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更新日:2023年10月11日

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ひとめぐりmovie特別編「セドヴォロシィ・ロマンさん ダニロワ・アンナさん」(令和5年8月1日号)

ひとめぐりは、目黒区で活躍するかたにスポットを当てて紹介する、めぐろ区報の連載記事です。
また、紙面で掲載しきれなかったインタビューを動画でもお楽しみいただける、ひとめぐりmovieも掲載します(動画のない記事もあります)。

ひとめぐりmovie特別編

令和5年8月1日号 特別編 ウクライナから避難された夫婦 セドヴォロシィ・ロマンさん ダニロワ・アンナさん

プロフィール(セドヴォロシィ・ロマンさん)

オーケストラのバイオリニストとしてハルキウ国立オペラ劇場で働いていた。現在は区のイベントなどで演奏をしている。

プロフィール(ダニロワ・アンナさん)

ハルキウ国立オペラ劇場でバレリーナをしていた。現在は区内のバレエスクールでバレエを教えている。

戦争になった時にどうすればいいか、教わってこなかった

ーこの戦争で一番ショックだったことはどんなことでしょうか
ロマン:当時ハルキウは1時間ごとに爆撃されていたので、ショックというより「どうやって生き残るか」ばかり考えていました。これまで「戦争になった時にどうすればいいか」「どこにどう避難すればいいか」なんて教わってきませんでした。
アンナ:今までの生活全てを1つのキャリーバッグに詰め込んで、西へ逃げました。それでも、家族全員が生き残り、健康であることが本当によかったと感じています。

ー避難か、残るか、の葛藤はありましたか
アンナ:当時ウクライナ政府は「この戦争は1日で終わる」と言っていました。その後、「あと3日」「あと1週間で終わる」とどんどん延びていきました。すぐ終わると思っていたので、避難は考えませんでした。しかし、1週間で終わる様子はなく、ウクライナ西部を転々とする生活を送っており、息子の命を守りたい一心で昨年5月に日本への避難を決めました。

ーどのような経緯で目黒区に避難されたのですか
アンナ:いづみの知人で、目黒区でバレエ学校を運営しているかたが、私をバレエ講師として受け入れてくれたのです。
ロマン:私は出国が難しく、当初はヨーロッパで慈善コンサートなどを行っていました。アンナたちと「必ず日本で会おう」と約束し、その後、日本に来て家族やいづみさんと再会することができました。

日本には、静けさと安全・安心・平和がある

ー目黒区に来てから、うれしかったこと、楽しかったことはありますか
アンナ:うれしかったのは、静けさと安全・安心・平和があることです。
ロマン:来日後、息子の保育園の迎えに行った時のことですが、アンナに行き方を聞いたのに、道に迷ってしまいました。不安で涙が止まらなくなってバス停に座っていたら、多くの人が声を掛けて助けてくれたんです。日本のかたの優しさに触れて、本当に感謝しています。

ー避難されてからの生活はいかがですか
アンナ:週6回、バレエ教室をやっています。ウクライナで行っていたボディバレエのスタジオも拡大していきたいと思っています。
ロマン:安心して生活することができ、幸せです。ただ、仕事が見つかりません。今後、音楽界に出ていくためのつながりが必要だと思っています。私は作曲も演奏も編曲もできます。将来は12歳までの子どもを集めて、アンサンブルコンサートを開きたいです。実現するには、日本語という大きな障壁を越えなければいけないと思っています。

ー現在、不安に思うことはありますか
アンナ:ウクライナに残っている母が心配で、毎日ビデオ通話で連絡をとっています。息子もおばあちゃんをとても恋しく思っていて、会えなくて悲しんでいます。
ロマン:日本で心配なことは特にありません。いづみさんがいて、日本の皆さんが私たちを保護してくれました。目黒区も支援してくれています。これから日本で仕事をして、活躍していきたいです。そして、いつか母国に帰る機会があったらいいと思っています。

ー現在、不安に思うことはありますか
アンナ:ウクライナに残っている母が心配で、毎日ビデオ通話で連絡をとっています。息子もおばあちゃんをとても恋しく思っていて、会えなくて悲しんでいます。
ロマン:日本で心配なことは特にありません。いづみさんがいて、日本の皆さんが私たちを保護してくれました。目黒区も支援してくれています。これから日本で仕事をして、活躍していきたいです。そして、いつか母国に帰る機会があったらいいと思っています。

ー避難前の日本の印象はどのようなものでしたか
アンナ:12年前にバレエの公演で来日したことがあります。その時は人が多く、素晴らしい国だと思いました。日本のことはいづみからも話を聞いていて、桜を見たいと思っていました。
ロマン:ウクライナにいた時から、日本のアニメがとても好きで、アニメを翻訳なしで見ていました。

ー目黒区に望むことは何かありますか
ロマン:素晴らしい区です。都心で交通の便もいいですし、近所にあるお店のラーメンがおいしいのも幸せです。

今を精いっぱい生きて幸せを感じたい

ー1年後、どのような生活をしたいと思っていますか
ロマン:1週間後何が起こるか分からない状況で、1年後の生活について正確に答えることはできません。でも今、今日がある。今を精いっぱい生きて、幸せだと感じられたらいいと思っています。
ー読者へのメッセージをお願いします
ロマン:私は読書に未来があると考えています。SF小説をはじめ、愛や幸せについての本を読んでほしいです。スマホで動画やSNSをたくさん見ることが多い今、本を読んで、自分で考えることが大切だと感じています。
アンナ:皆さんが、私たち夫婦に興味を持ってくださったことに感謝しています。身近な人を愛して、幸せに生きてほしいです。

お問い合わせ

広報課 (区報担当)

ファクス:03-5722-8674

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