更新日:2014年2月4日

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目黒の坂 ばくろ坂

「目黒の坂」は、「月刊めぐろ」1972年3月号から1984年2月号の掲載記事を再構成し編集したものです。

目黒の坂 ばくろ坂

ばくろ坂

ばくろ坂は、目黒三丁目と中目黒四丁目の境の坂、永隆寺の南側を東に下る急坂をいい、十七が坂(じゅうしちがさか)は、目黒三丁目3番の庚申塔の前から南東に下る短い急坂で、その位置は、それぞれ旧田道裏地域の西端と南端にあたる。

この地域の地勢的な特徴は、北から東回りに南にかけて低地が続き、北から西回りに南にかけて高地が続いていることである。したがって、低地と高地の間には当然傾斜地があり、それが西端のばくろ坂、南端の十七が坂(じゅうしちがさか)なのである。

ばくろ坂は、低地の新寺道から高地の庚申道に通じていた。坂の傾斜は急で、険路であった。そこで切り通しの工事をしたが、それは坂上の路面を切り下げ、その切り土で坂下の路面を高め、坂全体の傾斜を緩めることであった。しかし、頂上部には庚申道が交差していたので、思いきった切り通し工事ができなかった。そのため、路面はいつも風雨にさらされ、大小の穴をあけていたので、人びとはこの坂を「ばくろ坂」と呼んだのだという。

「ばくろ」とは、風雨にさらされ穴のあいた状態を示す、目黒の古い方言だという。

ばくろ坂付近の地図
ばくろ坂付近

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