできません。
子どもを乗せた自転車で多い事故
子乗せ自転車の事故で多いのは次のような事故です。
- 子どもを幼児用座席に乗せたまま、自転車から離れたときに、子どもが座席で動いて自転車ごと転倒して負傷
- 自転車のスタンドを立てるときにバランスを崩して自転車ごと転倒し、子どもが負傷
- 2人の子どもの乗せ降ろしの際に転倒し、1人の子供が負傷
- 子どもが座席で動いて座席から落ちたり、自転車が転倒して子どもが負傷
- 子どもが自分で自転車の座性に乗り降りする時に落ちたり、自転車が転倒して子どもが負傷
- 重い荷物と子どもを乗せて押し歩いているときに自転車が転倒し、親子で負傷
- 抱っこ紐で自転車を運転中に前のめりに転倒し、子どもの頭にハンドルがぶつかり負傷
- 子どもを乗せて自転車を運転中に車道と歩道の段差につまずき転倒し、親子で負傷
- 子どもを自転車用チャイルドトレーラーに乗せて走行中、曲がるときトレーラーが壁に引っ掛かり転倒し、子どもが負傷
- 子どもを乗せて自転車で走行中、子どもの足がスポークに挟まり、転倒し、子どもの足が裂傷、親も頭を打撲して負傷
- 自転車実験(日本自動車連盟)
- 幼児同乗中の電動アシスト自転車の事故(消費者庁)
- 幼児を乗せた自転車での事故に注意!(消費者庁)
自転車選びのチェックポイント
子どもの年齢、体重などに合った自転車を選びましょう
ここで紹介したチャイルドシートの適合年齢や体重は、あくまで目安です。子どもの体格や性格なども考慮して、十分コントロールできる自転車を選びましょう。
20インチくらいの小さなタイヤの自転車がおすすめです
重心が低くなり、停車中に女性でも両足が着くなど、走行安定性や取り回しがしやすくなり、安心です。
ハンドルロックのあるものが便利
子どもや荷物を載せ卸する時、ハンドルがロックされるとふらつきがなく、安心。
幼児2人を乗せるときは、安全基準に適合した自転車にしましょう
「幼児2人同乗用自転車の自転車安全基準」(一般財団法人製品安全協会、一般社団法人自転車協会が定めている安全基準や日本産業規格(JIS))に適合した自転車だと、子どもの体重がタイヤの中心に来るようになっていたり、ブレーキの性能や部品の強度などがチェックされていて安心です。
子乗せ自転車の乗り方マスター
服装は動きやすく、タイヤに挟まらないものを
コートやマフラー、スカートなどが走行中にタイヤのスポークに引っかからにように、裾を留めたり、スラックスを履きましょう。
雨の時のレインコートも同様です。
傘をハンドルにぶら下げることも避けましょう。
子どもを乗せるときは後席から、降ろすときは前席から
バランスを崩しやすいので、後席から乗せましょう。乗せ降ろしの際も子どもから目を離さないようにしましょう。
乗せたら自転車から離れない
子どもも大人もシートベルトを締めて30秒じっと一人でいることは辛いものです。
子どもを自転車のチャイルドシートに乗せたまま、話し込んだり、コンビニに買い物に行くのはやめましょう。
自転車が転倒した場合、子どもが強く頭を打ち大けがした事例もあります。
押し歩くときは、自転車を体で支え、急転回はしない
子どもを乗せた自転車はバランスを崩しやすいので、サドルを腰で支えて押し歩きましょう。反対側に傾くと支えきれません。
また、急なハンドル操作はバランスを崩し転倒しやすいので、面倒でも大回りして曲がりましょう。
スタンドを立てるときは、ハンドルとサドルを持って
子供を乗せた自転車は重いので、ハンドルと足だけではスタンドを立てづらいものです。
片手はサドル、片手はハンドルを持ってスタンドを立てましょう。
電動アシスト付自転車ならではのポイント
アシストスイッチは両足をついて地面に着いて操作
アシストスイッチを入れる際、ペダルに足を乗せていると急発進することがあります。
急加速に注意
曲がり角を曲がり切ったときや、交差点で信号待ちからスタートするときは、ペダルを踏みこみ過ぎないようにしましょう。
レインカバーって必要?
チャイルドシートのレインカバーは、雨の日にとても便利です。
一方で、風の抵抗を受けやすいので、強風の日などは自転車ごと風にあおられることがありますので、注意しましょう。
ヘルメットは被らなきゃダメ?
自転車死亡事故では、6割が頭部に致命傷を負って死亡しています。
道路交通法では、自転車の運転者、同乗者ともにヘルメットの着用が努力義務化されています。
自分と子どもの命を守るため、ヘルメットかぶりましょう。
保険には入らないとダメ?
目黒区及び東京都では、条例で自転車利用者の損害賠償責任保険の加入を義務化しています。
自転車の点検・整備は必要?
点検・整備が不十分な自転車は、自転車利用者にとって危険であるばかりでなく、歩行者等の周りの人にも危険を及ぼすおそれがあります。
自転車を安全に利用するためには、日頃からの点検・整備が大切です。
チェックしよう!私の運転
- 時間には余裕をもって自転車で出かけている。
- 車道は必ず左側を走行している。
- 自転車が通行できる歩道を走行するときは、歩行者に恐怖感を与えないように徐行している。
- 車道から歩道に上がるときは、つまづかないように速度を十分に落としている。
- 道路を斜め横断したりはしていない。
- どんな小さな交差点であっても信号は必ず守っている。
- 一時停止線がある交差点では、必ず一旦止まっている。
- 駐車車両をよけるときは、必ず後ろを確認している。
- チャイルドシートのシートベルトは必ず締めている。
- ちょっとだからと、子どもを自転車に乗せたままコンビニ寄ったりしていない。
- 運転中にスマホをいじったり、電話したりしていない。
- 人通りの多い商店街では、自転車を押し歩いている。
- かかとなしシューズやサンダルを履いて自転車を運転したりしていない。
- 子どもにヘルメットかぶせている。
- 自分もヘルメットをかぶっている。
- もしものために損害賠償責任保険に入っている。
- 1年に1回は自転車店で点検・整備をしている。
ぜんぶわかる?交通標識
自転車も車両ですので、「自転車除く」などの補助標識がない限り、次の規制標識は必ず守らなければなりません。
あなたは、標識の意味が全部わかりますか?
自転車及び歩行者専用
普通自転車と歩行者以外の通行は禁止される道路
普通自転車は、歩行者を優先しなければなりません。
自転車通行止め
自転車が通行できない道路
指定場所一時停止
標識の先にある一時停止線で一旦停止すること。
停止線がない場合は、標識の場所で一旦停止すること。
一方通行
車両(自動車・原動機付自転車・自転車)は、矢印が示す方法以外の通行ができない道路
車両進入禁止
車両(自動車・原動機付自転車・自転車)の進入ができない道路
主に一方通行の出口にある。
通行止め
すべての歩行者、車両(自動車・軽車両・原動機付自転車)、路面電車の通行ができない道路
車両通行止め
車両(自動車・軽車両・原動機付自転車)の通行ができない道路
駐車禁止
駐車ができない道路
5分以内の停車はできる。
駐停車禁止
駐車も停車もできない道路
徐行
この標識より先、車両(自動車・軽車両・原動機付自転車)と路面電車は徐行(すぐに止まれる速度)しなければいけない道路
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